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月の朝

7/25
カメラを持って地べたを這い回る日。
お嬢さんたちの下着のタグを切って切って切りまくった日でもある。
移動中に飲んだポカリが美味しかった。

夢の中ではやはり大須の家にいる。
19才から26才まで住んでいた1kのマンション。ベッドと机しか置けないほど狭いのに本棚とクローゼットはいつもぎゅうぎゅう。「早く家に帰りたいな」と思う時、この部屋のことを思っている。狭い部屋ではどこにいてもエアコンの風が直撃する。冷えた体をあたためるために猫を抱き寄せる。
そういう事なんだと思う

7/26
女の子と犬山に遠足に行く。
暑くてすぐにバテてぐだぐだになってしまった。
そんな状態で見る女の子は今日も美しかった。朦朧としすぎていたので本当にそんな光景を見たのか?蜃気楼だったのでは?と自分を疑ったが、カメラのメモリーカードにはばっちり保存されていた。

私は忘れっぽい。すぐに忘れてしまう。幻と現実の区別がつきやすいので、写真が好きだ。(妄想みたいな写真もあるけど。)
同じ理由で日記を書くことも好き。どうってことのない、生活していたら明日には忘れてしまうようなことを書いて残していく。自分の輪郭がぼやけた時に読み返す。楽しかったことや嫌な気持ちになったことを思い出す。少しだけ輪郭がはっきりする。

7/27
夫とうろつく。
大須でかき氷を食べた。
何年か前に贈った雪駄がぼろぼろになったので、同じお店で新しい雪駄を買う。
図書館にも行く。見る場所が全く違うので、自分と全く違う人と結婚したんだなと思う。

7/28
自分の手を離してしまいそうになる。
怖くなったので、谷山浩子を聴いたり、江戸川乱歩を読んだり、シャマランの映画を見る。私に寄り添ってくれる優しいもので生活を満たしていきたい。

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