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笑っちゃうくらいの花束を買いに行く

農産物直売所の魅力に気付いていなかった。
スーパーで売られているカブはとても元気がない。特に葉が、しなしな~としている。ところが、農産物直売所というのは直売所なだけあってカブはすみからすみまでパンッとしてピンッとしている。全てがパンッピンッ!友だちがよく買いに行くと言っていて、「ふーん」と思っていたが、そういうことか、とやっと気付く。家からは少し距離があるが、1日に1回は直売所のことを考えている。いつ行こう。大げさだが"夢"見ている。

生産者の方も工夫して売っている。サラダセットと名付けられたものは、水菜とルッコラと(確か)グリーンリーフが袋に入っていた。全てがパリッとしている。グッドアイディア。これだけでレストランのサラダみたいにおしゃれになってしまうのだから。こんな些細な工夫をするひとが好きだ。まだまだ工夫の余地はあるんだな、って思えるから。また買いたいと思って見ているが、人気なのか販売していないのか見つからない。

入り口近くにはバラの花束コーナー。バラって別格だなと思う。色とりどりのバラ。どんなところでバラが育てられているのかが、とても気になる。バラ畑(畑とは言わないかもしれないが)を見てみたい。生産者はいつも美しいバラを見て、毎日毎日世話をするのだろう。きっと今もバラを見つめているだろう。考えただけで、うっとりしてしまう。

と、バラのことばかり考えていたのだが。この前行った時に向かい側の花束コーナーを見つけてしまった。それがものすごいのだ。腕に抱きかかえられるくらいの花がもりもりと束になって(何の花か私の知識では分からなかった)、280円って値札。信じられない。勝手な想像をするに、花好きのおばあさんの花束だと思う。もうたくさん咲いて仕方ないから、特大の花束つくるわ!ってにやってしながら作ったんだと思う。この前、それを買いたいと思ったが、大雨の自転車で断念したのだ。今日は売っているだろうか。

今日こそ行こう。

洗濯干したら、自転車に乗って。あの抱きかかえられるほどの花束があったら買おう。なかったらバラの花束にしよう。母の日、私は何もしなかったから母にプレゼントしようと思う。そして、自分にも。笑っちゃうくらいもりもりの花束を自分にあげようと思う。

追記)
自転車で片道40分くらいかけて、
わくわくしながら行ってきた。
ああ、もうすぐ着く!

あれ…何か様子がおかしい。
駐車場にクルマが一台も止まっていない。
そんなことって…
あるわけがないよな。

見上げると
〈水曜日 定休日〉
と書いてある。あー、残念!

花束はまだ自分にあげることは
できないようだ。
よし!ならばと思う。

口だけじゃなくて、
本当にかなえたいことを実行したら
ご褒美に花束をあげるとしよう。
自分との約束!
読んでくださる方との(一方的な)約束!

やってみるさ。