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BPLS4の配信チケットを買わなかった人の煩悶

コナミが誇るe-Sportsの祭典である、BEMANI PRO LEAGUEの第4シーズン(以下BPLS4)が開幕しております。わたしはBEMANI PRO LEAGUEの第1シーズン(BPL2021)でハマり、これまで多くの試合を見て叫び喚き、心臓をなくし、寿命を縮めていました。しかし今回のシーズンではまだ見ておりません。それは、今回のシーズンから配信が有料になったためです。

わたしはBPLS4の配信チケットを買うか買わないかで未だに迷っており、買わずにいることに対して複雑な感情を抱えています。本稿では、BPLS4のチケットを自分が買うか迷っている理由とそれに伴う煩悶について記します。運営に対するクレームを言う意図はないし、逆に建設的な提案ができている内容でもないことをお含みおきください。何となく同じ気持ちの人がいるんじゃないかなと思い、傷をなめ合うために書いています。

世界が一番盛り上がっているタイミングで見たい

BPLは、選手たちのスーパープレーが見られる本編が面白いのは当然のことなのですが、結果を見てSNSで大騒ぎする瞬間が楽しい、という側面が多分にあります。自分自身が騒ぎたいというのもありますが、「大騒ぎしている人を見て共感でニヤニヤする」というのも重要な娯楽です。そのため、アーカイブではなくてリアルタイムで配信を見ることで、タイムラインと一緒に感情を沸き立たせたいと思っています。

また、自分自身の志向として、「結果を知った状態でスポーツを見るのは楽しさが4割減になってしまう」というものもあります。結果がどうなるかのワクワク感も含めて楽しんでいる側面がかなり強いです。そのため、どうせe-Sportsを見るのなら、世界初公開のタイミングで見たい、という気持ちが常にあるのです。

有料化によって「盛り上がりが分散する」ということがよく言われています。しかしわたしは、有料化自体に反対しているわけではないです。わたしは盛り上がりの大きさに重きを置いているわけではなく(運営目線では重要なことだと思いますが、本稿は運営のことを考えていません)、あくまで自分が楽しめるかどうかだけを気にしています。自分の望む形――つまり、世界と一緒に盛り上がれる初公開のタイミング――で見るためにはお金を払うべき、という決まりになれば、ただ単にお金を払えばいいじゃない、と考えるだけです。私の年収は2兆あるので、BPLのチケット代は安いものです。

土日はゲームセンターに行きたい

配信の内容自体に価値は感じている、世界初公開のタイミングで見るためにはお金を払えばいい、ただそれだけの話なのに、わたしがチケットを買わなかった理由、その最も大きなものは配信日が土日であるということです。

これまでの無料公開の配信は平日の夜、ちょうど仕事が終わったくらいのタイミングでした。それゆえに、BPLの配信は仕事をがんばった自分へのご褒美として機能していました。

一方で、今回の有料配信の公開日は土日になりました。平日労働している自分にとって、ゆっくりゲーセンで過ごせるのは土日だけです。だから、BPLの配信を見て1日使うよりも、ゲーセンに行きたいという気持ちがあるのです。ゲーセンに行かなくても、土日はなんだかんだ予定を詰めてしまうので、配信チケットを買ったところで生で見ることができないのです。土日の片方くらい、家でゆっくり過ごす(あるいはパブリックビューイングなどを見に行く)というのもありですが、土日の両方をそれに使う、という判断はなかなかできません。

わざわざお金を出しても、結局自分の望む形での消費——つまり、世界初公開のタイミングで見ること――ができないとなれば、これにお金を出すことにためらいが生まれるのは当然の話と思います。まあ、年収2兆なので別に買えばいいじゃんという話ではあるのですが、結局そのうちYouTubeで公開されるのだから、それを待てばいいじゃん、という気持ちの方が強くなってしまっています。

これは買った方がいい!という口コミをあまり聞かない

また、SNSにおいて、「ためらってる人は配信チケット買った方がいいよ!これはマジで必見!」みたいなことを言う人の姿を見ていないというのもあります。逆に「このレベルでお金を取るなら……」みたいなことを言っている人はちらほら見ます。おそらく内容的に無料版に比べて優れているということはなく、「先行で見ることができる」ことを価値として据えているんだろうなと考えています。そうであれば、先述の議論の通り、「先行で見たところで生で見られない」問題にぶち当たり、自分にとってはその点での価値が乏しい、ということになるのです。

こんなに公開されないと思ってなかった

じゃあもうチケット買わないってことでいいじゃない、こんな記事書いてないで大人しく寝てなさいよ、ということになるのですが、これで話が終わらない理由があります。それは、まさか無料公開が1か月以上も塩漬けにされるなんて思ってなかったということです。まあ、調べれば配信スケジュールくらい出てくるので、調べてから意思決定しなさいよという話になるのですが、有料配信自体はこれが初めてではなく、BPLS3のボルテの時にも同様だったので、無料公開時期も大体似たような感じになるのではないか?と思っていたのです。

無料公開を待っている間に、2か月が経過しました。そうなってくると、なんとなくグループリーグの状況というのが、空気感で伝わってきます。わたしの推しているチームは2チームあるのですが、2チームともなんか不調っぽい雰囲気を感じています。自分の推しチームが不調であるということが分かっている状態で、無料公開される配信を楽しく見ることができるだろうか?と自問してしまいます。そんなことなら配信チケットを買えばよかったのでは?という後悔の念が芽生えています。

また、無料公開を待っている間に、人気投票企画も始まりました。まだ試合を一つも見ていないのに、いったいだれに投票すればいいの?という気持ちになり、これも後悔の念をさらに助長します。「選手たちを応援する人たちは、当然にチケットを買って試合を見ているだろう」という暗黙の了解が見えて、「ごめんなさい……」という気持ちになっています。

長く続いて欲しいコンテンツなのでお金は落としたい

何よりも、BPLというコンテンツを応援したいという気持ちがあります。選手たちは1点でも高いスコアが出せるように日々魂を削って練習しています。それにこれまで何度も心を動かされてきたので、金銭という形でもっと還元しないといけないな、とずっと思っています。

また、収益が得られないとコンテンツ自体の存続も危ぶまれます。おそらく現状はコナミも協賛企業も投資の方が多くなっているのではないかと思います。コンテンツ自体を応援するためにも、お金を払わなくては、と思っているのですが、先述した理由で気持ちよくお金を出すことができず、いつまでもウジウジと後悔している状況です。

今の形になっていることには多くの理由があるものと推察できます。なので、「こうすべき」みたいなことを高らかに言うつもりはありません。無料配信が始まるのはもうすぐになりますが、BPLS4が、そして今後のBEMANI PRO LEAGUEが、最終的に興行的なところも含めて成功に終わることを願ってやみません。

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