見出し画像

一人勝手に回顧シリーズ#フランシス・F.コッポラ編(1)#ゴッドファーザー/マフィアものの泰斗

【映画のプロット】
▶︎コルレオーネ・ファミリー  
ヴィトーの執務室。葬儀屋のボナセーラが、訴える。
"アメリカはいい国です。財産もできたし、娘もアメリカ風に育てました。自由も与えた。家名を汚さない限りは。男が、出来ました。イタリア人ではないが。夜遅くまで遊んでも、怒りませんでした。2か月前、娘は、男に誘われ、ドライブに。男の友達も、一緒でした。二人は、娘を酔わせて、乱暴しました。娘は、抵抗しました、操を守ろうと。奴らは、娘を袋叩きに。病院に行くと、娘は、鼻を潰され、あごは砕かれて、繋ぎ合わされていました。娘は、痛みで泣く事もできず、私は泣きました。そうでしょう?娘は、私の生き甲斐です。美しい娘が、二度と見られない姿に。警察に行きました。訴えたのです。その男達は、裁判にかけられ、判決は懲役3年、執行猶予付き。執行猶予!放免ですよ。呆然と立っていると、奴らは、あざ笑いおった。許せません。それで、ドン・コルレオーネの所へ。"
"なぜ、最初から、わしの所へ来ない?"
"お礼はします。娘の仇を。"
"どんな?" 
男は、ヴィトー(マーロン・ブランド)に耳打ちする。
"殺してください。"
"だめだ。"
"金ならいくらでも。"
"長い付き合いだが、頼み事は、初めてだ。君の家に招かれたのも、遠い昔だ。家内は、君の娘の名付け親なのに。君は、わしを敬遠しとった。借りを作るのを、恐れて。"
"ただ、静かな生活を。"
"分かるよ。アメリカは天国だ。商売は繁盛し、警察も、守ってくれる。わしなど、迷惑だ。それが、今、『ドン、制裁を』か?友情もなく、わしをゴッドファーザーとも呼ばずに。わしの娘の結婚式に、突然、来て、人殺しを?金で?"
"裁きを。"
"君の娘は、まだ生きている。"
"奴らにも苦しみを、娘のように。いくらです?"
ヴィトーは、立ち上がる。
"ボナ・セーラ。わしは、それほど、情けない男か?君が、友人として、来れば、そんなクズなど、すぐ処分してくれる。善良な君を苦しめる者は、わしが、許さん。君が友人なら。"
"私の友達に、なってくれるのか?ゴッドファーザー。"
男は、頭を垂れる。手にキスする。
"いずれ、わしが、何か頼む事が、あるかも知れん。その日まで。裁きは、娘の結婚祝いだ。"
"グラッチェ。"
男を送り出す。
"この仕事は、クレメンザに。奴なら、やり過ぎはせん。頼まれたとはいえ、わしらは、人殺しじゃない。"
野外の結婚パーティー会場。音楽が鳴り、人々が、ひしめく。
ヴィトーのファミリーは、記念写真を撮る。
"マイケルは?"
"後で来るよ。"
"写真は、マイケルが来てからだ。"
写真屋に中止を伝える。
"どうした?"
"マイケルさ。"
ダンスの輪。
"バルジーニ。ソニーだ。“
ダンスをしていたクレメンザが、呼ぶ。
"ポーリー、ワインをくれ。ポーリー、ワインだ。"
ポーリーは、ワインの入った水差しを渡す。
"踊り、うまいね。"
"審判の積もりか?皆にも、ワインを。"
ソニー(ジェームズ・カーン)が言う。
"サンドラ、子どもを見てろよ。"
"あなたも、いい子でね。"
ヴィトーも、妻とダンスする。
ポーリーが、祝儀を受け取る花嫁を見る。
"2、3万はある。しかも、現金で。あんな袋の中に。ほかの結婚式じゃ、考えられんよ。"
ポーリーは、紙コップを投げ付けられる。
"何しやがる。"
マフィアの一味が、写真屋のカメラを取り上げ、フィルムを破り捨てる。
幹部が、妻に告げる。
"仕事に戻る。めでたい日に、頼み事は、断れないだろ。"
招かれたマフィアが、つぶやく。 
"ドン、本日は、お招きに預かり、光栄です。"
ソニーらが、駐車スペースで、車のナンバーを控えるパパラッチを散らす。
"妹の結婚式だぞ。"
車に乗った男は、手帳を示す。
"FBIのくそったれが。"
ソニーは、パパラッチを突き飛ばし、カメラを叩きつけ、紙幣を投げて渡す。
ヴィトーの執務室。ナゾリーネが訴える。
"戦時協力で、彼は、仮釈放され、6か月、私の店に。"
"それで、何を?"
"戦争が終わって、イタリアに送還される事に。ゴッドファーザー、実は、私の娘と彼は。"
"送還されなければ、結婚できる。"
"そのとおりです。"
男は、満足して、席を立つ。
"ウエディングケーキを贈ります。こんなの。新郎新婦に幸せを。"
"この仕事は?"
"家の者は、使わん。ユダヤ系の議員に回せ。"
"次は?"
マイケル(アル・パチーノ)が、恋人を伴い、パーティー会場に現れる。
"マイケル。"
ヴィトーは、執務室から、マイケルの様子を伺う。
"ルカ・ブラージが、是非、面会をと。"
"何の用だ?"
"今日、招待されたお礼が、言いたいと。"
ルカ・ブラージは、戸外の椅子に座り、つぶやく。
"ドン、今日は、お招きに預かり、光栄です。お二人に、男の子が授かりますように。"
マイケルとケイ。
"マイケル。あのぶつぶつ言ってる人、あの人、怖そうね。"
"誰?名前は?"
"ルカ・ブラージ。父の手伝いをしている。"
"待って。こっちに来るわ。"
トム・ヘイゲン(ロバート・デュバル)が、マイケルとの再会を喜び合う。
"元気そうだな。"
"兄貴のトム・ヘイゲンだ。"
ケイは、トムと挨拶を交わす。
"親父さんが、会いたがってるぞ。"
"兄弟で、名前が違うの?"
"子どもの頃、ソニーが、トムを見つけた。家なし子さ。それで、父が、拾ったのさ。ずっと兄弟さ。優秀な弁護士だ。シチリア人じゃない。『コンシリアリ』だよ。"
"何?"
"つまり、アドバイザー。ファミリーの相談役だよ。ラザニア、美味しいか?"
ルカ・ブラージは、ヴィトーと面会を果たす。
"ドン・コルレオーネ。本日は、ウエディングにお招きに預かり、光栄です。お嬢様の晴れの日に、初めに授かる子は、男の子でありますよう。永遠の忠誠を誓います。お嬢様にお祝いを。"
"ありがとう。大切な夜だ。"
"では、失礼します。お邪魔を。"
新婚カップルがダンスを踊る。ヴィトーの妻が、歌を歌えと、促される。以降、順次、音頭取りが指名される。
執務室に、ヴィトーとトム・ヘイゲン。
"コーリ上院議員から、欠席のお詫びです。ほかにも、判事から贈り物は届いてます。"
"騒がしいな。" 
人気歌手のジョニーが、女たちに囲まれている。コニーも喜び、ジョニーとハグする。
"ジョニー。"
"嬉しいわ。" 
執務室。
"カルフォルニアから、わざわざ来た。言ったろ?"
"2年ぶりです。また、何か?"
"わしの名付け子だ。" 
"ジョニー。歌を歌って。"
マイケルとケイ。
"ジョニーも知合いなの?''
"ああ、紹介するか?"
"凄いわ。"
"親父が、面倒見た。"
"彼の?どんな?"
ジョニーが、歌い出す。
"聴こう。"
"教えて。マイケル、教えて。"
"彼が駆け出しの頃、詰まらない契約を結んでた。ビッグ・バンドのリーダーと。有名になるにつれ、契約が邪魔になった。ジョニーは、名付け子だ。親父は、リーダーと会った。1万ドルで、話をつけようとしたが、相手は、拒否した。それで、翌日、親父はルカを連れて、出掛けた。1時間で、話はついた。たったの1,000ドルで。"
"どうやって?"
"文句を言わせなかった。"
"どういう事?"
"ルカが、拳銃突きつけて、サインか、頭が吹っ飛ぶか親父が聞いた。本当の話だ。それが、僕の家族さ。"
ヴィトーは、外に出て、ジョニーと、ハグし、室内に迎え入れる。 
"話を聞こう。"
"ソニーを呼べ。わしのオフィスに。"
マイケルとケイ。 
"元気かい?"
"兄貴のフレド。ケイだ。"
"俺の弟だ。いい調子だな。彼女か?"
ヴィトーとジョニー。 
"どうすればいいのか?声も衰えてるし。あの役が、貰えれば、返り咲けるんだが。あのプロデューサーが、首を縦に振らない。"
"名前は?"  
"ウォルツ。奴が邪魔している。絶対、やらないと。"
"ソニー。ソニー。"
ソニーは、サンドラとやっている。
"ソニー。いるかい?"
ソニーは、ドア越しに答える。
"ああ。"
"親父さんが、呼んでる。"
"すぐ、行く。"
サンドラの喘ぎ声が、外に漏れる。
"彼が、この本の映画化権を買った。主人公は、まるで、僕のタイプさ、地でいける。ゴッドファーザー、どうしよう?"
"男だろ?何てざまだ。"
ヴィトーは、立ち上がり、ジョニーの頬を張る。
"ハリウッドで、泣き言を覚えて来たのか?What can I do?女じゃあるまいに。"
ソニーが部屋に入る。
"家族は、円満か?"
"はい。"
"よし。家庭を大切にしない奴は、男じゃない。ひどい顔だ。しっかり食え。よく食って、よく休めば、1か月後に、役に就ける。"
"1週間後に撮影が。"
"心配するな。皆と、楽しんで来い。任せておけ。"
ウエディングケーキが、運び込まれる。
"新婦の出発は?"
"ケーキ・カットの後で。新郎ですが、彼も、ファミリーに?"
"ダメだ。生活は見てやるが、ファミリーには入れん。ほかには?"
"ソロッツオから、電話が。来週、話合いを。"
"お前のカリフォルニア行きが、先だ。"
"僕が、いつ?"
"今夜、出ろ。ジョニーの映画出演をまとめて来い。さて、パーティーに行くか。"
コルレオーネ一家は、写真を撮り直す。
"写真を撮るわよ。"
"待ってくれ。"
マイケルは、尻込みするケイの手を引っ張る。 
"では、いきますよ。"
ヴィトーは、コニーと踊る。

カリフォルニア。"ウォルツ・インターナショナル映画"。 
撮影現場。ウォルツとトム・ヘイゲン。
"何の用だ?"
"ジョニーの友人から、ウォルツ氏に頼みがある、叶えば、悪いようにしない。"
"ウォルツは、私だ。"
"ジョニーを映画に、出してほしい。"
"出したら、どんないい事が、あるのかね?"
"組合の問題は、困ったもんだ。あんたのスターの麻薬の噂も聞いている。"
"脅しか?いいか、お前。誰の使いか知らんが、ジョニーには、役はやらん。イタリア人が、何をほざこうがな。"
"私は、ドイツ系だ。"
"いいか、よく聞け。貴様達こそ、気を付けろ。"
"私は、弁護士だ。脅迫じゃない。"
"大物弁護士は、皆、知っているぞ。"
"私は、たった一人に仕えている。連絡を待っている。あんたの映画は、素晴らしい。"
トム・ヘイゲンは、立ち去る。
"奴を調べろ。" 
トムは、高台のウォルツの屋敷を訪ねる。
"いい庭だ。"
"かつては、宮殿の庭を飾っていた。"
"素晴らしい。"
"なぜ、先に言ってくれない?私は、ジョニーが雇ったチンピラだと思っていた。"
"ドンの名前は、最後に使う。"
"酒は?"
"いいね。"
"いいものを、お目にかけよう。溜め息がでるぞ。"
ウォルツは、厩舎を案内する。
"こいつは、60万ドルだ。ロシアの皇帝でも、手が出まい。レースには、出さん。種馬だ。では、食事に。"
"コルレオーネは、ジョニーの名付け親だ。イタリア人には、何にも優る繋がりだ。"
”結構。できるだけの事は、やろう。だが、役は、やれん。"
"役をくれと、頼んでいる。"
"いいかね、ジョニーは、あの映画に出ない。確かに適役だ。奴には、チャンスだろう。だが、奴だけは、許さん。理由を言おう。ジョニーは、このウォルツの金の卵を潰した。5年間、金をかけて、歌に、踊りに、演技にと、あらゆる訓練をした。彼女は、将来の大スターだった。分かるかね?私は、何も、金だけが目的じゃない。彼女は、美しく、若くて、無垢だ。生涯に二度と、出会わん逸材だ。それを、あのジョニーが、にやけ面で、誘いおって、彼女は、消えた。残された私は、まるで、間抜けだ。この私が、ただ、馬鹿にされて、黙っておられるか?"
トムは、黙々と、食事をとる。
"さあ、帰れ。脅すなら、脅せ。バンド・リーダーとは、違うぞ。あの話は知ってる。"
"結構な食事だった。空港まで車を。悪い知らせは、早く報告したい。"
明け方、ウォルツが、目を覚ますと、手にべっとり、血が。シーツをずり下げると、愛馬の切り取られた首があった。ウォルツは、悲鳴を上げる。
▶︎マイケルの目覚め
ヴィトーとトムとソニー。
"疲れただろう?"
"飛行機で寝ました。"
"ソロッツオの資料を。"
"ソロッツオは、冷酷で、ナイフの使い手です。ただし、仕事以外では、手を出さない。仕事は、麻薬です。トルコで、ケシを栽培し、シチリアで、ヘロインに精製している。彼が必要なのは、現金と警察から保護する事。金額は、まだ。バックには、タッタリア・ファミリーが、一枚噛んでいます。"
"逮捕歴は?"
"2度。イタリアとここで。ヤクでは、トップです。"  
"ソニー。どうだ?"
"金になる。"
"トム。" 
"同感です。麻薬は、何より、金になる。我々が手を出さねば、必ず、他のファミリーが。彼らは、その金で、警察や政治家を買い、我々を狙うでしょう。我々は、組合と賭博を押さえているが、ヤクこそは、将来を支配する。今、始めなければ、いずれ、我々の存亡に関わる。"
"パパの考えは?"

ソロッツオとヴィトー。
"ドン・コルレオーネ。あんたは、顔が利く。現ナマも、動かせる。あんたの息のかかった政治家どもも、欲しい。山ほど要る。"
"わしの取り分は?"
"30%。最初の年で。300〜400万ドル。すぐに、伸びる。" 
"タッタリア・ファミリーは?" 
"その事を?私の取り分で、片をつける。"
"すると、わしは、資金とその筋を押さえるだけで、30%か?"
"That's right.''
"なぜ、わしの所へ、こんな甘い話を?"
"100万の現ナマを、動かせる人は、そうはいない。乾杯を。"
ヴィトーは、ソロッツオのグラスに、酒を注ぐ。
"わしが、君に会ったのは、真面目な男と、聞いたからだ。話は、お断りする。なぜか、言おう。わしは、政治家の友達が、多い。だが、わしが、麻薬に手を出したと知ったら、皆、離れていく。麻薬は、汚い。誰が、何をしようと、文句は言わん。だが、君の仕事は、危険だ。"
"金の保証なら、タッタリアに。" 
"タッタリアが、保証を?"
"わしは、子ども達に、甘過ぎてな、すぐに余計な口を挟む。兎も角、この話は、断る。せいぜい、しっかりやってくれ。きっと、上手くいく。お互い、対立だけは、避けてな。Thank You."
"サンティノ(=ソニー)、来い。どういう気だ?女と遊び過ぎて、頭がたるんだか?人前で、二度と勝手な事、言うな。行け。"
"トム。これ(花束)は、何だ?"
"ジョニーから、例の映画のお礼に。"
"片付けとけ。ルカを呼べ。"
ヴィトーとルカ。
"ソロッツオは、油断できん。何を狙っているのか、調べてほしい。タッタリアに、会うんだ。我々とうまく行ってないと言えば、相手も油断する。"
小雪舞う。マイケルとケイは、ショッピング。両手に、包装された箱を抱える。
"お母さんと、ソニーと、フレドには、ネクタイ、トムには、ペンよ。" 
"君のプレゼントは?"
"あなたでいいわ。"
ルカは、防弾チョッキを着込み、銃を手に取る。
ヴィトーが言う。
"フレド、ポーリーに、車の用意を。"
"いいよ。僕が取ってくる。ポーリーは、病気だ。病気には、勝てないよ。"
"よいクリスマスを。"
ルカは、タッタリアに会いに行く。
"ルカか?俺がタッタリアだ。"
"知ってます。" 
"スコッチは?年代ものだ。"
"結構です。"
"俺を知っているか?"
"知ってる。"
"タッタリアに、話があると?手を組めるかも知れん。腕の立つ奴が、必要だ。コルレオーネと、上手くいってないそうだな。仲間に入るか?" 
"分け前は?"
"まずは、5万ドルだ。"
"悪くない。"
"決まりだ。"
"どうも。"
タッタリアは、ルカの手を叩き、いきなり、ナイフで刺す。更に、背後から、首を絞められる。ルカは、目を剥いて、絶命する。
トムもショッピング。 
"トム、メリーX'mas.いい所で会えた。話がある。"
"今はダメだ。"
"手間はとらさん。乗れよ。心配するな。殺す気なら、もうやってる。さあ。"
トムは、連れ去られる。
ヴィトーも、クリスマスのショッピング。
"待ってろ。果物を買って来る。
"Merry X'mas.果物を。"
ヴィトーは、指で指して、果物を紙袋に、詰めさせる。二人の男が、拳銃を手に現れ、ヴィトーを、撃ち、逃げる。お付きのフレドは、倒れたヴィトーを見て、泣く。
"パパ。"
マイケルとケイは、映画館を出る。
"今の映画みたいに、私が、尼さんだったら?"
"No."
"私が、Ingrit Bergmanなら?"
"考えても、いい。" 
"マイケル。"
"やっぱり、今の君がいいよ。" 
"マイケル。"
"What's that?"
キオスクのタブロイド紙を、マイケルは読む。
"コルレオーネ、暗殺か?暗黒街のボスを襲撃"
"死んだとは、書いてない。"
マイケルは、電話ボックスに駆け込む。
"ソニー、マイケルだ。"
"どこにいる?"
"パパは?
"まだ、はっきりはしないが、重症は間違いない。街か?"
"そうだよ。"
"捜してたんだ。"
"トムに電話したよ。"
"すぐに帰って来い。ママのそばに。"
ソニーとサンドラ。
おびえるサンドラを、ソニーは、慰撫する。銃声がする。そして、子どもの泣き声。ソニーは、拳銃を手に、様子を窺う。
"下がってろ。誰だ?"
"クレメンザです。親父さんの安否ですが、噂では、死んだと。"
ソニーは、クレメンザの襟元をつかみ、壁に押し付ける。
"Take it easy.Take it easy."
"ポーリーは?"
"病気で、付いていなかった。"  
"奴が、病気だと?"
"フレドに、代わりを付けるか?と言ったが、要らないと。"
"すぐに、奴を連れて来い。親父の家へ。熱がうなされてても、構やしねえ。"
"ここへも、誰かを?"
"いや、ここはいい。"
泣く赤ん坊を抱く、サンドラに語りかける。
"心配するな。ここへも、人を呼んどく。"
電話が鳴る。
"Hello."
"ソニーか?"
"Yeah.''
"トムを預かっている。3時間したら、放してやる。行動は、トムが帰ってからにしろ。死んだ者は、帰らねえ。短気を起こすな。"
"I waite."
連れ去られたトム。
"お前のボスは、死んだ。お前は、話が分かる。脅しやしねえ。一肌、脱いで貰いたい。ボスをやったのは、確かに俺達だ。飲めよ。ソニーと、手を打ちたい。ソニーは、ヤクに乗り気だ。悪い話じゃない。"
"このままじゃ、済まない。"
"頭に来るのは、当然だ。だから、頼んでいる。俺には、タッタリア・ファミリーが付いている。ほかの連中も、全面戦争は、許しゃしねえ。いいか、よく考えろ。ドンの時代は、終わった。10年前なら、俺に殺れたか?彼は死んだ。もう、生き返らない。ソニーに、話すんだ。仲間のテシオやクレメンザにも。悪い話じゃない。"
"話はする。だが、ルカが、黙っちゃいない。"
"Yeay. Well.ルカは任せてくれ。ソニーが分かれば、いい。それに、後の2人が。"
"Do my best."
"Good.Now.You can go.暴力は、好きじゃない。俺は、商売人だ。血は、高くつく。"
トムらは、外に出る。
"まだ生きてる。5発もぶち込んだのに。話がまとまらないときは、覚悟しとけ。"
トムを乗せた車は、走り出す。
ヴィトーの家に、人が、詰め掛ける。
マイケルに、クレメンザが声を掛ける。
"お袋さんが、病院に行ってる。助かりそうだ。"
幹部らが、意見交換。
"どう思う?"
"派手には構えない方が。ドンだって。" 
"皆、殺す積もりかい?"
"お前(マイケル)は、口を出すな。"
"ソロッツオを始末すれば、後は、いい。ルカが、どう出るかだ。奴が寝返ったら、厄介な事になる。誰か、彼と連絡を?"
"とれない。女とでも。"
"ルカに電話を。彼は、女とは、泊まらない。"
"トム、相談役だろ?もし、親父が死んだら、どうなる?"
"Wy lose the man.我々の力は、半分になる。戦争を避けるために、他のファミリーは、ソロッツオにつくかも。もうすぐ新年だ。皆、血は流したくない。親父さんが死んだら、手を打つしかない。"
"ほんとの親父じゃないからな。"
"気持ちは、同じだ。"
物音がする。
"何だ?ポーリー、何の用だ?"
"門の所に、荷物が届いています。"
"テシオ、見て来い。"
"何か用は?"
"ああ、病気は?"
"何とか。"
"冷蔵庫に、食い物があるぞ。酒は?いいブランデーがある。"
"1杯貰うよ。"
"あの野郎を始末しろ。親父を売りやがった。2度と、面を見たくない。いいな?"
"Understood."
"マイケル、明日、誰か連れて、ルカのアパートへ。"
"マイケルは、巻き込まない方が。"
"よし、家にいて、電話番だ。もう一度、電話を。"
テシオが、荷物を取って来る。ソニーが、紙包を解くと、防弾チョッキに包まれた魚が、現れる。
"何だ?"
"シチリアの挨拶です。ルカは、海の底だ。"

ロッコの家。
"出掛ける。"
"何時に帰るの?"
"遅くなる。"
"ケーキを忘れないで。"
"Yeay,yeay,yeay."
車に乗り込む。運転席にポーリー。
"ロッコ、バックミラーが、見えない。"
"ソニーは、やる気だ。ウエスト・サイドに、まず場所を構えてな。西43番街の309へやってくれ。どこか、いい場所知ってるか?"
"考えてみる。"
"走りながら考えろ。今月中には、決めたい。バックは、子どもに気を付けろ。"
車は走り出す。
"後で、39丁目へ。皆の寝具を揃えてくれ。"
"任せてくれ。"
"綺麗な奴だ。泊まりが、長くなるかも、知れん。"
"虫は、皆殺ししてあるよ。"
"皆殺しとは、恐れ入ったな。お前も、気を付けろよ。止めろ、小便だ。"
ロッコが、小便している間、ポーリーは、リアシートに潜んだ殺し屋に、銃で撃たれる。
"銃は、置いとけ。ケーキを。"
ヴィトーの家のマイケル。
クレメンザが呼ぶ。
"マイケル。電話だ。"
"誰だい?"
"女だ。"
"ケイか?"
"お父さんは?"
"大丈夫だ。治るよ。"
"I love you.マイケル?"
"聞いてるよ。"
"Tell me,love you."
"I can't talk."
"嫌なの?''
"let's see tonight."
"好きだと、言ってやらねえのか?"
"♪愛してる 君がいなけりゃ 死んでしまう"
"料理を教えてやる。覚えといて、損は、しない。まず、オイルで、ニンニクを炒める。それから、トマトに、ペーストくっつかないようにな。それを煮て、ソーセージとミートボールを。ワインを少々。砂糖も。隠し味だ。"
"何をしてる?ほかに仕事があるだろ?ポーリーは?"
"消えて貰った。"
マイケルが、出掛けようとする。
"どこへ?" 
"街だ。"
"誰かつけよう。"
"病院に行くだけだよ。"
"Never mind.Somebody."
"彼は、堅気だ。ソロッツオも手を出さん。"
"Be careful."
"Yes.Sir."
"誰かつけとけ。"
マイケルは、ケイの家で、食事をとる。
"行くよ。"
"私も一緒に。"
"ダメだ。刑事や新聞記者が来てる。"
"車で待ってるわ。"
"君は、関係ない。"
"See you again?"
"郷里に帰ってろ。僕から電話する。"
"When I see you,again?"
"I don't know." 
マイケルは、病院に父を見舞う。病院の職員の姿はない。
"何してるの?面会禁止ですよ。"
"息子のマイケルだ。誰もいない。見張りは?"
"出入りが多くて、患者さんに迷惑なので、警察が帰るよう。10minutes ago."
マイケルは、電話をかける。
"ロングビーチ4-5620を頼む。"
"Wait minutes.Stay here."
"ソニー。マイケルだ。病院だが、今来たら、誰もいない。1人もだ。テシオの手下も、刑事も。パパ1人だ。"
"すぐに、誰かやる。"
"分かった。"
"あなたも、お帰りを。"
"親父を、別の部屋に移す。管を外して、一緒にベッドを。"
"That's out of questions."
"親父を知ってるだろ?このままじゃ、殺さられる。分かるな。手伝ってくれ。"
2人は、ベッドを移動させる。
花束を持った男が、やって来る。
"Who are you?"
"エンツォ。パン屋だ。お忘れで?"
"エンツォ、すぐに帰れ。危険だ。"
"何かお手伝いを、お父さんのために。"
"よし、玄関の前で、待っててくれ。Right?Go ahead."
"OK."
"すぐ行く。"
"大丈夫だよ。I take care of you.心配ないよ。I'm with you."
マイケルは、玄関のエンツォの下へ行く。
"捨てろ。" 
花束を投げ捨てる。
"ポケットに手を。銃のあるふりを。心配ない。You'll be OK." 
1台の車が、中を窺うが、走り去る。
"よくやった。"
エンツォは、タバコを吸おうとするが、手が震えて、ライターの火を起こせない。 
警察車両が、やって来る。2人は、捕らえられる。 
"チンピラどもは、追い払った。何してる?"
"親父の見張りを、どうした?"
"青二才が、文句あるのか?俺が、追い払ったのさ。貴様も、とっとと失せろ。"
"見張りもなしに、行けない。"
"Well,take the man."
"何の罪だ。彼は、戦争の英雄だし。"
"うるさい。Take the man."
"ソロッツオに、いくら貰った?"
"押さえとけ。しっかりとな。"
マイケルを殴る。  
トムらが、車で乗りつける。トムは、マイケルを介抱する。
"コルレオーネの弁護士だ。彼らを警護につける。銃の携帯許可もある。邪魔をするなら、裁判所まで、出頭して貰う。"
"放してやれ。"
マイケルは、ロッコに連れられ、ヴィトーの屋敷に戻る。
"あの連中は?"
"助っ人だ。"
"病院の件で、ソニーが頭に来て、タッタリアの2代目を殺した。"
"何てこった。まるで、要塞だな。"
ソニー。
"見ろ。手下どもが、街中を張ってる。ソロッツオも、これまでだ。マイケル、顔を見せろよ。なかなかいい。男前だぜ。"
"ソロッツオの野郎、話合いがしてえと、言って来やがった。どういう神経だ。"
"What's?" 
"どうもこうもねえ、マイケルを送ってよこせと。絶対に、損はさせねえとよ。"
"タッタリアの件は?"
"奴を殺ったのと、親父と帳消しにするとよ。"
"話を聞こう。"
"No,no,no more.お断りだ。会うのも、話合いも、ふざけた罠も。欲しいのは、奴の命だ。ダメなら、戦争だ。" 
"他のファミリーも、黙っていないぞ。親父さんも悲しむぞ。頭を冷やせ。親父さんの事だって、憎しみからじゃない。"
"計算だけで割り切れるか。いいか、トム。話は、もういい。今は、勝つだけだ。"
"マイケルを殴ったデカだが、完全に、ソロッツオに飼われてる。すごい金で、奴の用心棒を引き受けている。警察がついている限り、奴は、安全だ。誰も、デカは、撃てまい。他の連中も、我々を消しにかかる。勝敗は、明らかだ。政治家どもだって、逃げて行く。分かるだろう。よく考えてくれ。"
"分かったよ。"
マイケルが、意見する。
"分からないよ。そんな暇はない。ソロッツオは、必ずパパを殺す。それが、狙いさ。奴を殺さなきゃ。"
"Michel,right.じゃあ、聞くが、あのデカは?どう、片をつける?" 
"僕を呼んでいるんだろう?きっと、僕と、あのデカと、ソロッツオの3人だ。チャンスだ。会合の場所を調べてくれ。人目が多い場所がいい。バーとか、レストランとか。安全のために。ボディチェックは、するだろ。銃は、持っていけない。だが、クレメンザが、事前に、銃を隠しておく。I'll kill them both."
ソニーらは、笑う。
"殺すって?大学出が?マフィアは、嫌いだろ?デカに頬を叩かれて、頭に来たか?戦争ごっこじゃ、ないぞ?目の前で、脳味噌をぶっ飛ばすんだ。気持ちは、貰っとく。お互い、感情に走っちゃ、不味いよな。"
"デカを殺して、悪いかい?"
"Com'on.マイケル。"
"トム、あいつは麻薬に関わっている。悪徳警官だ。ヤクの密売で、金を儲けようって奴だ。面白い記事になる。息のかかった記者がいるだろ?飛びついて来るだろう。"  
"あるいはな。" 
"僕は、冷静さ。勝ち目はある。" 
マイケルとクレメンザ。
"この銃は、足がつかない。指紋が残らない。引き金と銃床に、テープを巻いた。撃ってみな。引き金が重いかい?凄い音だ。わざとだ。野次馬が、逃げて行く。撃った後は、どうする?"
"残ったメシを食う。"
"もたもたしない事だ。自然に手を下ろして、銃を落とせ。誰も気づかん。皆、君の顔を見てる。すぐに、立ち去れ。人の目を見るな。避けてもいかん。皆、青くなって、突っ立ってるだけだ。仕事が終わったら、休暇に出ればいい。後は、任せとけ。"
"騒ぎになるかな?"  
"かなりな。他のファミリーも、敵に回す。でも、いいさ。どうせ5年毎には、そうなる。大掃除と思え、10年、何もなかった。頭で叩く事だ。早く潰した方が、いい。ほっておけば、必ず、のさばって来る。マイケル、あんたは、皆んなの誇りだ。親父さんにとってもな。"
ソニーらが食事をとる。
トムが入って来る。
"ダメだ。まるで分からない。奴の手下すら、会合の場所を知らない。残り時間は?"
"1時間半後に、デンプシーの店に、迎えが来る。"
"後をつけよう。"
"巻かれたら、終わりだ。"
"人質は、来たか?"
"うちで、若い者とカードをしている。楽しんでるさ。"
"危険過ぎる。見合わせた方が。"
"何かあれば、人質も、無事じゃ済まん。"
"車ごと、吹き飛ばそう。"
"それも、考えている。"
"奴ら、乗っていないかも。"
電話が鳴る。
"俺が出る。"
ソニーが立つ。
"レストラン『ルイズ』だ。"
"信用できるのか?"
"あのデカの部下だ。連中は、緊急に備えて、出先を置いていくのさ。場所は、分かるか?"
"俺が、知ってる。おあつらえ向きだ。小さくて、家族的で、目立たない。それに、トイレが旧式だ。水槽が上にあって、鎖の下がってる奴。裏に、銃が隠せる。"
"よし、マイケル。レストランでは、食ったり、話をして、相手を油断させろ。そして、トイレに立つ。ちゃんと断った方がいい。戻って来たら、ぶっ放す。有無を言わさず、頭に2発ずつ。"
"いいか、銃は、うまく隠せよ。手ぶらで出て来たら、終わりだ。"
"車の送り迎えは、お前(テシオ)がやれ。"
"let's move."
ソニーは、マイケルに語りかける。
"銃を捨てるのは、聞いたな?"
"耳にタコが出来た。"
"頭に2発かましたら、すぐにずらかるんだ。"
"ほとぼりが冷めるのは?"
"1年はかかる。ママには、俺から、うまく言っておく。彼女にも、時期を見て、話しておくよ。Take care."
マイケルは、デンプシーの店の前で待つ。車に乗り込む。
"よく来たな。お互い、腹を割って、話そう。まさか、こんな事になるとはな。"
マクラスキー警部も乗っている。
"頭が痛いぜ。"
"今夜で、片をつける。親父を悩ませたくない。"
"心配するな。2度と手は出さん。お互い、話がつけばな。ソニーみたいに、熱くなるなよ。あれじゃ、話もできん。"
"あれも、いい奴だ。"
マクラスキーが、話し掛ける。
"こないだは、済まなかったな。済まんが、体を調べる。こっちを向け。俺も、年を取り過ぎた。短気になってな。我慢ができない。分かるか?銃はない。"
ニュージャージーに入る。 
"どこへ?"
"Mabe."
車は、無理にUターンする。
"上手いぞ。"
レストラン"ルイズ"に、到着する。3人は、テーブルを囲む。
"ここのイタリア料理は?"
"最高だ。特に、子牛の肉は。"
"貰おう。"
"Beef."
"イタリア語で、話すぞ。"
ソロッツオは、イタリア語で話し始めるが、途中から、マイケルは、英語で話す。
"ともかく、一番大事なのは、2度と親父に手を出さないという保証だ。"
"俺が、保証を?俺こそ、追われる身だ。あまり、買い被らんでくれ。休戦協定を結びたい。"
"トイレに行く。いいか?"
"仕方あるまい。"
ソロッツオは、マイケルの体をチェックする。
"銃は、持っていない。"
"すぐ戻れ。"
"心配するな。" 
マイケルは、銃を手に入れ、席に戻る。ソロッツオが、イタリア語で話し掛ける。
マイケルは、銃を取り出し、ソロッツオ、次にマクラスキーの頭を撃ち抜く。銃を捨て、店を出る。

タブロイド紙の見出しが踊る。
"警官殺し追及。"
"組織犯罪に厳しい処置。"
"警部、麻薬組織と関係。"
"バルジーニ、地下抗争で訊問。"
"抗争、3か月に及ぶ。"
"暗黒街の大物、コルレオーネ退院。"
未だ、ベッドに横たわるヴィトーが、屋敷に帰宅する。子どもらが、見舞う。
"お帰り。"
"この子、興奮して。"
"よし、挨拶だ。""お爺ちゃん、早くよくなって、一緒に遊んでください。フランク。"
"ママと行け。下へ行ってろ。"
"カルロ、お前もだ。Go on."
部屋は閉じられる。
"チキン・カチャトーレは?"
"全部、食べる?"
"何よ?カルロ。"
"早く、用意しろ。"
ヴィトーの部屋。トム・ヘイゲンら。
"あの警部を殺ってから、我々への取締りが、厳しくなっています。他のファミリーとも。無駄な血を流している。"
"奴らから、喧嘩を売ってくる。"
"だが、新聞を使って、あの警部と麻薬密売の関係を、掻き立てたので、状況は、好転しています。"
"それから、フレドをラスベガスへ。フランセスコが、安全は、保証してくれる。"
"カジノの仕事を覚えるよ。"
"マイケルは?"
"マイケルが、銃でソロッツオを。心配なく、今は、安全な所へ。"
ヴィトーが、手で払い、一同、部屋を出る。
"タッタリアのくそ爺いは、どこに隠れてる?" 
"ソニー。今、タッタリアを追えば、また状況が悪くなる。親父さんに話して貰え。"
"パパは、まだ無理だ。俺が決める。"
"だが、この戦いで、金が出るばかりだ。"
"奴らも同じだ。Don't worry about."
"破産だ。"
"だから、あの爺いを、ばらしちまえば、いいんだ。"
"名前だけは、売れるかもな。"
"命令は、俺が出す。参謀が、シチリア人なら、違ってた。お前は何だ?悪かった。飯を食いに行こう。"
食事。
"ハーレムの黒人連中だが、俺達のお陰で、最近は、羽振りがいい。"
"こうなると思っていた。"
"パパは、子どもの前で、仕事の話はしないわ。"
"女は、黙ってろ。"
"妹に、そんな口、聞くな。"
"やめなさい。"
"ソニー、後で話が。俺にも、ファミリーの仕事を。"
"仕事の話は、やめろ。"
フレドは、ヴィトーの部屋に入る。
ゴッドファーザーのテーマが、流れ、場面は、シチリア島に飛ぶ。マイケルが、仲間と草原を歩いている。車がマイケルらの目の前に、止まる。
"ドン・トマシーノ。"
"ミケ、なぜこんな遠くまで?何かあったら、私が困る。"
"彼らが、ついている。"
"だが、危険だ。ソニーから、連絡が入ったよ。敵が、ここを見つけた。"
"サンティーノは、いつ、帰れるか、言ってたかい?"
"まだだ。暫くの我慢だよ。"
"グラッチェ。"
"これから、どこへ?"
"コルレオーネ村だ。"
"じゃあ、この車で。"
"歩くよ。" 
"気を付けてな。"
"コルレオーネの村だ。"
山の上の石造りの家々。
"村人は?"
"抗争で、皆んな死にました。ここに、死者の名が。"
米兵のジープが、通り過ぎる。
"アメリカに連れてってくれよ。アメリカに頼むよ、GI。"
オリーブの実を摘んだ女達が、歩いて来る。
"すげえ、美人だ。"
マイケルの目に、ケイに似た女が、止まる。
"稲妻に打たれたかな?" 
"ミケ、シチリアの女は、銃より危険ですよ。"
一行は、カフェで休む。
"狩りは、どうです?"
"この辺の女だが、すげえ美人を見た。友達が、いかれちまったんだ。悪魔だって、痺れるよ。いい女だったよな。あの髪に、色っぽい口。"
"この辺りの娘は、綺麗だが、堅いよ。"
"紫色の服を着ていた。リボンも、紫だった。ギリシアっぽい感じだったな。知ってるかい?"
"No.ここには、そんな娘は、おらん。"
"なるほどな。"
店の奥が、騒がしい。
"どうした?"
"行こう。あの男の娘だ。"
"早く。"
店主と2人の子どもが、出て来る。
"ファブリッツオ、通訳を。" 
"失礼は、謝る。この国をよく知らないので。侮辱する気は、なかった。"
"私は、アメリカ人で、ここに隠れている。"
"名は、マイケル・コルレオーネ。俺を売れば、結構な金になる。娘は、父親を失うがな。彼女と結婚したい。娘さんに会いたい。許しを。勝手な事は、しない。ご家族と一緒に。"
"日曜日に、家に。"
"グラッチェ。彼女の名前は?
"アポロニアだよ。"
"いい名だ。" 
マイケルらは、車で帰る。
マイケルの親族・知人への披露が行われる。アポロニアは、家から出て来て、椅子に座る。
"娘のアポロニアだ。こちらはマイケル。"
マイケルは、プレゼントを渡す。
会食。アポロニアは、早速、プレゼントのネックレスを付ける。マイケルの目に止まり、笑みを交わす。会食が終わり、2人は並んで山道を歩く。

ソニーが、愛人宅から、出て来る。
"待たせたな。妹の所へ寄って行く。"

コニーは、無表情に、兄を出迎える。 
"どうした?何があった?"
"My fault.ソニー、私がいけなかったの。私が、先に手を出したのよ。"
"分かった。すぐに、医者を呼んでやる。"
コニーの目の周りにあざ。
"あの人に、手を出さないで。"
"当たり前だ。赤ん坊から、父親を奪いやしない。All right?"
カルロは、仲間と群れている。 
"もう、賭けはやめだ。随分、負けちまった。"
ソニーは、車で乗りつけ、カルロに、木の棒を投げつける。
"カルロ。"
ソニーは、カルロを散々、殴り付け、足蹴にする。
"今度、妹を殴ったら、殺す。"
マイケルの結婚式が行われる。
楽隊に先導されて、2人は、村を行進する。広場の披露宴で、2人は、ダンスを踊る。2人は、初夜を迎える。 

ケイが、ヴィトーの屋敷を訪れる。トムが応対する。
"Hey.突然だな。You shoud call."
"したわ、電話も手紙も。マイケルは、どこ?"
"Nobody knows.だが、元気だ。"
"Ah,what's that?"
"事故だ。Nobody was hurt."
"トム、この手紙をマイケルに渡して。"
"受け取ったら、居場所を知ってると、証明する事になる。"
"必ず、連絡があるさ。"
"分かったわ、タクシーを呼ばせて。"
"Com'on."
コニーの家の電話が鳴る。
"Hello." 
"カルロさんは?"
"Who is this?"
"カルロの友達よ。今夜は遅くなると、伝えて。" 
コニーは、電話を切る。
"食事は?" 
"腹減ってない。" 
"冷めるわ。"
"要らん。" 
"You shoud this told me make dinner?"
"がたがた言うな。"
"何よ?"
"うるせえ女だ。"
こには、皿を割り、食材を投げる。
"好きなだけ、壊しちまえ。"
テーブルの上を、ぐちゃぐちゃにする。
"女を連れて来なさいよ。"
"いずれな。片付けろ。くそったれが、片付けろ。"
カルロは、ベルトでコニーを打つ。コニーは、叫びながら、逃げ回る。コニーは、包丁を手にする。
"よし、Com'on.親父みたいに。お前の家は、皆んな人殺しだ。ふざけるな。Now,I kill you.イタリア女め。Get out!"
ベルトで打つ音と、コニーの悲鳴が漏れる。
コニーの母。
"コニー、どうしたの?聞こえないわ。赤ちゃんが、うるさいのよ。ソニー、聞いて。何事かしら?"
"Yes.Honey.そこにいろ。いいから、待ってろ。"
"Son of a bitch."
ソニーは、一人で、車で出掛ける。
"門を開けろ。"
トムが引き留めるが、ソニーは、飛び出す。
"ソニー、待てよ。跡をつけろ。"
高速の料金所で、前の車が、進路を塞ぐ。
"もたもたしやがって。"
前の車、料金所の小屋から、男達が現れ、ソニーに銃弾を浴びせる。ソニーは、蜂の巣になり、絶命する。
トムは、物思いにふける。ヴィトーが、不意にやって来る。
"一口くれ。家内が、上で泣いている。出入りも厳しいな。相談役だろ?わしだけ、何も知らんらしい。"
"ママには、話していない。"
"I just now tell you."
"酒の力でか?飲み終わった。"
"ソニーが、奴らに殺された。"
ヴィトーは、目を潤わせる。
"犯人は、探すな。復讐は、いかん。会合を開く。5大ファミリーを集めて。戦争は、終わりだ。ボナセーラに電話を。用がある。"
"ドン・コルレオーネの代理で、電話している。ドンに借りがあったな。今、返して貰いたい。ドンが、1時間で、君の葬儀社へ行く。"
葬儀社。
"友よ、一肌脱いでくれんか?"
"Yes.What do you want do?" 
"君の腕で、綺麗にしてやってくれ。これじゃ、母親が、惨めだ。" 
ヴィトーは、ソニーの遺体をくるむ布をめくる。
"酷い姿に。"

マイケルは、アポロニアの運転で、屋敷の庭をぐるぐる回る。
"英語を教えてる方が、安全だ。"
"英語は知ってるわMonday,Tuesday,Wendsday... "
トマシーノが、帰って来る。
"やあ、トマシーノ。町の様子は?"
"マイケルが、運転を教えてくれたの。見てて。上手いのよ。"
"町は?" 
"若い奴は、恩を知らん。状況は、悪くなっている。ここも、危険になって来た。シラクサの方に移った方がいい。すぐにだ。"
"何があった?"
"アメリカから、悪い知らせが、兄さんのサンティノが、殺された。"
アポロニアが、クラクションを鳴らす。
"早く教えて。"
"ファブリッツオ。車を出してくれ。"
"運転は、自分で?"
"Yeay."
"奥さんもご一緒で?"
"様子が分かるまで、実家に帰す。"
"すぐに車を。"
召使いの小屋を覗く。
"アポロニアは?"
"運転して、あなたを驚かすと。いい奥さんになるよ。俺が、荷物を。"
"ファブリッツオ、どこへ行く?"
"そこにいて、動かすわよ。"
ファブリッツオが逃げる。
"No!"
アポロニアの乗った車が爆発する。

ニューヨーク。
"ドン・バルジーニ、会議の実現に協力を感謝する。ニューヨーク島からの5大ファミリーの諸兄、ブロンクスのカーメン・クネオ、ブルックリンのフィリップ・タッタリア、タテトン島からは、ビクター・ストラキ、更に、カルフォルニアから出席された諸兄及び全国から、出席いただき、感謝する。なぜ、こんな事態になったか、わしには、分からん。実に不幸で、無意味な事だ。タッタリアもわしも、息子を失った。タッタリアが、同意するなら、すべてを以前の状態に、戻したい。"
"会議を招集したドン・コルレオーネに、感謝をしたい。彼は、言葉を大切にする男だ。" 
"そのとおり。大切にし過ぎる。判事や政治家どもまで、大切にして、独り占めだ。"
"わしが、何を独り占めにした?皆んな、知ってるだろう?頼みを断ったのは、一度だけだ。理由もある。麻薬だからだ。あれは、われわれをも、破滅させる。ギャンブルや、酒や女とは違う。酒や女は、教会は禁止しても、人々は、求めている。警察ですら、賭博などは、目を瞑るが、麻薬は、そうはいかん。この考えは、今も変わらん。"
"The time has changed.好きな事ができた昔とは、違う。助け合いが、必要だ。ドン・コルレオーネは、政治家を押さえてる。我々にも利用させるべきだ。美味い水は、分かち合わねば。無論、見合った礼はする。After all.何も、共産主義とは言わん。"
"私も、ヤクは、感心せん。若い者には、ヤクに手を出さんよう、言って来た。白い粉は、確かに魅力だ。3,000から4,000ドル突っ込めば、5万ドルには、なる。誘われれば、断れん。だが、無節操にやっちゃ、いかん。まず、青少年には、売るべきじゃない。悪魔の仕業だ。私の街では、黒人にだけ、流すとしよう。奴らがどうなろうと、構やせんだろう。"
"皆が納得すれば、仕方あるまい。お互い、話し合いで、それが、一番だと思うなら。わしも協力は、惜しまん。"
"決定だ。麻薬は、条件付きで、認める。ドン・コルレオーネは、保護を与え、戦争は終わりだ。" 
"コルレオーネの契約が、欲しいな。時が経って、勢力が伸びても、復讐はせんと。"
"お互い、筋の通った人間だ。弁護士みたいな誓約は、要らん。"
"復讐をして、息子が帰って来るかね?お互いに。息子の復讐は、忘れよう。だが、一つ言っとく。末の息子が、国を追われとる。ソロッツオの1件でだ。わしは、息子を安全に、国に戻してやりたい。あれには、罪がない。わしは、迷信深い。万一、息子が事故に遭ったり、警官に打たれたり、あるいは、首を吊ったり、雷に打たれても、わしは、ここの誰かを憎む。その時は、許さん。だが、それ以外は。皆に誓おう。今日、ここで決めた平和協定を、わしは、破らん。" 
コルレオーネとバルジーニは、抱き合う。
車の中のヴィトー。
"タッタリアに、麻薬の仲介に、逮捕歴のある者を使うなと。"
"話すだけで。バルジーニは、それくらい分かる。"
"タッタリアは?"
”あれは、小物だ。ソニーを殺す度胸もない。今日、分かった。バルジーニが、黒幕だ。"

ケイが、小学児童を連れて歩く。
"離れちゃダメよ。"
不意に、マイケルが現れる。
"いつ帰ったの?"
"1年前だ。随分、経つな。久しぶりだ。"
"今、親父を手伝っている。病気なんだ。とても悪い。"
"嫌じゃなかったの。お父さんのようにならないと言っていたのに。"
"親父は、権力を持っている。権力のある者には、責任がある。代議士も大統領も。"
"おかしいわ。大統領が、人を殺す?"
"君は、変わらない。昔のようなやり方は、終わりだ。親父も知ってる。これからは、すべて、合法的にやって行く。Trust me.約束する。"
"なぜ、会いに来たの?Why?今頃、手紙も電話も、散々したわ。"
"君が必要だ。愛してる。"
"止めて。" 
"しかし。結婚してくれ。"
"It's too late,too late."
"ケイ。何でも言ってくれ。今までの埋め合わせはする。大切な事だ。僕達が、求めるのは、愛し合い、ともに生き、子どもを持つ。僕達の子を。ケイ、お願いだ。愛してる。"
ケイは、車に乗り込む。
▶︎後継者マイケル
"バルジーニの連中が、うちの縄張りに。そのうち、追い出されてしまう。"
"我慢だ。"
"好きなように、やらせて貰う。"
"Be patient."
"我が身も大切だ。手下を増やすぞ。"
"ダメだ。"
"奴に口実を作らせる。"
"ついていけん。"
"いずれ、我々にも、新しいファミリーをと言いましたね?考えもしなかったが、お許しを。"
"今は、マイケルがボスだ。許可は、マイケルが出す。"
"我々が、ベガスに移ったら、君達の独立を許す。移ってからだ。"
"いつごろ?"
"6months."
"ゴッドファーザーが、いなくなれば、俺達は、バルジーニにやられてしまう。"
"とても、我慢できん。6か月後じゃ、既に奴らの天下だ。"
"わしの言葉を聞くか?"
"Yes." 
"信頼しとるな?"
"Yes.いつでも。"
"なら、マイケルに協力を。いいな?"
"君達の心配に対する答えは、用意してある。今は、それしか、言えん。カルロは、ネバダ育ちだ。移るときは、右腕になってくれ。トムは、相談役を辞めて、ベガスで弁護士を。信頼していない訳じゃない。だが、父に優る相談役は、いまい。以上だ。"
"Thank you,papa."
"よかったな。"
"マイケル。Why my out?"
"トムは、戦いに向かない。これから、荒れて来る。"
"トム。わしがそう言った。お前は、立派な相談役だ。むしろ、サンティノの方が、器じゃなかった。マイケルは、しっかりしている。お前を外したのは、理由があってだ。"
"Mabe I could help."
"無理だ。"
ラスベガス。
マイケルを派手な格好のフレドが、出迎える。
"いい顔になったな、大したもんだ。"
"医者は、ケイの紹介か?"
"Hey,hey,hey.そこへ置いとけ。さてと、こっちだ。ジョニーと楽団、男女の集団が、マイケルを迎える。
"ようこそ、ラスベガスへ。" 
"見てくれよ。彼が、手配した。"
"フレドの考えさ。"
"女はな。"
"失礼。皆の相手をしてくれ。"
"何でも言ってくれ。Anything."
"この女どもは?" 
"直接、聞いてみろよ。"
"追い出せ。"
"Hey,my god." 
"仕事で来た。女は要らん。疲れてる。バンドも帰せ。"
"よし、皆んな出て行け。Hey,com'on.早く、出て行け。分からんよ。何が、気に入らないのか?きっと疲れてんだろ。"
"モー・グリーンは?"
"パーティーが始まったら、連絡をくれと。"
"連絡を。"
"ジョニー、元気か?"
"マイケル、久しぶり。"
"ご活躍だな。"
"Thanks." 
"座れよ、話がある。ドンも喜んでいる。"
"すべて、ドンのお陰だ。"
"君も、今や大物だ。ドンから、頼みがある。"
"What can I do?"
"うちのファミリーは、NYを捨て、こちらへ移る。モー・グリーンから、ホテルとカジノを買い受ける。トム?" 
"本当の話か?モーが、売るなんて、聞いていないぞ。"
"I make an offer can't he refuses. See,Jonny.いいカジノには、いいショウが必要だ。君の出演契約が欲しい。Perhaps,君の映画仲間も呼べるだろう。頼りにしている。ゴッドファーザーのためなら、最善を尽くす。"
"Good."
モー・グリーンが入って来る。
"マイケル、皆んな揃っているな。トム。Good see you,Mike."
"How are you,Mo?"
"気に入ったか?食い物も、女も、一流を揃えた。チップを。カジノで遊んで貰う。"
"丸ごと買う。"
"買うって?"
"Casino,Hotelコルレオーネが、買い取る。"
"俺の物を買い取る。何、寝ぼけている?"
"Your Casino loses money.We cloud do it better."
"赤字だと?"
"You unlucky."
"勝手な事を言いやがって。困った時に、フレドを預けて、今度は追い出す。"
"待てよ。預かったのは、うちが融資したからだ。モリナリファミリーが、安全を保証したからな。さあ、ビジネスの話をしよう。"
"結構だ。まず、お前達は、終わりだ。コルレオーネに、力はない。ドンは病気だし、バルジーニにケツを追われている。それが、俺のホテルを買うだと?バルジーニとは、付き合いがある。ホテルは渡さん。"
"それで、兄貴を殴ったのか。"
"ああ、あれはいいんだ。モーに、悪気はなかったんだ。たまに頭に来るけど、俺達は、仲がいいんだ。"
"仕事のためだ。発破をかける事もある。フレドの目を覚ましてやる事も。"
"兄貴の目を?"
"ウエイトレスと、いちゃいちゃしていた。客をほったらかして。当たり前だろ。"
"I leave NY tomorrow.Think about price." 
"舐めるなよ。お前らが、鼻垂れの頃から、命を張ってんだ。"
“待ってくれ。話があるんだ。トム、ドンの相談役だろ?君から。"
"待てよ、今は、マイケルが、すべてを仕切っている。話は、マイケルにしろ。"
モーは、出て行く。
"マイケル、モー・グリーンに、何て口を。"
"フレド、あんたは兄貴だ。I love you.だが、ファミリーに、楯突く者の肩を持つな。Ever."
マイケルとケイは、ヴィトーの屋敷に着く。
"親父に会いに行く。食事はいい。"
"Oh my god.'' 
"週末は、一緒に町へ出て、食事をしよう。"
"マイケル、妹さんが、頼みがあるって。"
"直接、聞く。"
"言えないのよ。赤ちゃんの名付け親を、あなたに。" 
"分かった。" 
"いいの?"
"考えとくよ。"
マイケルとヴィトー。
"バルジーニが、手を出してくる。お前の腹心に、会談を申し込み、安全を保証して、お前が来たところを、殺す。最近、ワインが美味い。よく飲むな。"
"いい事だよ。"
"I don't know.家庭は、幸せか?"
"Very happy."
"よかったな。バルジーニの事では、苦労かけるな。"
"とんでもないよ。"
"癖でな。気を抜く事ができん。男は、油断をしては、いかん。息子は?"
"元気だよ。"
"お前に、似てきたな。"
"僕より、頭がいい。3歳なのに、漫画を読んでる。"
"漫画か?電話の係を作れ。すべての電話をチェックするんだ。"
"もう、やったよ。心配ないよ。"
"そうだったな。"
"何だい?心配かい?大丈夫だよ。言っただろ?心配しないで。"
"サティーノが、後を継ぐと、思っていた。フレドは、フレド。お前には、させたくなかった。わしは、一生、ファミリーを見て来た。裏の世界でだが。どんな大物にも、踊らされる事は、なかった。わしの人生だ。悔いはない。だが、お前の時代は、表へ出て、人を操るべきだ。コルレオーネ上院議員、コルレオーネ知事。"
"僕は、なるよ。" 
"もう、わしは、何にもしてやれん。"
"大丈夫さ。見ててくれ。"
"バルジーニとの会談の話を持って来る奴は、裏切り者だ。Can't forget,now.?"
ヴィトーは、庭で、孫と遊ぶ。
"僕がやるの。"
孫は、噴霧器で、遊ぶ。 
"水上げていい?"
"こっちだ。気を付けろ。かかるぞ。アンソニー、おいで。ここに置いとこう。 いいものが、あるぞ。いいか。"
"オレンジちょうだい。"
ヴィトーは、オレンジの皮を、口で咥え、怖い顔をする。 
"驚いたか?" 
ヴィトーとアンソニーは、家庭菜園で、追いかけっこする。
"どこ?バーン。" 
ヴィトーは、咳込み、地面に倒れる。
ヴィトーは、墓場に埋葬される。参列者は、花を一輪手向ける。バルジーニも、花を手向ける。
"マイケル、話がある。"
テシオが、語りかける。
"バルジーニが、会談を望んでいる。今後の話し合いを。"
"君が手配を?"
"Yeah.俺の縄張りでやろう。安全は、保証する。All right.?"
"分かった。"
トムが話しかける。
"仕掛けてきたな。"
"テシオのシマで会談をしたいと。I will be safe."
"クレメンザだと思ったが。"
"利口なんだ。テシオの方が。見てるがいい。洗礼式の後を。コニーの子どもの名付け親をやる。そして、バルジーニと会う。タッタリアとも。5大ファミリーのボス達とも。"
洗礼式。
マイケルの赤子も、洗礼を受ける。
トム、ロッコらは、武器を準備。
"マイケル、神を信じるか?天地創造の父を。"
"I do."
"キリストを信じるか?神の御子を。"
"I do."
"聖霊とカトリック教会を信じるか?"
"I do."
"マイケル・リッチ、悪魔を退けるか?"
"退けます。"
ロッコが、殺害を始める。エレベーターの中、マッサージを受けるモー・グリーン。クネオは、回転ドアに閉じ込められ、チッチの銃弾を浴びる。タッタリアは、愛人とベッドインしているところを襲われる。
"悪魔の振舞いを。"
"退けます。"
バルジーニは、裁判所の前で、警官に扮したアル・ネリに殺害される。
"マイケル・リッチ、洗礼を受けるか?"
"はい。"
"父と、子と、聖霊の御名において。マイケル・リッチ、主と共に、平和のあらん事を。
洗礼式を終え、列席者は、教会を出る。
"ゴッドファーザーに、キスを。"
マイケルは、トムとひそひそ、話をする。
"カルロ、ベガス行きは、中止だ。問題が起きた。俺と残れ。"
"折角の一緒の旅行を。"
"それで?"
"家で、俺の電話を待て。"
"2〜3日で行く。"
テシオとトム。 
"これから行く。"
"うまく行くと、いいが。"
"心配ないさ。"
"トムさん。ボスは、後で行く。2人で先に、行ってくれ。"
"そりゃ困る。予定が滅茶滅茶だ。"
"ボスの伝言です。"
"俺も行けん。"
テシオは、取り囲まれる。
"仕方がなかった。裏切る気は。"
"分かってる。Excuse me,sir."
"助けてくれんか?昔なじみだろ。"
"気の毒だが。"
テシオは、車に乗せられる。
電話をかけるカルロの背後に、マイケルらが現れる。
"サンティノをはめたな?"
"誤解だ。"
"バルジーニに売ったな?わざと、夫婦喧嘩して。騙し切れると思ったか?"
"俺は知らん。信じてくれ。マイケル、頼むよ。助けてくれ。"
"バルジーニis dead.タッタリアも。モー・グリーン、ストラキ、クネオ。今日、すべて片を付ける。嘘は言うな。正直に言え。酒をやれ。心配するな。俺が、妹を不幸にするか?お前の息子の名付け親だぞ。さあ、飲めよ。もう、ファミリーの仕事は、させん。それが、罰だ。ベガスに行け。トム。大人しくしていろ。やった事は、認めろ。馬鹿にされるのだけは、我慢ならん。Now,who you push?タッタリア?バルジーニ?"
"バルジーニだ。"
"車で、空港に送る。妹には、連絡しておく。早く消えろ。"
カルロは、車に乗り込む。後ろに、ロッコがいる。 
"よお、カルロ。"
ロッコが、紐で、カルロの首を絞める。カルロの、足は、ウインドウを蹴破り、絶命する。
マイケルらは、立ち去る。

ヴィトーの屋敷は、売りに出される。
"ママ、止めないで。"
半狂乱のコニーが、屋敷に駆け込む。
"マイケル、カルロは、どこ?マイケル、何て人なの。カルロを殺したのね。パパが死ぬのを待って、あの人を殺したのね。ソニーの事を、あの人のせいにして。私は、どうなるのよ?どうすれば?"
"コニー。"
"なぜ、カルロを右腕にしたのよ?いつでも殺せるからよ。それで、名付け親なんて、人間じゃないわ。何人殺したか、知ってるわ。新聞に載ってたわ。それが、あんたの亭主よ。"
マイケルは、コニーを抱き止める。
"2階へ。"
"興奮している。ヒステリーだ。"
"マイケル、Is it true?"
"仕事に口出すな。"
"Is it true?"
"Don't ask me about my buisiness.No!"
"いいだろ、This one time.今回だけ、答えてやる。"
"You tue?"
"No."
マイケルは、ケイを抱き締める。
"一杯、飲みたいわ。"
クレメンザらが、やって来る。
"ドン・コルレオーネ。"
ケイの目の前で、扉が閉ざされる。
【感想】
上映時間3時間近くに及ぶ大作。NYのマフィア・コルレオーネ一家の代替わりを描き、陰謀、抗争、裏切りで、マフィアとその家族が、大量に死ぬ。しかし、映画的なエモーションは、全く感得できなかった。映画のプロデューサーのベッドに、馬の首が放り込まれるまでは、良かった。回転ドアに閉じ込めて射殺するアイデアもいい。しかし、3時間近くにわたり、淡々とエピソードを積み重ねたに過ぎなく、思える。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?