シェア
夏の夜、空気は生暖かく、そこここで虫が鳴いている。 その虫の鳴き声に耳を傾けていた伊織は…
この頃、世の情勢は大きく動いていた。 東の果てで旗を揚げた源氏が、平氏を打ち倒したのであ…
九朗は、舞に見とれて動かない兄をほっぽって、長門の町はずれのある廃寺まで足を延ばしていた…