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002 歯くそを移送

歯磨きを終えて歯ブラシを見ると、

毛と毛の間に、食べカスが織り込まれるように挟まっているのを発見する。

朝。

これが不思議と取りにくいんですよね。

流水じゃ出てこない。

ちょっと荒っぽく、毛をぐわっとこじ開けないと、取れない。

歯ブラシを痛めるし、時間が貴重な朝には面倒な仕事だ。

(歯ブラシはKENTのそこそこ高いやつ)


ずっと違う言葉だと思ってた歌詞がある。

面白くもなんともないバージョンの空耳アワー。

ザ・フォーク・クルセダーズの
「悲しくてやりきれない」

悲しくて 悲しくて
とてもやりきれない
このやるせないモヤモヤを
誰かに告げようか

コトリンゴさんのカバーでこの歌を知ったわけだけど、

『誰かに告げようか』が、

“誰かに付けようか”に聴こえた。


モヤモヤを誰かに付ける。ぺたっと。

なんとなくモヤモヤは、べたっという気もする。

べたっと。

「たしかに。他の人に付けちゃえば楽になるかも。不思議な言いまわしの良い歌詞だ」

と、間違った歌詞に妙に納得していた。

のちに歌詞検索で『告げようか』だったことに気付く。


でもまあ、“付ける”と“告げる”は、ほとんど同じ意味だと言っても、過言じゃない。(たぶん)

とくにモヤモヤに関しては。

だれかに心の内を告げるということは、なすり付ける行為に近いんでないか。

聴き間違いの言い訳だけど。


で、歯ブラシについたカスは、夜の歯磨きのときに取ることにした。

時間をあけるとすんなり取れたりするんで、半日あとの自分に任せます。









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