ドール オムニバス2
古風な窓の外を、戦闘艇が超高空をひこうき雲で空を別けながら進んでいた。少女は、それをぼんやり眺めていた。
さぁ、今日は君の番だよ。出来上がったら、名前の他にもう一つ願いを叶えてあげるよ。
まずは、この青い翡翠のネックレス、職人は少女の首にかけた。
僕は、今の君もとても好きなんだけど、君は嫌だろう?手と足を作っておいたんだ。気に入るといいけど・・・
さて、悪いけどしばらく首を外しておくね。仮止めしていた首を外し、手と足と首をゴム紐でくっつける。
うん、球体関節がとてもしっくりしているよ。これなら少しの練習ですぐ歩けるようになるんじゃないかな。
瞳の色とか髪の色はどうしよう?瞳は好きな色に塗ってあげられるよ。髪の毛は注文しなくちゃいけないので、しばらくかかると思うけど。
…ギギギ、
「同じ翡翠の靑を」
「髪はあなたの好きな色を」
そか、瞳の色は了解。染料を探してみるよ。髪の色は黒の長髪がいいな。ゴシックな感じな服、どうかと思って。
さて、いよいよ、名前決めないとな。
うん、
シャルロット
にしよう。
よろしく、シャルロット、僕は、ヴァレリウスだよ。
ああ、隠れてないで、おいで、エヴァレット。
シャルロット、君のほんの少しだけ、年上のエヴァレットだよ。
ほら、エヴァレット。
「ああ、初めましてですのだわ。姉のエヴァレットですわ。仲良くして上げても良くてよ」
「私は、シャルロット。おねぇ様、よろしくお願いいたします。色々教えて下さいね」
さて、誕生パーティーだ。ケーキと紅茶を準備しよう。
(おしまい)
イラスト / @nocopyrightgirl
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