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ハレの日

来る5月19日の日曜日は文学フリマ38の開催日である。
私がこの数週間Twitterでギャアギャア騒いでいるのでご存知の方も多いであろう。
私は前々回、前回と引き続き3回連続の出店である。
ただ私にとって、今回が前二回と違うのは私の本を頒布するだけではなく、私が世話になっている読書会のメンバーと作った本も頒布するという点だ。

昨年の夏ごろに読書会のメンバーとの宴席で「文学フリマで本を出そう」ということになった。私を含め、メンバーの数人は文学フリマの出店経験者であり、また文学フリマではないものの、即売会での出店経験者がいるので、何とかなるだろうという思惑だった。

実際、思惑通りにスムーズに製作が進行したかと言うとそんなことはなく、各々の文学性の違いで軋轢が生じ、お互いのいやがらせから発展した誹謗中傷、そこからの裁判沙汰、挙句の果てには荒川河川敷でのバトルロワイアル方式の決闘、そして固い握手による和解、というダイナミック且つドラマチックな展開を見せ、むしろこれを記録して本にした方が面白く売れるのではないかという気がしたものの、諸般の事情により断念した次第である。

そうした紆余曲折の末に頒布する本が「夢想文学 秘の書」である。
ちなみに私のエッセイが作品集の冒頭を飾っているのだが、不安でしかない。
何故、こんなことになったのか。それは編集会議の際、作品の掲載順はどうするかという議題になったのだが、私が「作者の名前の順にすれば良い」と安易な発言をすると、何とそれがすんなりと採用されてしまった。
 参加メンバーの名前の順だと私は三番目になるはずだったのだが、私の前の二人のメンバーは共にペンネームを使うことになり、私が繰り上がってしまい、名誉ある?トップバッターになってしまった。

本当に良いのか、俺で!
自分でも不安でしかなかった。
引き出しの少なさに自信がある私は、いつものような日記しか書けない。文学フリマの当日、我々の本を手に取った客はまずは冒頭の作品に目を通すだろう。その作品が私だ。客は三秒ほど読むと本をその場に置いて会場の中へと消えていく。そんな様子が容易に思い浮かぶ。
そして文学フリマの終了後に「やはり本が売れなかったのはこばやんの作品が冒頭にあるのが良くなかったんだ」
「そもそも、あいつの作品は我々の本には相応しくない」と糾弾された私は次回以降の作品集から外されるのである。
しかし、懲りない私は個人でしれっと出店していることだろう。

そうしたメンバー各々の様々なドラマや思い、私の承認欲求が混在した一冊の本である。是非とも手に取り、そして買ってもらえたらこの上ない喜びである。また私の二冊の既刊も頒布する次第である。

そして以下に私のブースの案内をし、この日記を閉じる。
第一展示場 Q-37 
サークル名「米麦党」
新刊 「夢想文学 ~秘の書~」 著者 夢想文学 770円
既刊 「おっさん、かく語りき」 著者 こばやん 500円
既刊 「続おっさん、かく語りき」著者 こばやん 600円



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