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一人勝手に回顧シリーズ#フランシス・F.コッポラ編(16)#地獄の黙示録/不朽の戦争映画

【映画のプロット】
▶︎ベトナム戦線
ジャングルの入り口。プロペラが、風を切り、軍用ヘリが、画面を横切る。
♪This the end. Beautiful friend.
   This the end. My only friend. 
   築き上げた理想は もろくも崩れ
 立っていたものは すべて倒れた
 安らぎは失われ 驚きは去って
 もう二度と 君の瞳を 見る事はないだろう
 心に描けるだろうか 限りなく自由なものを
 喘ぎながら 見知らぬ人の助けを求め
 絶望の大地をさまよう
ジャングルに、炎が立ち、ヘリが飛び交う。
♪果てしない苦悩の荒野に 進むべき道を失い
 すべての子どもたちは 狂気に走る
 すべての子どもたちは 狂気に走る 
 夏の雨を待ちわびて
天井にファンが回る。ヘリコプターのプロペラの音。窓の外は、サイゴンの街。
"サイゴンか。くそっ。I'm still on サイゴン。いつになったら、ジャングルで目覚める。故郷に、戻った時は、酷かった。目覚めた時の虚しさ。妻には、一言。離婚に、Yes と言っただけだ。戦場では、故郷を想い、故郷では、ジャングルへ戻る事ばかり、考えた。ここへ来て、1週間。指令待ちだ。身体がなまる。俺は、ここで力を鈍らせ、その間に、ベトコンは、力を蓄える。部屋の壁が、少しずつ、俺に迫って来る。"
ウィラード大尉(マーティン・シーン)は、顔を黒く塗る。燃え上がるジャングル。ウィラードは、パンツ一つで、太極拳のように、身体を揺する。鏡を、拳で割る。手が血に、塗れる。子どものように、鳴き声を上げる。
"望みは、叶えられる。俺は、任務を望み、それは、届けられた。Room serviceのように。"
"ウィラード大尉。"
"待ってくれ。"
"飛び切りの任務だったが、それを終えた時、俺は、思った。二度と御免だと。"
下半身に、シーツを巻きつけたウィラードが、扉を開ける。
"何だ?"
"大丈夫で?"
"見たとおりだ。"
"ウィラード大尉ですか?505大隊173空挺部隊の?"
" Yeah. おい、ドアを閉めろよ。"
"直ちに、飛行場へ。"
"罪状は?罪状だよ。"
"罪状などありません。情報・指令部に、出頭を。"
書面を見せる。
"情報・指令部?ニャチャンへ?"
" That's right. 身支度をして、出発を。"
"気分が悪い。"
" Captain. "
ベッドに、倒れる。
"手を貸せ。酔っている。さあ、シャワーを。シャワーですよ。大尉。しっかり立って。"
ウィラードは、大声を上げる。

ヘリが、着陸する。 
"行き先が地獄って事を、俺は、知らなかった。前線の真っ只中、川を数100キロ遡る。その川は、カーツの足元に、達していた。俺が、彼の物語を伝える羽目になったのは、思えば、偶然の事ではなかった。彼の物語は、俺の物語。彼の物語が、懺悔録なら、俺のも同じだ。"
"入りたまえ。楽に。タバコは?"
" No thank you, sir. "
"この人に会った事は?"
" Nothing. "
"将軍と私には?"
" Nothing. 初めてです。"
"君は、単独任務が多いな。"
" Yes I am. "
"書類によると、諜報部所属だ。"
"それは、話せません。"
" CIAの仕事をしたろ?"
" Nothing. "
"収税吏を殺しただろ?1968年6月18日、クアンチ省で。どうだ?"
"そういう行動に、私は、関知しておりません。それに、実際あったとしても、お話できません。"
将軍が立ち上がる。
"食事を用意させてある。食べながら、話そう。手をどうした?怪我したのか?"
"休暇で、釣りに行って。"
"休暇で釣りに?"
" Yes sir. "
"任務に支障ないね?"
"勿論です。"
"料理は何だ?このロースト・ビーフは、いけるよ。ジェリー、皿を回せ。両方から回した方が、早い。Captain, この海老を平らげたら、君の勇気は証明されたも同然だ。私も一つ貰おう。"
" Captain, ウォルター・ E・カーツの名を?"
カーツの写真が、示される。
"名前だけは。"
"特殊部隊の作戦将校だ。大尉に、テープを聞かせろ。"
" Yes, sir. Listen carefully. "
"10月9日、04:30時。ピーター地区。"
"カンボジアからだ。カーツ大佐の声だ。"
"私は、カタツムリを見ていた。カミソリの刃の上を、這っている。Just my dream. My nightmare. 這っている。鋭い、strait 刃の上を.死にもせず。"
"1968年12月30日、05:30時受信。ズール・キング地区。"
"奴らを殺すのだ。焼き殺すのだ。Pigというpigを。CowというCowを。Villageというvillage. ArmyというArmy. 奴らは、私をassassinと呼んでいる。人殺しが、人殺しを責める?Lie. だが、我々は、嘘つきどもを、許している。肥えた奴らめが。I hate. 奴らを憎む。"
”カーツは、我が国が生んだ誇るべき軍人の一人だ。非の打ち所がなかった。Good man, too. 心が温かく、ユーモアを解した。特殊部隊に入って、それから以後、ideasとmethodが変わって、不健全になった。不健全に。"
"彼は、カンボジアに潜入して、彼を神と崇める現地人の軍団を率いて、絶対服従を誓う彼らを、意のままに動かしている。"
"君を驚かせる話は、それだけではない。カーツ大佐には、殺人罪で逮捕命令が出ている。"
"なぜ?誰を殺したんです?"
"彼は、数名のベトナム人スパイを処刑した。二重スパイだと決めつけ、独断で処分した。"
"ウィラード。この戦争では、色々な混乱が、生じている。Powerとideal、古い道徳感と現実の作戦行動。現地人の間に入り、自ら神となるのは、大きなtenmptationに違いない。人間の心には、戦いがある。ration&iration, good&evil. 善が勝つとは、限らぬ。Sometimes 悪が勝って、リンカーンの言う『心の天使』を、打ち負かす。誰にも、理性の限界がある。君にも、私にも。カーツは、限界に達し、完全にイカれてしまった。"
ヘリの音。
" Yes, sir. 完全にイカれてます。"
"君の任務は、哨戒艇で、ヌン川を上り、カーツの情報を集めながら、その行方を追って、発見次第、いかなる手段を使おうとも、彼の軍団に潜入。彼の指揮を断つのだ。"
"断つ?大佐を?" 
"彼の行動は、良識による抑制を失い、人間の行いとして、いささかの容赦の余地がない。その彼が、軍の指揮を執っている。"
" Ternimate. 私情を捨てて。"
"分かっているだろうが、this mission does not exist. "
ウィラードは、差し出されたタバコを取る。
"現在も、未来も。"
ヘリは、田園地帯の上を飛ぶ。
"俺は、何人殺っただろう?6人殺ったのは、確かだ。今際の息が、俺の顔にかかった。だが、今度は、相手がアメリカ人。しかも将校だ。"
哨戒艇が、川に出る。
"何も違いがない筈なのに、何かが違った。Sit. 戦場で殺人罪?レース場で、速度違反を取り締まるか?俺は、任務を引き受けた。ほかに何ができる?だが、覚悟は覚束なかった。俺は、海軍の哨戒艇に乗せられた。川で、よく見かけるプラスチック・ボートだ。目立たず、情報収集に最適だと言われた。結構だ。いい空気と時間は、ありがたい。問題は、連れだった。"
"いい朝です。"
"ほとんどが、若造で、棺桶に、片足を突っ込んでいた。"
" How old are you? "
"17。"
"機関士のシェフは、ニューオリンズ出身。ベトナムで暮らすには、神経が尖り過ぎた男だ。ランスは、ロスで鳴らしたサーフィンの名手。銃を撃つような顔じゃない。クリーン、Mr.クリーンは、ブロンクスの貧民街のご出身。ベトナムの光と空間が、彼をハイにさせていた。そして、最後がチーフ。俺の任務でも、船は、彼のものだった。"
"ヌン川に入る水路は、2か所あります。どっちも、ベトコン地区です。"
" Don't worry about. "
船を操るチーフに、タバコを差し出す。
" No smoke. "
"半年ほど前、特殊任務の士官を、護送しました。ド・ラン橋の先まで行く任務で、やはり陸軍でした。拳銃で、自殺したとか。"

"お早う。ベトナム。ANVM放送です。サイゴンは、気温28度。蒸してます。まず、サイゴン市長から、基地外に住んでいるG.I. 諸君に。洗濯物は、窓の外に、干さぬよう。サイゴンの美化にご協力を。"
ウィラードは、資料をひもとく。
"では、懐かしいヒット曲を。第35歩兵師団第一大隊のビッグ・サムに。"
現地民の写真。 
"銃撃隊の仲間かり。ローリング・ストンーズ『サティスファクション』"
"踊れよ。クリーン。のれるぜ。"
船尾では、ウェイク・ボードをしている。
"落ちんなよ。"
"いいぞ。クリーン。"
"いいね。最高だ。" 
"波をぶっかけろ。"
カーツの写真。
"踊ろうぜ。Yeah. Yeah. Yeah. さあ。"
船が立てる波で、はしけの原住民が川に落ちる。
"サヨナラ。"
"書類が、違っているのかと、思った。なぜ、この男を殺すのか。陸軍士官学校を首席で、卒業。朝鮮戦線、空挺部隊、叙勲の回数多々。見事な経歴だ。テープで聞いたあの耳に残る声と、この男を結び付けるのは、困難だ。確かに、彼の経歴は、輝かしい。輝かし過ぎる。いや、完璧だ。軍の最高幹部となるべき男だった。大将にでも、参謀長にでも。1964年、顧問団に随行して、ベトナムへ。つまずきの始まりだ。ジョンソン大統領あての報告書は、握り潰された。内容に、問題があったのだ。続く数か月、空挺部隊の訓練過程を3回も志願して、やっと受理された。空挺部隊?39才にもなって。一体、なぜだ?そして、1966年、特殊部隊に加わって、ベトナムに戻る。"  
" What's that? "
"爆撃だ。B52だ。"
"何だ?"
"何だ?"
"嫌な音だ。""ぞっとするぜ。"
"敵は、不意打ちを喰らう。"
"頭に、ガンと来て、終わりだ。"
"嫌な予感だ。"
" Smoke! 派手にやってやがる。"
"ヘリ部隊もいる。"
"双眼鏡を。"
"空の第一騎兵隊だった。30キロ先まで、我々を待ち、ヌン川まで、護送してくれる筈の部隊だ。空の騎兵隊は、じっと待つ忍耐がない。船は、部隊が、展開する岸に、乗り上げる。
"伝統ある騎兵隊は、馬をヘリに乗り換え、ベトナム中を暴れ回っていた。彼らのお家芸は、奇襲攻撃。この攻撃も、1時間前に始まったのだ。"
"テレビ撮影をしている。カメラを見ないで、先へ進め。テレビだ。カメラを見ないで、戦っているフリをしろ。行け。カメラを気にするな。"
▶︎キルゴア
ウィラードは、部隊長を探す。
"部隊長は、どこだ?"
"あのヘリです。"
"戦車を5台やられました。"
"分かった。大尉。"
キルゴア中佐(ロバート・デュバル)にまみえる。
"ウィラード大尉です。最優先の任務を帯びています。情報部から、連絡が来ている筈ですが。"
"何も、聞いておらん。"
ウィラードは、下命書を見せる。
"ヌン川までの護送です。"
"考えてやるよ。ここが、片付くまで待て。よし、カードを配るぞ。スペードの2、スペードの3、ダイヤの4、クラブの6、スペードの8。侘しい獲物だな。"
キルゴアは、敵の遺体に、カードを置いて行く。
" Captain. 彼は、何のカードを?"
"死のカードだ。"
"誰が、殺ったか、敵に分からせる。" 
"元気を出せ。"
"伏せろ。"
"敵弾だ。" 
"我々は、君らを助けたい。南ベトナム政府の懐に戻るのを望むなら、我々は、温かい庇護の手を差し伸べる。" 
住民を、軍用車両に乗せる。
"行け。"
"この地区は、ベトコンと北ベトナムに、押さえられている。"  
"どうした。何だ?" 
キルゴアは、息も絶え絶えの住民を囲む兵士に、声を掛ける。
"重傷を負っていて、鍋の蓋で、はらわたを押さえています。" 
"何と言っている?" 
"ベトコンのくせに、水を飲みたいと、ぬかしています。"  
"うせろ。水筒をよこせ。勇敢な兵士だ。貴様など、とっとと消えろ。はらわたが出るまで戦う奴には、俺の水をやる。"
"隊長。サーファーのランス・ジョンソンです。"
"本当か?"
キルゴアは、その場を離れる。
"死体の数を数えろ。"
"名前は?"
"砲手兵曹のジョンソンです。"
"サーファーのジョンソン?"
" Yes sir. "
"嬉しいね。名誉だ。俺は、君のファンだ。君のカットバックは、凄い。"
" Thank you sir. "
"硬くなるな。俺は、ビル・キルゴアだ。仲間か?紹介しよう。サンディエゴのマイク。マリブのジョニー。皆、プロ級だが、君には敵わん。サーフィンのために、出撃を、早目に切り上げている。"
"波に乗ったか?"
"まさか。まだ1度も。"
ウィラードは、1人、タバコを吸う。
"善なるものを与えたもう。主イエスは。主と聖霊は、一体にして、栄光は、天なる父のものなり。我々を救いたもう主に、祈りを捧げよう。"
牧師が、説教をしている。 
"天にまします。我らの父よ。御名を崇めたてさせたまえ。"
水牛が、ヘリに吊るされ、運ばれる。
"御国を来たらせたまえ。御心の天になるごとく。"

夜の野営。
"キルゴアは、ご機嫌だった。Tボーン・ステーキとビールのビーチ・パーティーが催され、兵隊たちのホームシックを、一層、駆り立てた。"
"ステーキは、レアで頼むぞ。"
"彼は、悪い将校ではなかろう。部下を愛し、信頼されていた。不思議なオーラを放っていて、かすり傷すら、負わなかった。"
"情報部は、君を忘れちまったんじゃないか?"
"気の毒に。"
ウィラードは、地図を片手に、キルゴアのそばに座る。
"川に入るには、2つの水路があります。こことここです。デルタ地帯では、この2つです。"
"君が指している村は、ヤバい。"
" What do you mean ヤバい?"
"ばっちり、武装されている。"
"部下のヘリがやられた。"
"何と言う村だったかな?ビン・ドリン・ドップ?この国の地名は、分からん。マイク。何か知っているか?"
"高波が、立ちます。"
"高波?"
"波が、左右に分かれて、2mは立ちます。サーフィンには、絶好です。"
"なぜ、俺に報告せん?この国に、波があったのか。知らなかったぞ。"
"マクドナルドが殺られました。ベトコンの拠点です。"
"明日夜明けに出発を。朝は、追い風ですし。"
"ある程度、水深がないと、無理です。"
"船など、どこへでも運べる。見損なうな。俺たちは、空の第1騎兵隊だ。"
"サーフ・ポイントを確保したら、好きな所へ、運んでやる。"
"2mの高波か。ランス。君は、ボードを運んで来い。俺のボードも。何だ?"
"ベトコンの拠点ですよ。"
"奴らは、サーフィンをせん。"
翌朝。サーフ・ボードが、ヘリに積まれる。部隊は、出発する。
"クリーン。あれを見ろよ。"
"船を釣り上げる気だ。"
"どうだ?ジミー。"
"腕が鳴ります。"
"用意はいいな?出発するぞ。"
進撃ラッパが鳴る。ヘリが、順次、飛び立つ。
船は、ヘリで運ばれ、ウィラードらは、ヘリで移動する。ウィラードは、虚な表情をしている。
"俺は、軽いボードは苦手だ。重いのに、慣れている。"
"分かります。"
"君は、どっちが好きだ?"
"重いのを。" 
" Really? 若い者には、珍しい。"
"しかし。"
"隊長機へ。目標地点に接近中。"
"方向2-7-0。全機、攻撃態勢をとれ。"
"了解しました。全機攻撃態勢。"
ランスに声を掛ける。
"朝日を背に、突っ込んで、音楽をスタートさせる。"
" Music? "
"ワーグナーを鳴らすんだ。奴らは、震え上がる。面白いぞ。"
"聞いたか?Music. "
"なぜ、ヘルメットを尻に?"
"タマを守るんだよ。"
シェフは、声を上げて笑う。シェフも、ヘルメットを尻に敷く。 
"こちら隊長機。神経戦だ。音を上げろ。行くぞ。ダンスのお時間だ。"
"ワルキューレの騎行"が鳴る。
"ざま見ろ。"
ヘリは、雁行して、銃撃態勢。攻撃ポイントでは、平和な日常が営まれている。ヘリの襲来が告げられ、学童は、まとまって避難する。ヘリは、海から陸へ。走って逃げる人々。爆撃開始。吹き飛ばされ人々。燃える家屋。対空砲で、反撃。
"下に、大砲を発見。高度を下げて、調べます。"
大砲を吹き飛ばす。
"やった。"
"よくやった。"
"いいぞ。ビールを奢ろう。"
"隊長機へ。村の真上です。広場に、車両が1台。調べます。"
"いいぞ、ホークス。あそこのヤシ林を何とかしろ。撃ちまくれ。"
"橋の上に、敵の車両。武器を搭載しています。"
"よし。俺が、片付けてやる。見てろよ。"
砲弾が着弾。車は、川に落ちる。
"お見事。"
隊長機が被弾。火花が上がる。
"騒ぐな。ただの信号弾だ。落ち着け。信号弾だ。"
機内が暗くなる。
"ランス。All right? "
" Fight. "
また"ワルキューレの騎行"が鳴り、ヘリは、着陸し、兵士を降ろし、また飛び立つ。
"俺は、行きたくない。嫌だ。"
誰かに、引きずり下ろされる。兵士は、ひたすら前進する。
"広場に、兵が降りました。"
"位置を確保しろ。"
"隊長機。負傷者が、出ています。"
脚を負傷した黒人兵が、わめく。
"担架を。"
"頼む。助けてくれ。"
"モルヒネを。"
"救出用のヘリは?"
"俺の部下が、負傷している。15分で、病院へ運べ。隊長機を援護しろ。着陸して、負傷者を救出する。"
"そちらに急行します。"
ヘリは、広場に着陸し、負傷兵を乗せる。女が、ヘリに駆け寄り、ヘリの中へ、笠を放り込む。
"そこの女が、手投げ弾を。" 
ヘリが、爆発する。
"野蛮人め。"
女たち3人が、走って逃げる。
"ベトコン女だ。ぶっ殺せ。ヘリで、踏み潰しちまえ。"
3人を、射殺する。
"あそこのヤシ林を空爆しろ。畜生。"
林の中から撃って来る。
"被弾した。"
"3時の方向だ。行くぞ。"
"SOS。ローターに被弾。"
隊長機。
" What do you think? "
"興奮します。"
" No. No. あの波だよ。左右に立っている。見ろ。2mは、堅い。"
隊長機と援護機は、河口の岸に着陸する。波が高い。
"伏せろ。"
"ここでのサーフィンは、危険です。"
"東部生まれに、サーフィンが分かるか。早く来い。服を脱げ。"
"ここで?"
"波の乗り具合を、見て来い。"
"危険です。" 
"サーフィンしたいのか?"
" Yes sir. "
"サーフィンか、銃を持って戦うか、どっちかだ。ランスのボードを、持って来い。"
"行くにも、船がない。"
"ランス。待ちきれないだろう?左右に、広がっている。同時に乗って、左右に別れよう。What do you think about? "
"満潮を待ちましょう。" 
"ランス。Com'in look look. "
"伏せろ。"
"満潮まで、まだ6時間ある。6時間、待ちたいか?" 
"チーフ。見ろ。"
ボートが、降ろされる。試しに、2人の兵士が、波に乗る。
"貴様ら、逃げる気か?"
"行くんだ。腰抜け。"
"いくらなんでも、危険では?"
ウィラードが、抗議する。
"俺が、ここは安全と言ったら、安全なんだ。何がなんでも、サーフィンするぞ。"
キルゴアは、シャツを脱ぐ。
"無線をよこせ。"
"ダブ4へ。あそこのヤシ林を、掃射しろ。"
"こちらは、ダブ4。了解。" 
爆撃機が、現地に向かう。
"石器時代に戻せ。ホーク1-2号機へ。ヤシ林に、ナパームをぶち込む。任せろ。やっつけてやる。ヤシ林の迫撃砲を、叩き潰す。行くぞ。投下して、脱出する。編隊を崩すな。" 
キルゴア。
"すぐに、撃って来る敵は、いなくなる。Don't you worry. "
"行くぞ。爆撃に向かう。目標到達まで30秒。下がっていろ。派手に行くぞ。"
戦闘機が、ジャングルを焼く。
"この匂い。ナパームだよ。この匂い、ほかにない。朝のナパームは、格別だ。一つの丘を、12時間続けて、爆撃した事がある。跡には、死体一つ残っていなかった。丘全体に、ガソリンの匂いが、立ち込めていた。実感したよ。勝利を。この戦争も、いつか終わる。"
ウィラードは、声もなく、聞き入る。
▶︎川を上る
船が、川を遡上する。
"ランス。" 
"シェフ。ハイになろうぜ。"
"よし、吸おう。"
" Someday this war is end. この連中には、よかろう。長い間、故郷を見ていない。俺は、戻って、知っている。故郷がない事を。"
"トンだぞ。" 
"いい気分だ。grass は、最高だな。"
"キルゴアが許されて、なぜカーツは、責められるのか。狂気と殺人が理由?それは、ここに、有り余っている。"
"俺の夢は、ジャングルでマンゴーを集めて、ラクエル・ウェルチに会う。マンゴー・クリームを作って、彼女と体に、塗りっこする。大尉。マンゴーを取りに行く。"
"誰か、一緒に行け。独りで行くな。何があるか、分からない。"
"毒ヘビは、います?"
"俺は、マンゴーを取りに行くぜ。"
"シェフ。なぜ、その名を?"
"その名って?"
"なぜ、お前をシェフと。"
" I'm real chef. I'm ソーシエ。"
"ソーシエ?"
" Yes sir. ニューオーリンズで、ソーシエになる修行を積みました。"
" What's ソーシエ?"
"ソース作りの料理人です。"
シェフはポリバケツを下げ、ウィラードとジャングルを行く。
"マンゴーの木は、どこだ?パリのエスコフィエって料理学校に行く筈が、徴兵検査に、引っ張られた。食い物のいい海軍を、志願しました。それが、とんだ間違い。"
"なぜだ?"
"呆れた話でね。整列すると、目の前に極上のアバラ肉。ずらっとぶら下がっていた。霜降りの見事なアバラ肉です。Magnific. その上等な肉を、大鍋にぶち込んで、煮ちまった。鍋を覗くと、肉は灰色。目を疑ったね。それで、電信隊を志願したら。" 
ウィラードは、敵の気配を感じる。ゆっくり歩を進める。
"何です?敵ですか?"
虎が飛び出す。
"虎だ。"
シェフは、引き返す。
"畜生。虎だ。"
"戦闘配置に。"
"シェフ。逃げろ。"
"虎だ。"
"出せ。"
"船を離れたからだ。クリーン。機銃を。船を離れるな。"
"覚えておくぞ。もう2度と船を離れない。"
ジャングルに、機銃を掃射する。
"敵は、何人だ?"
"虎だよ。くそっ。虎だ。もう御免だ。こんな所は、こりごりだ。俺は、降りる。こんな所は、もう御免だ。馬鹿にしやがって。畜生。こんな筈じゃなかった。コックになろうと思っていたのに、このザマだ。"
" All right. All right. "
ウィラードは、黙って聞いている。
"船を離れない。あばよ、虎公。Byebye. "
"船を離れるな。そう。そのとおりだ。戻らない気なら、別だ。カーツは、船を離れ、別の道に、逸れてしまった。なぜだろう?ここで、何を見たのか?その時、既に38才。"
ペンライトを当てて、資料を読む。グリーン・ベレーでの昇進は、大佐どまり。彼は、それを承知していた。彼を、知れば知るほど、尊敬の念が増した。彼の家族や友人は、彼を理解できなかった。彼は、3回も志願して、軍を退くと脅して、やっと入隊を許された。隊の仲間は、年が半分も違う若者で、根性のある爺様と思われたろう。19才の俺が、死にかけた訓練だ。彼は、やり抜いた。凄い奴だ。将官になれたのに、自分の道を進んだ。"
"愛するエバ。今日は、大事件があった。"
シェフが、手紙をつづる。
"虎に食い殺されかけた。死ぬほど、たまげた。俺たちは、川を上っているが、行き先は、知らされていない。エルウッドから便りは?"
"1967年10月、カーツは、コントゥム地区において、現地軍と共に、攻撃作戦を展開。大成果を収めた。彼は、この作戦を、許可なく、独断で行った。凄い度胸だ。上層部は、かんかんになったが、マスコミに事件が漏れ、彼は、大佐に昇進。汚い奴らだ。ベトナムは、今や、クソ溜めと化している。"
河岸に、きらびやかな照明が見える。
"ジャングルのど真ん中で、何だ?俺たちの歓迎を?"
"分からん。"
ステージが、組まれている。 
"信じられねえ。"
船は、川岸につける。
"ハウ・ファットて所だ。"
"ヤクを買おう。" 
"おい、バイクがあるぜ。"
"ヤマハ、スズキ。有名だ。" 
"すき焼きもな。"
"奴に頼もう。ディーゼル燃料を3缶。"
"後、1時間だぞ。何だ?"
"マリファナは?"
シェフが、尋ねる。
"あるとも。"
" Surgent. "
" Destination? "
"不明だ。"
"じゃ、燃料はやれん。"
ウィラードが、割って入る。
" Surgent. "
"行き先が必要だ。そういう規則でね。"
" Surgent. 目的地は機密だ。情報部の任務だ。"
" OK. 今夜は忙しくてね。カメラを8ドルで、どうです?"
胸ぐらをつかんで、ねじ伏せる。
"燃料をよこせ。"
" You got. 済みません。大尉。今夜は、取り込んでいて、これを補給係の所へ。ショーを見て行かないか?報道席の切符だ。バニーガール・ショーだぜ。"
" PLAYBOYの?"
"大尉。詫びのしるしです。気を悪くしないで。"
酒の瓶を差し出す。
プレイメイトを乗せたヘリが、ジャングルのステージに降り立つ。歓声を上げる満場の兵士たち。司会者が降り立つ。
"やあ、諸君。元気かね。諸君。諸君の苦労を労うために、はるばるここまで、やって来た。パラシュート隊の諸君。海兵隊と海軍の諸君。戦場で戦っている諸君は、祖国の誇りだ。今夜は、存分に、楽しんでくれ。Miss August サンドラ・ビーティ。"
サンドラが、ヘリから出て来る。
" Miss May テリー・テレイ。バニーの女王Miss キャリー・フォスター。"
プレイメイトが、ステージに現れる。
"皆さん。お元気?"
最後に、小柄なバニーの女王が立つ。
兵士たちは、歓声を上げ続ける。
"俺のバニーガールは?"
"しゃぶってくれ。"
プレイメイトたちは、おもちゃの銃を持ち、くねくね踊る。柵の外では、原住民も見ている。
"可愛い坊やたち。"
"ここだよ。Baby. "
"おっ立つぜ。"
"早く、脱げ。"
"脱がせてやろうか?"
"頼むわ。"
"サインしてくれ。"
"サインしてくれ。"
兵士が、サインを求め、次々に、ステージに上がる。警備員ともみ合いになる。ヘリが、始動する。プレイメイトらは、ヘリで飛び立って行く。
"ベトコンに、慰問はない。地下に潜って、移動している。冷えた飯とネズミの肉が、奴らのご馳走だ。故郷に戻る道は、2つ。Death or Victory. "
翌朝。ウィラードたちは、また川を上る。
"カーツが、怒ったのも、当然だ。この戦争は、四つ星のお偉方が演出している道化芝居だ。"
"驚いたな。信じられん。Miss Decemberに会えた。"
"仕掛けて来るぞ。あのクソ野郎ども。"
前から、船が、向かって来る。
”何だ、あいつら?"
"お前か?ラザロ。"
拡声器で呼び掛ける。
船がかすめる。もう1隻。すれ違いざまに、屋根に火をつける。
"火事だ。"
シェフが、消火器で鎮火する。
"覚えてやがれ。"
船は、ヤシの葉で、カモフラージュされる。
"1968年の夏の終わりから、秋にかけて、カーツの軍団は、敵の奇襲に遭い、兵力を損じた。11月。カーツは、ベトナム人4名の暗殺を命じた。2名は、南ベトナム軍の大佐だった。以後、彼の地区での敵襲は、途絶えた。正しい4人を殺ったのだ。"
"カーツは、特殊部隊に入り、それから以後、彼は。"
"軍は、彼に最後の呼び掛けを行った。応ずれば、すべてを不問に付すと。"
"不健全に。" 
"だが、彼は、応じず、勢力を拡大。山地民族を率いて。"
"俺の出番。彼を神と崇め、彼の命令に従っている。"
"彼は、消息を断ち、has gone. それからは、敵の捕虜が漏らすわずかな情報だけ。ベトコンも、今は、彼を恐れていた。彼は、カンボジアにまで、勢力を伸ばした。"
"俺は、ホワイトハウスに招かれ、アメリカ大統領と一緒に、晩飯を食うんだ。"
"シェフ。やめさせろ。"
"クリーン。"
"彼は、船に何か月?"
"7months. "
"いちいち気に障る奴だ。"
"向こうも、そう考えています。"
"本当に?お前は、どうだ?"
" I don't think. 船を前に進めるだけです。あんたの任務は、重要らしいけどね。"
"行き先は、ド・ラン橋の先、75キロだ。"
" That's カンボジア。Captain. "
"軍の機密だ。俺は、カンボジアに潜入する。君らは、俺を送り届け、引き返す。"
" All right, captain. "

" Dear son. 便りが途絶えて、母さんも、心配しているだろう。面倒な事態になった。私は、殺人罪に問われている。4名の二重スパイを処刑したからだ。我々は、数か月かけて、証拠を固め、その証拠を元に、軍人として、行動した。告発は、不当だ。この戦いの最中に、どう考えても、正気の沙汰とは思えない。戦争には、憐れみの必要な時がある。また、冷酷で非情な行動が、必要な時もある。だが、多くの場合に、重要なのは、なすべき事を冷静に見極めて、沈着に、ためらわず、速やかに、行動する事だ。"
川岸の木に、ゴミが引っ掛かっている。
"お前の判断で、母さんに伝えてくれ。私は、告発の件など気にしていない。私は、彼らの偽善的倫理を超えた所にいる。"
ヘリが、木に引っ掛かり、炎を上げている。
"私が愛する息子へ。愛する父より。"
写真"カーツと思われる人物"
"うるさい。"
"そうと知ってりゃ、ニューオリンズで、手ほどきしてやったぜ。"
"プッシー知らずか。"
"頭に来る野郎だ。どついてやるぞ。"
"シェフ。よせ。"
"しつこいぞ。いい加減にしろ。"
"シェフ。よせ。"
ランスは、顔を迷彩塗装している。
"シェフ。やめろ。シェフ。やめろ。俺が、何と言った?ここじゃ、お前は、水兵だ。陸軍じゃないんだ。マリファナを吸うのもよせ。分かったか。"
"ランス。何の真似だ?"
" Comouflage. "
"何だと?"
"敵の目に、見えない。"
"ちゃんと見張ってろ。"
原住民の小舟が、行き交う。
"左舷にサンパン。検問する。ランス。銃を持て。クリーン。シェフ。クリーン、機銃を。"
" What's up, チーフ?"
"サンパンを調べます。"
"ほっとけ。構うな。"
"物資を運搬している船です。調べなくては。"
"俺の任務が優先だ。余計な事は、よせ。"
"向こうに着くまで、あんたは客だ。銃を構えろ。よし。もっと近づけろ。"
"何を積んでいるか、調べろ。"
"見せろ。"
ベトナム人乗組員男3名ほか。
"もたもたするな。油断するな。"
身分証明書をシェフが、確認する。
"了解。"
"書類のとおりだよ。"
チーフに渡す。
"調べろ。" 
"無駄だよ。"
"調べろ。"
"野菜、アヒル、バナナ、何もねえよ。"
"調べるんだ。"
"山羊、魚、野菜。"
"シェフ。乗り移れ。"
"分かったよ。豚、マンゴー。"
"米の袋は?中を見ろ。"
"魚だよ。ココナッツと米。"
"そのbasket は?"
シェフは、女を突き飛ばす。
"黙ってろ。"
"そこの箱は?錆びている缶は?"
"米だと言ってるだろ。"
"女が座っていた黄色い缶は?"
シェフが手を掛けると、女が飛び付く。クリーンは、銃を掃射する。ランスも撃ちまくる。
"やめろ。"
シェフがわめく。
"皆、ぶっ殺しちまえ。"
"クリーン。"
"大丈夫だ。"
" You OK, ランス?"
"こいつを隠していた。何だと思う?仔犬だ。仔犬だ。"
" Give me a dog. "
ランスが言う。
"来るな。俺の犬だ。手を離せ。"
ランスは、仔犬を奪う。
"これでも、喰らえ。"
"シェフ。女が動いたぞ。気を付けろ。生きているぞ。"
"本当だ。生きているぞ。"
"そっと動かせ。"
"息は?"
"重傷だ。出血を。"
"乗せろ。病院へ運ぶ。"
"何だと?"
ウィラードが反対する。
"女は、まだ生きています。"
"軍紀で。"
ウィラードは、女のとどめを刺す。
シェフは、泣く。
" Fucki'n. "
"船を止めたからだ。"
▶︎川の奥へ
"これが、我々のやり方だった。機銃を浴びせて、手当てする。It's so lie. 見れば見るほど、欺瞞に胸がむかついた。船の連中が、俺を見る目も変わる。書類に書かれていないカーツの事が、分かり始めた。" 
電飾された川をまたぐ橋。
"ド・ラン橋は、ヌン川の米軍最後の拠点だ。その先は、カーツだけだ。"
シェフが話しかける。
"ランス。見ろよ。どう思う?"
" It's beautiful. " 
"何だと?お前、変だぞ。"
"最後まで持っていたLSD、あれを飲んだ。"
" LSDを?道理で。"
トランクを下げ、川に飛び込み、船に助けを求める兵士たち。
"故郷に連れて行って。"
"見捨てて、行くのか?"
"ウィラード大尉は、いますか?"
岸から、兵士が呼ぶ。
"誰だ?"
"カールソン中尉です。照らすな。3日前、情報部から派遣され、待ってました。書類と郵便物を。ほっとしました。"
" Why? "
"やっと逃げ出せます。道を探さにゃ。"
爆弾が、川に着弾する。
"ここは、地獄ですよ。大尉。"
ウィラードは、岸に上がる。
" Captain どこへ?"
"燃料と情報を集めて来る。橋の向こうで待て。"
"誰か一緒に。" 
"行くよ。I wanna go. "
ハンスが同行する。荒れた道を行く。
"聞きなよ。いいサウンドだぜ。" 
"指揮官は?" 
"指揮官は、俺だ。阿保。"
"ランス。降りろ。"
"指揮官はいるのか?" 
"ビバリーヒルズに。"
" What? "
"この先にあるコンクリート壕だよ。とぼけた事聞くな。"
ウィラードとハンスは、塹壕を進む。
"俺の顔を踏むな。"
"死体かと。"
"ふざけんな。"
黒人兵が、機銃を乱射する。
"いい気になるな。舐めやがって。"
"何を撃っている、soldier? "
"決まっているだろう。失礼。ベトコンです。やっつけました。"
"まだいるよ。聞きな。"
"仲間を集めている。照明弾を。
ジャングルを掃射する。
"どうだ、参ったか?"
"死体の下に、1人、生き残っている。"
"指揮官は?"  
" Aren't you? 調子に乗りやがって、これを喰らえ。死体だらけだ。ローチを呼んで来い。ローチだよ。"
"呼んで来る。"
"ローチ。ローチ。"
"柵の向こうに、奴らが。"
"ランス。"
"ぶっ殺せ。" 
" Fuck you, G.I. "
ローチがやって来る。黒人兵。
"有刺鉄線の向こうだ。"
" Yeah. "
" Fuck you, G.I. "
"照明弾は?"
" No. すぐ、そこだ。すぐ、そこにいる。"
ローチは、大口径の短身の銃を構える。
" Fuck you, G.I. "
銃弾発射。辺りは静かになる。
"やった。"
" Hey soldier 指揮官を知っているか?"
" Yeah. "
見張りに立つ兵士が、撃たれて川に落ちる。
"やばい。"
クリーンが、つぶやく。
"見たか?2人吹っ飛ばされたぞ。"
"落ち着け。大丈夫だ。"
" What's that? "
"郵便だ。"
"郵便は後だ。見張れ。"
ウィラードたちが、帰って来る。
"ディーゼルはないが、弾薬を確保した。"
"指揮官は?" 
"指揮官なんか、いない。船を出せ。"
"どっちへ?"
"分かっているだろ?"
"あんたのお好きに。まだ先へ?この橋と同じだ。こっちが架けると、敵が壊す。お偉いさんのお遊びだ。違うか?Who cares? "
"船を出せ。"
"シェフ。 On the board. クリーン。"
船は、再び遡上する。辺りに、砲弾が降り、火柱を上げる。
ある日。
川幅が、狭くなる。
船上で、郵便を配る。
"もう1通。クリーン。"
"これだけ?"
"そう。ランス。L.B.ジョンソン殿。嬉しいね。こいつを待っていた。見ろよ。エバから、小包だ。お元気?元気だよ。ディズニーランドで、スーとヤクを。レストランで働ける。あそこは、俺も行った。ディズニーランドみたいな素敵な所が、ほかに?あるさ。ここにある。"
ウィラードは、情報部からの手紙を読む。
"貴官の任務に関して、新しい情報を伝える。数か月前、同じ任務に就いた男がいた。現在、カーツと行動を共にしている。家族には、行方不明と。司令部は、戦死と判断していた。だが、最近、妻に宛てた手紙を入手。『Find Someone  Else. 
Forget IT. 』。リチャード・コルビー大尉。カーツに、寝返った。"
"ディズニーランド?ここの方がいい。"
"チャールズ・マンソン。社会に抗議して、一家全員を惨殺。ひどいな。"
ランスは、発煙筒の煙をたく。
"この煙。"
"ママのテープだ。"
クリーンは、テープを聞く。
"チーフ。虹だ。"
ランスは、発煙筒を掲げる。
"チーフ。見ろ。エバが、想像する俺を?TVの前で、ビール飲んでいるとさ。"
"私たちの夫婦関係が、心配だわ。俺は、2万キロの彼方で、命賭けているのに?"  
ランスは、発煙筒を持ち、走り回る。
"お前の友達の話は、それだけ。この次は、父さんと家族のテープも、一緒に送ります。" 
突然、ジャングルから、銃撃を浴びる。直ちに、各自、配置につき、応戦する。
"あそこだ。"
やっと銃撃が止む。
"シェフ。クリーンを助けろ。クリーンが、やられた。"
腹から血を流し、倒れている。
"犬は、どこだ?Where's the dog? 戻って探そう。"
"クリーン。死ぬな。馬鹿野郎。" 
シェフは、クリーンの身体を揺さぶる。
"クリーン。死ぬな。"
テープの声が響く。
"きっとそのうち、孫ができたら、母さんがうんと甘やかすわ。お前の嫁さんが、きっと怒るわね。"
"ハハハ。"
"お前が、戻って来たら、盛大なパーティーを開くわ。父さんは、お前に、新車を買うって。でも、知らない事にしておいてね。兎に角、間違いをせず、弾に当たらないで、怪我しないで、無事に戻って来て。愛しているわ。母さんより"
ウィラードも動揺する。チーフは、クリーンの手を取り、泣く。
船は、なお進む。霧が立ち込める。
"何も見えん。船を止めよう。"
"勝手に、船を止めるな。"
"何も見えないんだよ。これ以上、死人は御免だ。"
"指揮官は俺だ。従え。"
"何か見えるか?"
シェフがいらつく。
"なぜ、襲って来ない?" 
ランスは、叫び声を上げる。霧が晴れる。
"油断するな。木の根だ。"
"ランス。機銃を。"
" He is close. すぐ近くにいる。見えないが、気配を感じた。船は、ジャングルに引き寄せられて行った。何が起こるにせよ、情報部で聞いた話どおりにならない。
"矢だ。"
"シェフ。撃て。"
"ランス。撃て。"
"シェフ。止めろ。撃つな。おもちゃの矢だ。"
"やめてくれ。"
"撃つのをやめろ。棒切れだよ。脅かしている。"
ランスは、機銃を撃ち続ける。
"やめろ。"
"お前が、連れ込んだんだ。どうしてくれる。何とかしろ。貴様のせいだ。クソ野郎。"
チーフは、ウィラードに噛み付く。チーフも銃を取る。
"ランス。操舵を。"
"野蛮人ども。出て来い。殺してやる。"
ウィラードの目の前で、槍が、チーフの胸を貫く。
"槍だ。"
チーフは、崩れ落ちる。チーフが、ウィラードの首をつかむ。チーフの顔を押さえて、抵抗を解く。ランスが、チーフに死化粧をする。
"俺の任務は、カンボジアに潜入。イカれたグリーンベレーの大佐を殺す事だ。"
シェフが切れる。
"結構な話だぜ。クソっ。それが、ベトナムだ。味方を殺しに、こんな所まで。素晴らしい。嬉しくて、涙が出る。クソっ。そんな話があるか?"
ランスは、チーフを水葬する。
"俺は、橋を爆破するのか、鉄道をぶっ飛ばすんだと思っていた。"
ウィラードは、岸に上がり、行こうとする。
"待ちなよ。一緒に行ってやるよ。船で行ってやる。船で行くんだ。"
チーフの遺体は、川に沈む。
再び、夜の川を行く。燃え上がる家屋。松明の火。夜が明ける。カーツの王国に、船は、侵入していく。
"恐ろしかった。一体、何が起こるのか。危険は承知だ。そう思っていた。"
ウィラードは、資料を千切って、川に流す。
"だが、恐怖を超えて、俺が待ち望んだのは、彼との対決だった。"
▶︎カーツの王国
ウィラードは、船の舳先で、体をくねらす。
" Let's keep moving, ランス。銃に手をかけるな。"
小舟に乗った大勢の原住民が、船を待ち受ける。船は、小舟を割って進む。川のどんつきに、また大勢の兵士たちが、立っている。
"大丈夫だ。許可が出ている。"
"こいつらに襲われたんだぜ。"
"サイレンを鳴らせ。逃げ散るよ。"
サイレンを鳴らす。
兵士たちは、逃げ、カメラマン(デニス・ホッパー)が出迎える。
"地雷に用心しな。こいつらは、噛み付くぜ。いいぞ。こっちに着けろ。I'm american. 民間人だよ。Hi. アメリカ人で、民間人だ。心配するな。タバコを持っているか?"
"シェフ。"
ヘルメットを投げて、よこす。
" Who are you? "
"そっちは?"
"報道カメラマンさ。64年から、ラオス、カンボジア、ベトナムと回った。ひでえ船だな。"
"こいつらは?"
"あいつらは、君たちが、彼を連れに来たと思っている。"
"彼って?"
"彼だよ。カーツ大佐だ。あいつらは、皆、彼の子どもだ。俺たちは、皆、彼の子どもだ。"
"カーツ大佐と、話をしたい。"
"何だと?大佐と話をする?話を聞くんだ。心を広げてくれる。彼は軍人で、同時に詩人だ。ある時は、挨拶しても、見抜きもせずに、行っちまう。かと思うと、肩をつかんで言う。人生では、もしを考えろ。もし、悪者呼ばわりされて、君は、自分を信じるか。俺は、虫ケラ。彼は、a great man. 私は、ひび割れた爪で、海の底を引っ掻いている..."
"船に残れ。"
"俺を置いていくなよ。写真を撮る。"
"残酷で、厳しい時もあるが、彼は、正しい。彼は、戦っている。Great man. "
ウィラードに、シェフが付き従う。
"言葉じゃ、うまく説明できない。例えば、この間、俺を殺すと言った。"
"なぜだ。"
"写真を撮ったから。今度、写真を撮ったら、I'll kill you と。本気だった。そういう時は、大人しく引き下がる。また優しくなる。大佐を裁いては、いけない。並みの人間じゃない。"
"手を出すな。アメリカ人だ。熱気を感じるだろ。写真を撮る。動かないで。そのまま。"
ウィラードは、コルビーに遭う。
"コルビー。"
" The heads. The headsを見ているんだろ?彼は、時々行き過ぎる。自分で認めている。"
" Crazy. "
"違うよ。違う。2日前に、彼が言っていた事を、聞いていたら、crazyなどとは。"
"イカれてる。"
シェフは、引き下がらない。
"話をしたい。"
" The man is gone away. 部下とジャングルに入った。" 
"待つよ。"
"彼は、この連中と一緒だと、自分を忘れられる。無心に戻れる。"
" Captain, 船で待ちましょう。"
"そうだな。船に戻って待とう。Yeah. ランスと一緒に。" 
船で待つランス。吊るされた死体が、川に落ちる。
"その大佐は、イカれてる。もっと悪い。 Evel だ。見りゃ分かる。偶像を崇めている邪教徒の巣だ。異常だよ。"
"俺に、力を?" 
"ここを出るためなら、何でも。化け物どもは、吹っ飛ばしてやる。生首だろうが、生贄だろうが、怖くないぞ。いつも思っていた。汚れた場所で死ぬと、天国に行けないとね。天国なんか、どうでもいい。ここ以外なら、どこでもいい。その野郎をぶっ殺して、とっととずらかろう。" 
"お前は、ここで待て。俺は、ランスとそこら辺を偵察して、大佐を捜して来る。OK? "
"俺は、ここで、何をするんだ?"
"無線を預けておく。22時までに戻らなかったら、爆撃の要請を。"
"爆撃?"
"暗号All mighty. 位置は、090264712。書いてある。" 
雨の中、ウィラードは、ランスと偵察に出る。
"すべてが、狂気を物語っていた。死体だらけだった。北ベトナム人、ベトコン、カンボジア人。俺は、彼の命令で、生かされていた。"
住人に、取り囲まれる。手が伸び、捕らわれ、顔に、身体に泥を塗りたくられる。銃で脅され、地下の通路に、連れていかれる。
"緩やかに迫る死の匂い。マラリア、nightmares.
川の終点だった。"
カーツが控える間で、座らされる。暗くて、カーツの姿は見えない。
"ウィラード。出身は?"
" I'm from オハイオ, sir. "
"生まれもか?"
" Yes. "
"どこだ?"
"トリードです。"
横たわっていたカーツが、起き上がる。
"川から、遠いのか?"
"オハイオ川から?" 
"ああ。" 
" About 320km. "
"子どもの頃、あの川を下った。場所は、思い出せないが、川岸に、クチナシか何かの農園の跡があった。荒れ果てて、雑草が生い茂っていたが。まるで、天国が、この世に、舞い降りたようだった。クチナシの天国が。君は、考えるか?真の自由とは、何か。他人の意見に、とらわれぬ自由。自分からも解き放たれた自由。"
カーツは、頭や首筋を、水で洗う。
" They say why? ウィラード。なぜ、私を殺して、私の指揮を断ち切るのかを。"
"私の任務は、軍の機密です。"
"今更、機密ではなかろう。彼らは、何と?"
" They told me あなたが、常軌を逸して、完全におかしくなり、あなたの作戦手段が、不健全だと。"
"私の作戦が、不健全?"
" I can see 作戦手段など、どこにも。"
"君のような人間が来ると思っていた。君は、何を期待していた?君は、assassin? "
" I'm a soldier. "
暗闇に、カーツの顔が浮かぶ。
"どっちでもない。使い走りの小僧だ。店の主人に言われて、勘定を取りに来た。"

カメラマンは、王国の山道を歩く。柄杓で水を汲み、竹の格子に捕らえられたウィラードに、水を飲ませる。
"なぜ、君のようにいい奴が、天才を殺す?水がうまいか?なぜだ?知っているか?あの人は、君の事を好いている。君を、気に入ってて、処置を考えている。知りたいだろ?俺は、知りたいね。どうする気か。君はどうだ?何かが起こっている。君は、知らないだろうから、教えてやる。彼の頭は、正常だ。魂がイカれている。分かるか?彼は、じき死ぬ。I think. このすべてを憎んでいる。時々、彼は、詩を朗読する。All right? その声、その声。生き延びた君を、彼は評価し、処置を考えている。俺は、君を助けない。君が、彼を助ける。君が助ける。彼が死んだら、どうなる?彼が死ねば、すべてが死ぬ。人々は、彼について、何と言う?優しい男だった。賢い男だった。理想を持っていた。戯言だ。俺が、真実を証言するのか。御免こうむる。君の役目だ。"
船で待つシェフ。
"あれから8時間だ。畜生。眠っちまった。この船にいる夢を見ていた。クソっ。8時間経った。Hello, all mighty. こちら、哨戒艇ストリート・ギャング。応答をどうぞ。"
"こちら、all mighty。どうぞ。"
激しい雨の中、カーツは、顔に迷彩塗装をほどこし、ウィラードの前に立つ。シェフの生首が、ウィラードの足元に、ぽんと置かれる。ウィラードは、悲鳴を上げる。
"神様。"

雨が上がる。気を失ったウィラードが、運ばれる。床に寝かされ、水が与えられる。ご飯が、口に運ばれるが、食べれない。カーツが、見下ろしている。
"空な人間たち。互いにもたれ合っているわら人形。頭の中には、藁が詰まっている。干からびた囁き声は、低く、すべて無意味。枯れ草を渡る風。破れガラスの下を走るネズミの足音。"
"超越している。"
"輪郭のない形。色のない影。麻痺した力。動きのない身振り。"
カーツは、詩を朗読する。
"何を言っているか、分かるか?ごく基本的な弁証法だよ。"
カメラマンが、またウィラードに語る。整数だけで、分数なんか関係ない。宇宙旅行に、分数が要るか?宇宙着陸に、4分の1とか、8分の3とか言うか?金星に行く時は、弁証法物理学が、役に立つ。弁証法理論には、愛か憎しみしかない。"
"野良犬め。"
カーツが、カメラマンにものを投げ付ける。
"貴様は、野良犬だ。"
"これが、くそったれなこの世の終わり方だよ。バーンとじゃなく、メソメソと。俺も、おさらばするよ。" 
"彼に会えば、すぐ任務を果たせると思っていた。だが、駄目だった。数日が過ぎた。監視もされず、自由だった。俺は、逃げなかった。彼は、俺の心を見通していた。"
カーツの勲章など宝飾品を見る。
"将軍たちが、俺の見たものを見たら、彼を殺すだろうか?勿論、殺すだろう。彼の家族が、今の彼を見たら、どうするだろう?彼は、家族を捨て、自分をも捨てた。彼ほど、苦悩に引き裂かれた男を、俺は知らない。"
"私は、地獄を見た。君が見た地獄を。だが、私を殺人者と呼ぶ権利はない。私を殺す権利はあるが。私を裁く権利はない。言葉では、言えない。地獄を知らぬ者に、何が必要かを、言葉で、説いて分からせる事は不可能だ。Horror. 地獄の恐怖には、顔がある。それを友とせねばならぬ。Horror とそれに怯える心。両者を友とせねば。一転して、恐るべき敵となる。真に恐るべき敵だ。特殊部隊にいた頃の話だ。It seems 数10万年前に思える。我々は、収容所の子どもたちに、注射をした。小児麻痺の予防接種を行って、収容所を出た。老人が1人、泣いて後を追って来た。ベトコンがやって来て、子どもたちの腕を切り落としたのだ。腕が、山のように、積まれていた。Little arms. 今でも覚えているが、私は、声を上げて泣いた。老いた女のように。歯をむしり、折りたい気持ちだった。あの時の事を、私は、決して忘れたくない。Never forget it. 私は、悟った。ダイヤモンドの弾丸で、撃たれたように。ダイヤの弾丸が、額を貫いたんだ。私は、驚嘆した。何たる資質を持った連中かと。そんな事を行う意志。完璧で、純粋で、明確で。一切、迷いがない。私は、悟った。彼らが、我々より強いと。彼らは、化け物ではない。訓練された兵士なのだ。信念を持って戦っている妻子ある男たちだ。愛を知りつつ、力を備えた男たち。彼らには、手を下す力がある。私が、彼らのような兵を、10個師団持っていたら、この戦争は、たちまち片がつく。持つべき兵は、道義に聡く、だが同時に、何の感情も、興奮もなく、原始的な殺人本能で、人を殺せる男たちだ。理性的な判断を持たずに。理性的判断が、敗北を招く。私は、気がかりだ。息子が、私の行動を、理解できるかどうか。もし、私が殺される運命にあるのなら、誰かをやって、息子にすべてを伝えてほしいのだ。私が行い、君が見たすべてを。"
仔牛が、運び込まれる。
“何より嫌悪すべきは、偽りが放つ悪臭だ。
住民が集まり、これから行われる儀式に、感情が高ぶる。住民の踊りの輪の中に、水牛が、連れて来られる。
"君が私を理解するなら、君がやってくれ。"
音楽が鳴り、槍を持った兵士たちが、水牛に近づく。ランスも、立ち上がり、身体を揺する。
船の無線。 
"哨戒艇ストリート・ギャング。こちら、all mighty. 応答願います。哨戒艇ストリート・ギャング。聞こえますか?"
ウィラードは、船に戻る。
"これで、俺は、少佐に昇格。軍隊などどうでもいい。皆が、殺る時を、待っていた。He, most of all. 俺が、苦痛を取り除くのを、彼は待っていた。軍人として、死ぬ事を願っていた。みじめな脱走将校としてではなく。ジャングルも、彼の死を求めていた。彼の城であったジャングルも。"
ランスは、水牛を洗う。ウィラードは、顔を緑に塗り、川の中から浮かび上がる。ウィラードは、儀式の熱狂をよそに、ナタを手に立ち上がる。見張りの喉を掻き切り、建物に、忍び込む。
"我々は、若者に殺人を教える。"
カーツは、自らの教えを、テープに吹き込んでいる。
"だが、彼らの上官は、戦闘機の機体に、FUCKと書く事を許さない。猥褻だと。"
カーツに、ナタが襲いかかる。
水牛の体を、ナタが切り刻む。
ウィラードは、逃げるカーツに、ナタを振り回し、カーツを捉えると、何度もナタを振るう。カーツは倒れる。
水牛は、倒れ、首が胴体から切り離される。
虫の息のカーツ。
"地獄だ。地獄の恐怖だ。"
女が、頭を垂れる。儀式の興奮は、冷めやらない。
ウィラードは、カーツが手にしていたテキストをめくる。中に、"爆弾を投下して、すべてをせん滅せよ"と朱書きされている。 
住民たちは、建物の方を見つめている。ウィラードが、現れると、おずおず腰を下ろす。ウィラードは、ナタを捨て、船の方に歩む。住民たちは、立ち上がり、道を開け、武器を下に置く。ランスを伴い、船で出る。
"哨戒艇ストリート・ギャング。こちらは、all mighty 応答せよ。哨戒艇ストリート・ギャング。こちらは、all mighty" 
ウィラードは、無線を切る。
"地獄だ。地獄の恐怖だ。"
川に雨が降る。
【感想】
一匹狼の大尉が、軍紀に反して、カンボジアに自らの王国を築いた大佐を殺害する命を帯び、川を遡上する物語。途中、有能な司令官だが、サーフィン好きのキルゴアに出会い、ジャングルの奥地で、プレイメイトたちの慰問のステージを見る。船の乗組員は、総じて若く、経験の乏しい連中の寄せ集め。無駄に、民間人を殺し、一部はベトコンたちの攻撃に倒れる。ウィラードは、感情の起伏乏しく、寡黙で、陰気な人物。常に、周囲をうかがっいるようだが、彼の目を通して、戦争の狂気が、生々しく描かれる。

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