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ゴキゲンポケットいくつある?


いつもゴキゲンなクマのパンダ―と、面白いことしか考えないおさるのマンキーが村にいます。

ある日、裏山を散策していたら、例のパンダ―とマンキーがまた熱いトークを交わしてる様子。

ちょっと草のかげにかくれて水筒のお茶を飲みながら、座って様子を見ているボク。

パンダ―「マンキーくん、この前の演芸ステージ、けっこうみんなにウケていたねー」

マンキー「そうなんだよ。実はさ、あれ、ネタ帳にないこと言ったんだ。自分でもびっくりだ。あの時、思いついたのは100%天然ネタさー」

パンダ―「へー、そりゃ面白い話だ」

マンキー「前の日に夢で神様が出てきて、ちょっといっしょにやってくれな    
     いかと言われたんだ」       

パンダ―「え?何を?」

マンキー「落語をさー」

パンダ―「へー、落語をね」

マンキー「あれ、よく知らないのよ、落語はさ」

パンダ―「うんうん」

マンキー「で、神様がリードしてくれてたからフォローするような感じで
     ツッコミ入れてたの」

パンダ―「うんうん」

マンキー「そしたら天国の寄席で大ウケしたわけさー」

パンダ―「楽しいな そりゃ」

マンキー「まぁな、でも神様はこういうワケ。そのまま持っていきなさいっ
     て。」

パンダ―「はぁぁ?うん、なるほど」

マンキー「だからそのまま持っていく感じっていうのかな、そんなフィーリ
     ングで帰ったの」

パンダ―「うん」

マンキー「・・・」

パンダ―「あ、それで、この前の天然ネタウケしたのは。それか」

マンキー「そうなんだよね」

パンダ―「なるほどねー・・・じゃ、ちょっとオレもやっていい?」

マンキー「うん」と言いながらいきなり立つ。

パンダ―「あ、立つんだ」

マンキー「いや、あれっ おかしいな」今度は座る

パンダ―「あ、今度は座るんだ」

と言いつつ、パンダ―も少し遅れて同じ動作をする。

5、6回それを繰り返しているふたりの様子を見て、

さすがにボクは飲もうとしているお茶を吹き出した。


こんにちは、目の前のあなた。ワシはゴキゲン村の村長です。

ゴキゲンになるポケットをふやせば増やすほど、人生が楽しくなってくることがあるぞな。

ショートショートもワシにはごきげんポケットのひとつ。

時々、このポケットからワシにとっての面白いことが無尽蔵に出てくることもある。

ですが、世の中に出せるものばかりでないものがある。そこが、一番面白い。

あなたにとって、面白いことってどんなことじゃかな?


わたし「まさか村長まで出てくるとは思わなかったです。
でも、思い切ってインタビューしてみると、
ゴキゲン村はどうやら地球のことらしいんです。」


お読みいただき、ありがとうございました。

今日のショートショートは、
神様・落語・アニマル・ゴキゲンでを書いてみました。


#ショートショート小説


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