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「もっと良い人間でいれたらと思う」ランス・アームストロングの壮絶な人生

マイケル・ジョーダンの全10話ドキュメンタリーが終了後も、ESPNが立て続けに見応えがあるドキュメンタリーを放送してくれています。

5月29日は故ロイ・ハラデイ投手でした。
そして5月24日と31日の2回に渡って、ランス・アームストロングのストーリーを合計4時間に渡って放送しました。

アームストロングは頂点から奈落の底へと、まるでジェットコースターのような壮絶な半生を送ってきた人です。

知らない人はいないと思いますが、念のために書いておきますと、アームストロングは生存率50%以下と言われた癌を克服して、奇跡的に競技に復帰しただけではなく、ツール・ド・フランスを7連覇するという偉業を成し遂げ、サイクリング界というカテゴリーを超越した英雄に祭り上げられました。ですがご存知の通り、自ら認めたドーピングにより全タイトルを剥奪され、サイクリング競技から永久追放の処分を受けました。

マイケル・ジョーダンのように偉大な存在のまま引退することができず、タイガー・ウッズのようにどん底から復活する道も閉ざされてしまっています。

生まれてから一度もウソをついたことがない人はいないと思いますが、ドーピングをしたアスリートは一旦ウソをついたら、発覚するまでずっとウソを言い続けなくてはいけません。アームストロングはそれに加えて、がんを克服したということで、単なる競技選手以上の尊敬を受けていました。
どれだけ孤独で、どれだけつらかったことか、僕には想像すらできません。

ドキュメンタリーの最後は冬の凍った道をジョギングするアームストロングの姿を映して、そして以下の言葉で終わります。
"I wish I could change it. I wish I could have been a better man. All I can do is say I'm sorry and move on."
—Lance Armstrong

「過去を変えることができたら、と思う。もっと良い人間でいれたら、とも思う。私にできるのは申し訳ありませんでしたと謝り、そして前に進むことだけだ」

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