人間

新聞で「人間以下の生活」というフレーズを見て色々思ったので、とりあえずここに発散する。

「人間以下の生活」の前提となる「人間以下のもの」は人間以外の動物であり、彼らの生活が人間のそれに比べて劣っているという前提で使われる。お風呂に入らない、洋服を着ない、食べる物を調理しない、その辺で寝る。
当たり前だけど、これらを「劣っている」「人間以下」と捉えるのは人間だけで、その生活をする動物にとっては普通の生き方だ。

人間は自然を利用して生きている。「人間的な生活」をするには資源や自然環境が必要だし、多かれ少なかれそれらを脅かしている。
一方で(対照的というわけじゃないけど)、野生動物は自然と共に生きている。生きるために生きている感じ。

卵や赤ちゃんを天敵から守るための驚くような工夫とか、食料や繁殖のために果てしない距離を身一つで移動する渡り鳥とか、寒い冬に備えて食糧を蓄えて冬眠するとか、母牛が分娩後数日間特別に出す栄養価が高い初乳とか(最近知った)、そういう動物たちの生きる力に心底感心する。
だから、人間の方が他の動物より賢いとか生活の質が高いとは単純に言えないなと、冒頭のフレーズをみて考えました、という話。


でも、動物と比べるわけじゃなく「人間」の良さを表す言い方もある。例えば「人間らしい」「人間味がある」は、情緒豊かで創造性がある感じがする。この場合の人間は、しいて言うならロボットやAIと比べている気がする。

オチも結論もないけど、人間って面白いなということで終わります。

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