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梅田のカフェで650万円の借金を背負うと決めた

子供のころ、欲しいものが空からよく降ってきた。もちろん物理的に降ってきたわけではない。
まぁとにかく、若い頃の自分にとって、世間は優しかったし甘かった。お父さんお母さんありがとう😭サンタさんも、ありがとう。


運命を変えた思い出の場所

25歳のある日、梅田駅のカフェにいた。紀伊國屋の近くのカフェ。
金波(キンパ/名前)は僕と喋るために、わざわざ東京から来てくれた。


金波「田村さん(僕のこと)、この案件いいと思うよ。」
そうやって幾つかの案件を紹介してくれた。

金波「田村さんがそのサービスを受けたい人を紹介してくれて、成約したらキックバックするから。」

よくある怪しい話だ。世界中のあらゆるカフェでこういう話は繰り広げられているのであろう。どっかの組合員はデニーズで商談してたって言うし。


話が脱線した。
金波「田村さんに事業融資を受けて欲しい。」
田村「事業する予定はないけど融資受けれるの?」
金波「うん、大丈夫。」

金波はこういう話が好きだ。そうやって稼いだお金で、家賃の高い部屋に住んだりポーカーしたり。北朝鮮に行ったこともあるらしい。なんてやつだ。
ところで、今もこの手の話が好きなのだろうか?


田村「僕のメリットは?」
金波「手数料が入る。返済はオレらがやるから。」

金波は東京でチームを組んでいた。人に投資案件を紹介してその手数料を得てたっぽい。
彼らの名前を検索すれば、お金を預けたけど利益が出なかった人の口コミがあった。その口コミは今はもう消えちゃってるけど。


田村「金波がお金を返せなくなったらどうなるの?」
金波「そのときは建設現場で汗水流して働くよ。」

僕は金波の話に乗ることにした。それほど彼を信用していた。
彼は若かったし、頭がよかった。そしてなにより、志が高かった。僕らの未来は薔薇色だったのだ。

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