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第1回アゾリウス評議会 敗者の弁

自己紹介

はじめまして。ゴキ研と申します。
奇異な名前ですが、MtGに復帰する前は将棋を嗜んでおり、ゴキゲン中飛車究ノートという戦法のブログを書いておりました。
MtGでは第4期パイオニア神挑戦者決定戦でベスト8が主な戦績です。
今回は交友のある青白の友が青白コントロールの考察を企画しており、良い機会と考え、僭越ながら参加させて頂きました。

0. エリア予選結果

結論を申し上げると、私はエリア予選を抜ける事が出来ませんでした。
ここでは敗因を掘り下げ、自分自身の今後や読者の青白の友に還元できれば悔しさも昇華されるという思いで筆を走らせています。
少しでも参考になれば幸いです。

1. 現在のデッキリスト変遷と環境考察

1.1. 魂の仕切り

カードボックス青馬堂矢向店(2023/4/29)を皮切りにエリア予選が始まりました。
私自身はエリア予選初参加でシステムに不慣れな面もありましたが、初戦と言う事もありメタゲームは皆思い思いのデッキを使用してばらけるだろうと予想して、除去は《魂の仕切り/Soul Partition》3枚、《運命的不在/Fateful Absence》1枚を採用する構築で臨みました。

幅広く対応できる柔軟な除去枠

実際、その通りで多様なデッキが分布していましたが、結果は0-2の惨敗…。R1: BR Mid LWL (権利獲得)
R2: WG Mid WLL
1回戦で赤黒ミッドレンジを踏み、ドローが弱く負け。下当たりで、1ターン目マナクリから2ターン目に《精鋭呪文縛り/Elite Spellbinder》、《選定された平和の番人/Anointed Peacekeeper》という青白絶対殺すマンに当たり無事死亡。
こんなん交通事故やろ!!ブチギレ帰宅…。

第26回世界選手権王者、パウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサ
ムキムキ・マッチョ・マン

早々にドロップして観戦に回りましたが、上位卓に赤黒ミッドレンジが多いなと感じ、実際に勝ち組でした。

1.2. 軍備放棄(相棒カヒーラ)

魂の仕切りは赤黒ミッドレンジに無力なカードです。
一時的に追放して時間稼ぎをしても、手札破壊でドローソースやクロックを抜かれて消耗戦になったり、カウンターを抜かれて《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》と言った脅威を押し付けられて、対処している間に再度戦場に戻って来てしまいます。
とは言え、赤黒ミッドレンジは《税血の収穫者/Bloodtithe Harvester》という優秀な生物を擁しており、無視してやり過ごす訳には行きません。
放置すればあっという間にライフが削られてしまいます。

毎ターン3点削られいつの間にかライフは1桁に…。

有効な対処方法の1つとして土地3枚から、1マナの除去で脅威を取り払い、ソフトカウンターや《ドビンの拒否権/Dovin's Veto》を構えるというアプローチがあります。
土地2枚から、1マナの除去と《呪文貫き/Spell Pierce》も有効です。
1マナ除去はマナクリーチャーへの対処としても優秀です。

(1) 《ポータブル・ホール/Portable Hole》 + カウンター
(2) 《軍備放棄/Lay Down Arms》 + カウンター
(3) 《致命的な一押し/Fatal Push》 + カウンター

置物にも触れる柔軟な除去

《ポータブル・ホール/Portable Hole》は《税血の収穫者/Bloodtithe Harvester》だけでなく、《勢団の銀行破り/Reckoner Bankbuster》にも対処可能で、《かき消し/Make Disappear》の2マナ要求をケアしながらドローをする動きに対応できます。
一方で、アーティファクト破壊で戦場に戻ってしまうデメリットがあり、白黒緑パルへリオン対策の《削剥/Abrade》や、ミラーマッチを想定した《コラガンの命令/Kolaghan's Command》で破壊されてしまうのが気になりました。

土地が伸びればシェオルドレッドも除去可能
追放なので墓地回収の心配が無い

《軍備放棄/Lay Down Arms》はコントロールしている平地の数を参照して、それ以下のマナ総量であるクリーチャーを追放する除去。
置物には無力である反面、土地が伸びる終盤に真価を発揮します。
もちろん、《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》を除去する事も可能です。
沢山の平地を必要とする為、マナベースに掛かる負荷は大きく事故のリスクは当然増します。
しかしながら、追放除去である為、《コラガンの命令/Kolaghan's Command》で回収されないのは大きい。MOで勝っているclaudiohに乗っかる事にしました。

なお、《致命的な一押し/Fatal Push》は採用を見送りました。
インスタント除去であり、土地2枚から除去とカウンターの2択を選べるのは魅力的です。
しかしながら、《致命的な一押し/Fatal Push》と《ドビンの拒否権/Dovin's Veto》を構えるのは青白黒マナが出る必要があり要求が高く、ショックランドのアンタップインが痛いです。
クロックパーミッションにも強いので、環境次第で採用する価値はあるでしょう。

最強軽量除去。
押すなよ!絶対押すなよ!


2023/04/30 トーナメントセンターバトロコ高田馬場店 (1-3)

R1: BR Mid (Tatsuumi Kobayashi) WLL (権利獲得)
R2: RG Aggro WW
R3: Rona Combo (Ryuji Murae) WLL
R4: Enigma LL

またも強者の赤黒ミッドレンジに1回戦負け。
ローナコンボにも対応できず、神秘の論争が必要と反省しました。
また、青白コントロールが多く、ミラーを意識する必要も感じました。

2023/05/03 イエローサブマリンマジッカーズ★ハイパーアリーナ (3-3)

R1: BR Mid LL
R2: WBG Parhelion LWW
R3: BR Mid WLW
R4: 5C Enigmatic Incarnation (Kouta Ehara) WLW
R5: BR Mid LL (権利獲得)
R6: WBG Parhelion LWL

またまたまた赤黒ミッドレンジに1回戦負けイエローサブマリン。
立て直したものの、権利獲得した赤黒ミッドレンジに負けて目無しに。
メインから《強迫/Duress》2枚を撃たれ、かなりコントロールやコンボを意識されている事にここで気付きました。
ちなみに、《二重視/See Double》は相手の《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》をコピーする狙いです。

1.3. 80枚ヨーリオン

3箇所のエリア予選を回りすべて赤黒ミッドレンジに1回戦負け。
戦績も1-4と完全に構築の段階で負けています。
相棒である《孤児護り、カヒーラ/Kaheera, the Orphanguard》と《威厳あるカラカル/Regal Caracal》の組み合わせは好感触で、特に後者は横並びにより《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》に除去されず、盤面に生物が並び押されている局面を返す事もありました。
ただ、《軍備放棄/Lay Down Arms》で除去し切れない生物を《コラガンの命令/Kolaghan's Command》で拾われながら猫トークンを焼かれて盤面を維持できず、やるなら《威厳あるカラカル/Regal Caracal》4枚体制で良かったと思います。

このまま猫たちと心中するのもありでしたが、赤黒ミッドレンジ側の構築も手札破壊に重きを置いている事からアプローチを変える事にしました。
《空を放浪するもの、ヨーリオン/Yorion, Sky Nomad》を相棒に据える事により、《海の神のお告げ/Omen of the Sea》などをブリンクして終盤にリソース勝負をする事にしました。
序盤の手札破壊を耐え、着実に土地を伸ばして生物は全体除去でリセット。
更地にヨーリオンが着地すれば相手に4/5を超えられる生物はいません。
80枚デッキは引きたいカードを引く確率が下がるのが問題視されますが、ここまでの構築で採用枚数が3枚であるカードが多く、4枚に増やして確率はほぼ変わりません。
MOで3リーグを回してすべて4-1の成績で好感触を得たものの、赤黒ミッドレンジには1度しかマッチアップせず練習不足の不安は残りました。

腹をくくってヨーリオンに託した結果は…。

2023/05/06 晴れる屋TC (5-2:19位)
2023/05/07 コミかる高崎店 (5-2:12位)

R1: BR Mid (Toshihiro Saida) LL
R2: Mirror WW
R3: Mirror WW
R4: Mirror WW
R5: WUB Control WLL
R6: BR Mid WLW
R7: WBG Parhellion LWW

4度目の赤黒ミッドレンジに初戦負け…。
立て直して青白コントロールミラー3連戦を制するも、エスパコントロールに最強の動きをされて負け。
《放浪皇/The Wandering Emperor》⇒カウンター
《放浪皇/The Wandering Emperor》⇒カウンター
《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》⇒カウンター
《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》⇒除去
《サメ台風/Shark Typhoon》設置 ⇒《冥途灯りの行進/March of Otherworldly Light》
《サメ台風/Shark Typhoon》設置 ⇒ …通し
こんなん無理やろ!サメ台風設置返し×2で優位に立ったと思ったところに《船砕きの怪物/Hullbreaker Horror》で投了。
運が足りなかった。

R1: UR Control (Lutri) WW (権利持ちの友人からのトス)
R2: BR Mid WLW
R3: Mono G Dev. LWW
R4: Mono W human LWL
R5: BR Mid LWL (権利獲得)
R6: BR Mid WW
R7: BRu Mid WLW

友人の助けを得てようやく1回戦突破!
と喜んだのも束の間、赤黒ミッドレンジとマッチング。
ここを制して流れに乗ったものの、ここまで踏まなかった天敵・白単人間をド急所で踏みました。
3本目相手ドブンからライフ残り4で盤面に+2/+2の変わり谷が控え、手札の一時的封鎖のみでは負けの場面、ナーセット-2が空振りで投了。
次のトップが《冥途灯りの行進/March of Otherworldly Light》でした…。
続く赤黒ミッドレンジ戦も3本目を《金属の徒党の種子鮫/Chrome Host Seedshark》で相手ライフ残り2まで攻めましたが、《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》が着地してみるみるうちにライフが回復。ここで力尽きました。
負けはどちらも紙一重で権利を逃しました。

ヨーリオンに切り替えて5-2が2回と成績は好転しましたので、今後も使えるかは環境を分析する必要があるでしょう。

2. 今後のメタについて

エリア予選の中心であった赤黒ミッドレンジが最大勢力であるのは間違いないでしょう。
(1) いわゆるヤソドスと呼ばれる《変わり谷/Mutavault》を採用したビートダウンに寄った構築
(2) メインから《強迫/Duress》を増やす構築
(3) 《絶望招来/Invoke Despair》採用型
等が結果を残しました。

80枚ヨーリオンは(1) ヤソドスには悠長です。《海の神のお告げ/Omen of the Sea》を唱える間にライフが削られてしまいます。上手くライフ管理できる工夫が必要です。
(2) 手札破壊増強したタイプには有効でした。先ほど述べた戦略がフィットしています。
(3) 《絶望招来/Invoke Despair》にも《海の神のお告げ/Omen of the Sea》が緩衝材になってくれて良かったです。
ヨーリオン型も再評価されて良い環境になっている様に考えています。

3. ラクドス絶対許さないマン

ここでは、実際に採用したものから検討段階のものまでラクドスを意識したサイドボードに入りそうなカードを紹介したいと思います。

3.1. 《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》

ラクドス&サリア許さないマン

このカードはもともと、対白単人間のサイドボードとして検討したカードでした。
《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》
《傑士の神、レーデイン/Reidane, God of the Worthy》
《婚礼の発表/Wedding Announcement》
《ゴバカーンへの侵攻/Invasion of Gobakhan》
定着すると触るのが困難な生物から置物まで幅広く対処できます。
また、ヨーリオンで再利用する事も視野に入ります。
対ラクドスでも定着して盤面を返しづらいカードに対してトップ解決が狙えます。
《勢団の銀行破り/Reckoner Bankbuster》
《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》
《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》

3.2. 《エルズペス、死に打ち勝つ/Elspeth Conquers Death》

手札破壊許さないマン

MOで試した事があり、序盤の手札破壊で落とされた《放浪皇/The Wandering Emperor》や《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》を3章で戦場に戻す事が狙えます。
1章の除去がちょうど《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》が反転するターンに唱えられる親切設計。
《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》を除去しながら手札破壊や布告除去された生物を回収できれば盤面を返す事が出来ます。
上記で挙げた《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》を戻しても強いですね。

3.3. 《精神的反論/Psychic Rebuttal》

絶望招来返しマン

これはまだ試していないのですが、《絶望招来/Invoke Despair》の採用が増えれば打ち消してコピーと言う大技が狙えます。倍返しだ!
もちろん、《思考囲い/Thoughtseize》や《真っ白/Go Blank》にも対応します。
青赤オパス独創力が増えるなら《マグマ・オパス/Magma Opus》にも対応しますね。バーン系のスペルにも打ち消して除去として返せそうです。

4. 最後に

エリア予選5箇所を回り金銭的な無駄が精神を抉りましたが、普段は戦わない強敵と準備段階から競い合う貴重な経験が出来たのは良かったです。
とは言え、権利を獲得できなかったのはモチベーションを回復するのに時間が掛かりそうです。ラウンド2を回るかはわかりません。
ラストチャンス予選には出ようと思っているので準備をして臨みたいです。
傷心の癒しとなりますので、記事が面白いと感じれば拡散して頂ければ幸いです。

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