ゴールデンシックスティの安田記念遠征断念について思うこと


皆様こんにちは。
タイガーマスクGです。

今回はタイトルにもあります通り、香港の最強マイラーと称されるゴールデンシックスティの安田記念参戦が体調不良により断念となってしまった件について、私自身の考えや思いの丈を書き綴って参ります。


ゴールデンシックスティは個人的に海外競走馬で最も好きな馬で、noteの当アカウントやTwitterアカウントのIDも「Golden Sixty」を活用しているほど思い入れの強い競走馬です。

安田記念回避は非常に残念ですが、この馬の特徴なども交えながら自身の気持ちをお伝えできたらと思います。






ゴールデンシックスティは一昨年シーズンの香港クラシック三冠馬で国際競走である香港マイル連覇をはじめ実に16連勝を成し遂げるなどの素晴らしい実績を誇る香港現役最強マイラー。サイレントウィットネスの持つ「17」の最多連勝記録には届かなかったものの、前走の香港チャンピオンズマイルで同レース連覇を達成するなど近2走は再び輝きを取り戻し、いよいよ安田記念への予備登録を行うという段階までいきました。

まずはゴールデンシックスティが安田記念に参戦していた場合を仮定して私自身の考察を述べて参りますが、世間一般的に懸念される事としてはやはり日本の馬場への適性
近年の日本競馬は異様なまでに馬場の高速化が進んでおり、実際に外国馬における日本でのG1勝利が2015年の高松宮記念(エアロヴェロシティ)を最後に遠ざかっている点や日本に参戦した外国馬がレース中に故障を発生し競走中止となってしまうケースも散見されるなど、馬場の高速化が外国馬を苦しめている事はひとつの要因として挙げられます。

しかし私は外国馬が日本のG1で結果を残せていない現状に関して、馬場の高速化はそこまで関係ないと捉えています。

と言うのも、日本の馬場が高速化へ進んでいると同時に日本馬が海外のG1レースで活躍する頻度も増しており、純粋に「海外で結果を残す事」と「馬場適性」がイコールではないと言えます。
それだけでなく、近年外国馬は日本のG1で勝利こそ挙げていないものの好走しているケースは分母を考えれば十分にあり、例としてはスプリンターズSのブリザード(2017年・5着)や、宝塚記念のワーザー(2018年・2着)、ジャパンCのアイダホ(2017年・5着)、グランドグローリー(2021年・5着)といった好走馬が出ており、コロナ禍の影響で2020年以降出走馬が減少している事を思えば水準レベルの活躍ぶりは見せていると捉えられます。エアロヴェロシティが制した2015年の高松宮記念とワーザーが2着となった2018年の宝塚記念は共に稍重馬場であったため馬場の高速化が全くの無関係というワケではないですが、占めている割合としてはあまり高くないと言って差し支えないでしょう。

こうした観点から、ゴールデンシックスティの安田記念参戦に対して高速馬場への適性を不安視するという事はあまり得策でないと私は考えます。


では何故、外国馬の日本G1勝利が大きく減少しているのか。要因としては「日本馬のレベル向上」が大きなウエイトを占めていると推測されます。
加えて、この理由は多くの方々が馬場適性などと並行して挙げる要因かと思いますが、私はこの事実がほぼ大半を占めていると考えています。

先に挙げたように日本馬における海外G1での活躍ぶりはここ近年顕著に表れており、その背景には育成技術の向上や遠征におけるノウハウの充実化などが挙げられるかと思います。前者の育成技術向上に関しては、単純に馬の能力を底上げする技術だけでなく狙ったレースをしっかり取るための準備や調整方法が以前より良くなっていると言え、前哨戦を使わないローテーションが一般化されているのが何よりの証明でしょう。

日本馬全体のレベルが上がり、以前ほど外国馬が日本のG1レースで勝ち負けしづらくなっているというのが私の考えであります。
単純なカラクリではありますが実力だけで決まらないのが競馬なので、あらゆる観点から要因を見い出すという事はとても重要です。しかし、この事象に関しては馬場適性がそこまで直結していないという持論があるので今回このように書かせて頂きました。



以上の点を踏まえた上で、ゴールデンシックスティが安田記念に参戦していた場合の実力比較をすると「楽勝まで有り得る」と私は考えています。但し、ここで注意しなければいけないのは"単純な実力比較をした場合"という点。

ここからさらにゴールデンシックスティを深堀していきますが、まずこの馬のウィークポイントとして抜け出してからソラを使うという点が一番に挙げられます。これは連勝中からずっと続いている癖でレースによっては危うく差されそうになる場面もあったほど大きな弱点となっており、今までは力でねじ伏せてきましたが日本の一流馬が揃うレースとなると一筋縄ではいかないでしょう。ましてや、安田記念が行われる東京競馬場は直線の長いコースなので万が一早めに抜け出してソラを使うなんて事が起きてしまうと後続の餌食になりかねません。
さらにもう一点、ゴールデンシックスティの安田記念参戦で懸念される事がキャリア24戦すべてシャティン競馬場でレースをしているという点。これは馬場適性を語る以前に注意しなければいけない不安要素で、シャティン競馬場は直線が少々短い右回りコースなのに対し東京競馬場は直線の長い左回りコースという真逆とも言える対照的な競馬場であり、今までのこの馬のパフォーマンスが全て影を潜めてしまう可能性さえ考えられます。加えて、主戦のC.ホー騎手は当然ながら日本での騎乗経験が一切なく、道中のポジション取りや直線の仕掛けどころなど今までの常識が通用しなくなるため否が応でも不安が先行してしまいます。


これらの要素を全て考慮し、私はゴールデンシックスティの安田記念参戦にあまり前向きな気持ちではなく、勝つとすれば直線で仕掛けが遅れて運良くソラを使う場面がなかった場合のみだろうと考えていました。

結果的には体調不良により参戦が叶わず、日本で見てみたいという気持ちが大前提としてあった事からも無念でなりませんが、引き続き地元で存分に活躍して欲しいところであります。



以上、長くなってしまいましたがゴールデンシックスティの安田記念参戦と遠征断念および日本競馬と外国馬の関係性について、私なりの考察でございました。


皆様の意見や考察もぜひお教え頂けると競馬トークの更なる繁盛に繋がりますので気兼ねなくお待ちしております!


最後までお読み頂きありがとうございました🙇‍♂️




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