我慢しない旅②
先日やってみた(というか気づいたらそうなってた)「我慢しない旅」について4記事上げています。今回はその②です。
アイスを食べて、ホテルの部屋で紅茶を飲みながら、夜ごはんのことを考えていました。
「もう外に出ない」と固く誓って?おり、UberEatsか、ルームサービス的なものか…と考えを巡らしていたら、
館内にイタリアンレストランがあることに気づきました。
部屋でメニューを眺めていると、
” 言ってみてください。私たちに伝えてください。私たちにとってプロフェッショナルとは、「出し惜しまないこと」です。”
という言葉が目に入りました。
「ここはなんか違う。行ってみよう」と、開店時間までソワソワしながら待ちました。
おひとり様がダメだったら、その時はその時だ。だって、「言ってみてください」だもの。
開店して早い時間に、ひょこっと「言ってみた」。
「一人でもいいですか?」
ジェントルなイケおじウェイターさんが、爽やかな笑顔で、快く「どうぞ」と言ってくれて、ホッとしながらお店に入りました。
こじんまりとしていて、間接照明と白いカーテンが隠れ家感を醸し出しています。
グラスをはじめとしたガラスは間接照明の光でキラキラしているし、お店の人たちも笑顔で、スッスッと動き回っています。
入ったそばから温かい雰囲気を感じました。
私の「孤独のグルメ」は成功です。
イケおじウェイターさんに、前菜の盛り合わせ一人前と、「卵とほうれん草のナントカ(ふわふわの卵焼きの中にほうれん草が入った、ケーキのような料理)」をお願いしました。
前菜盛り合わせ、一人前でもいいのかな、という不安や遠慮は全然不要でした。
出てきた盛り合わせは、綺麗なお皿に鮭や白身魚、サラダ、そして牡蠣が並んでおり、もうどれから食べたらいいのか…、心の迷い箸を抑えながら、
ひと口ひと口、ゆっくりと味わいました。
まさに、今ここ。
一度もスマホを出さずに、料理とお店の雰囲気を味わう。最近、こんな食事はしてなかった。ドイツに旅行して以来だ。
毎日たとえ食べたいものを食べていても、うわの空だったり、ワシワシ食べて「あー、美味しかった」という浅い感想しか出てこなかったなあ。
今日のおすすめのパスタ(ソーセージの入ったトマトソース)をお願いしている間に、ウェイトレスさんから「このオイル、やみつきになりますよ!私もお気に入りなんです。」とパンとそれにつけるオイルが届きました。
ウェイトレスさん、本当にこのオイルオススメなんだなあ、とわかるような、ディズニーランドのキャストさん級の笑顔を浮かべています。
「好きなものもを勧めるって、いいなあ」という気持ちにさせてもらいました。
色々と感慨深くなっていたら、とうとうおすすめパスタが届きました。
ひと口食べた瞬間、頭には「旨い!!」しかなくなりました。
少しずつ我に返り、なんだか目がうるうるなってきました。
本来、自分はこういう美味しい料理を味わうのにふさわしいはずなのに、ここ1ヶ月間は「忙しいから」「疲れてるから」という理由で、
食事にかける諸々をケチっていた。自分へ心遣い、食材、手間…。全然だった。
丁寧に作られた料理、一人で行ったのに「一人ぼっち」を感じないおもてなしに、心が動かされっぱなしでした。
しっかりデザートまでいただいて、名残惜しさを感じながらお会計を済ませました。
「おいしくて感激しました。来てよかったです。」
満腹で、ゴキゲン。でたらめに鼻歌を歌いながら、ホテルの部屋に戻ったのでした。