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「二つの目とたくさんの手」でプロジェクトを進める

ありがちな失敗パターン

プロジェクトの進行中、「一生懸命取り組んでいたはずなのに全然ピントがズレていてはじめからやり直し」という羽目になることがたまにあります。
これは「手段の目的化」が原因であることがよくあります。今回はプロジェクトの目的を見失わないためのコツをお伝えしようと思います。

フットサルは手段か目的か

とある大学ではサークルを結成して5人集まると毎月1万円の活動費が支給されます。とある大学ではサークルを結成して5人集まると毎月1万円の活動費が支給されます。
A君はフットサル好きを4人集めてサークルを結成し、A君はフットサル好きを4人集めてサークルを結成し、1万円の活動費で月に1回コートを借りてフットサルを楽しみたいと思いました。

とりあえずフットサル好きの友達に声をかけたところ、A君を含めて5人のメンバーを集めることができました。
よしこれでサークル活動ができるぞ、と意気込んでいるとB君がこんなことを言い始めます。

「せっかく集まったからこのチームで何か成し遂げたい。
そうだ、県大会出て優勝しよう!」

さて、他のメンバーはというと

C「いいね!」
D「いや、楽しめればそれでいいんだけど」

と、いろんな意見が出てしまいました。
せっかくメンバーが集まったのに活動を始めることができません。A君は困ってしまいました。

一旦ここで話を整理します。

そもそもA君がみんなを集めた目的は
「5人でフットサルサークルを作って大学の金でフットサルを楽しむこと」
でした。
それに対してB君は「県大会に出て優勝したい」と言っています。
こういう話は意外と起こりがちです。
なぜこんなことになってしまったのでしょうか?
ここで物事を進める上でのオススメのステップを紹介します。

1. 目的を決める
2. 目標を決める
3. 手段を決める

基本はたったこの3つです。
これをA君の思いに沿って書いてみるとこうなります。

1. 目的を決める → フットサルをする
2. 目標を決める → 大学規定の5人を集める
3. 手段を決める → サークルを結成する

ではB君はというと、

1. 目的を決める → チームで事を成す
2. 目標を決める → 県大会優勝
3. 手段を決める → フットサル


A君の思いとはだいぶ違います。
「みんなでフットサルをする」
という行為自体は同じなのに。

よくみるとA君の目的とB君の手段がともに「フットサル」になっています。
これがよくある「手段と目的の取り違え」です。
これはビジネスのシーンでも普段の生活でも本当によく出くわす落とし穴です。

「誕生日に喜んでもらいたいからサプライズパーティする。それまではバレないようにそっけない態度を取っておく。」
目的:喜んでもらう事
手段:サプライズする

サプライズすることが目的になってしまい、
祝われる本人はサプライズ当日まで寂しい時間が続く。
「お休みに北海道に旅行に行こうと思ったが、飛行機が取れなかったので沖縄にした」
目的:北海道に行く
手段:飛行機

飛行機での移動が目的となり、
本来行きたかった北海道に行けない

こんなような経験は誰にでもあるのではないでしょうか?
手段を目的と取り違えてしまったばっかりに本来の目的を達成することができないよくない例です。

二つの目とたくさんの手で進めよう

プロジェクトを進めるときにはまずは目的と目標を確認することをオススメします。これを2つの目と表現しました。この2つの目があればプロジェクトを文字通りよく見渡すことができます。
そして「手」と言っている手段は実はいくつあっても構いません。1つでも複数でもいいです。
A君はフットサルをする手段としてサークルを作りました。でも、フットサルをするという目的を果たすためには別のチームに入るという手段も取れたはずです。
B君は5人で何かを成し遂げたいという目的がありました。その手段はフットサルじゃなくてもよかったはずです。
以上のように目的、目標を決めれば手段はいくつも取りようがあります。

プロジェクトの進行中や普段の生活のなかで、「手段と目的」をちょっと意識してみてください。意外と取り違いを起こしていることに気がつくシーンが多いと思います。

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