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いつか来る物欲の暴走に耐えられるのか?

お金がなくて困っている人からすると贅沢すぎる悩みの話をします。腹が立ちそうな方はここで読むのをやめてください。

自分の人生は恵まれていて、常に物欲<資産の関係が成り立ってきました。これは資産が多いということに起因するものでは必ずしもなく、どちらかというと物欲の少なさに起因しています。言い換えると、物欲、消費の欲望を邪魔する要因に、金銭以外のものが大きいということです。具体的には、美少女のフィギュアが欲しいという欲望は、のぼってくる前に「置く場所がない」という事情によってかき消されます。これは「置く場所がないから(欲しいけど)やめよう」ということではなく、置く場所がないということによってそもそも欲しいという気持ち自体が湧き起こらないということです。他にも、行く時間がないから旅行はやめよう、とか、見る時間がないから映画はやめよう、とか、運転の才能がないから車を持つのはやめよう、などなど、様々なことによって物欲が生まれる前に死んでいます。「AとBとCが欲しい、でもボーナスが入るまでCは我慢しよう」ということを考えません。思うことは「ボーナス入ったなあ……なんか欲しいものあったっけなあ……?」だけです。恵まれているとは思うのですが、豊かな人生ではないのかもしれません。

一方で、「必要だな」と思ったものに関してはなんの計画もなくすぐに購入します。パソコンや椅子は壊れたらすぐに買い替えますし、急遽ウィンタースポーツに行くことになったらすぐにウェアなどの道具を買います。超高級なものにすぐ手を出すということはしないのですが、選ぶ価格帯の判断に絡むのも「必要性」だけです。自分の実力から考えると必要なのはこの程度だな…ということを考えるだけで、例えば、今月の収入と支出のバランスから判断して「予算はn万円までにしよう」という判断を下すことはないのです。買わないことも買うことも一切計画しておらず、気づいたらお金が溜まっているだけ、という、家計のやりくりに苦労している人が聞いたらぶん殴りたくなるような存在、それがわたしです。

つまり、わたしは、「今のところ物欲が少ないからかろうじて破産しないで済んでいるが、本質的には金銭面でめちゃめちゃ無計画な人間である」ということです。あえて嫌なやつの言い方をすると、「お金を理由に消費を諦めることがあまりない」ということです。将来、もし物欲や「必要性」が爆発して自分の資産額以上のお金が必要になったときに、お金を理由に諦めるという判断/計画ができるのか?ということを非常に怖く思う時があります。

さらにいうと、自分が将来失職して収入を失い、資産がどんどん減っていくという状況に見舞われた時、自分は消費を諦めることができるのか?ということもめちゃめちゃ怖いです。財布に手を伸ばしたときにお金が全くない、「必要」としているものが手に入らない、頼れる人間もいないーーそんな状況になったときに、自分は物欲をどうコントロールできるのか?自分は、空港で残金200円しかない状態でジュースを飲んで残金80円になってしまう人間ではないか?ということを考えると手の汗が止まらなくなります。

以上、人生をなめているようなことを書いてしまいましたが、同じような考えを持っている人は他にもいるのではないかと思います。とにかくこの状況下で自分にできることは、勤勉に生きてお金を貯めることだけなのかもしれません。

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