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若手アスリートの驚くべきPFAS汚染率

 運動は人生のどの段階においても非常に重要であり、組織化されたスポーツチームは、誰もが必要とする重要な運動量を確保しながら、仲間意識とチームスピリットを育む素晴らしい方法です。特に青少年のスポーツは、地域社会の一大イベントでもあります。多くの子供たちは美しい芝生のグラウンドでスポーツをする機会がありますが、特に都市部では、子供たちがプレーする芝は人工芝となっています。

 青少年の運動場で使用されるプラスチックやグラスファイバーの芝が、PFASを選手の皮膚に放出することが新たな研究(new study )でわかりました。PFASはパーフルオロアルキル物質やポリフルオロアルキル物質としても知られ、内分泌かく乱物質として認識されています。研究により、PFASは、がん、生殖障害、その他の健康合併症など、さまざまな健康問題に関連しています。
 
●PFASがもたらす目に見えない脅威
 PFASは、さまざまな種類のがん、先天異常、自己免疫疾患を含む免疫の問題、その他さまざまな健康への悪影響と正の相関関係にあります。PFASはまた、他の種類の毒物のように体外に排出されるとは限らないため、永久的な化学物質として指定されており、そのため、時間の経過とともに蓄積され与えるダメージは倍増します。

 食品医薬品局(FDA)や多くの消費者規制団体は、食器やボトルなど人間が消費する製品に含まれるPFAS化学物質を段階的に削減するよう呼びかけていますが、規制は必ずしも他の品目にまで及んでいないのが実情です。全米に13,000以上ある人工芝の競技施設のうち、青少年用の競技場で使用されている人工芝がPFASの陽性反応を示すだけでなく、選手の皮膚に感染する明らかな兆候を示しています。

 というのも、選手たちは人工芝にぶつかり、汗をかき、皮膚を傷つけているため、これらの化学物質が血流や体内に入りやすくなっている可能性があるからです。消費者向け食品におけるPFASの段階的廃止は好ましい事実ですが、一方で何百万人もの米国の子供たちがスポーツに参加し、毎日これらの化学物質にさらされており、その量は十分に調査されていません。

 PFAS曝露の最も憂慮すべき側面のひとつは、有害性の発現が遅れることです。 PFASの使用が廃止された後も、何十年もの間、全世代がPFAS汚染に苦しめられてきており、これらの化学物質がいまだに子供たちに重大な影響を与えているのです。PFASへの曝露は人工芝で遊ぶ子供たちに限った話ではありません。全米で13,000以上のグラウンドが、これらの化学物質を地下水に溶出させる可能性があり、イベントに参加したり、これらの施設で働いたりする一般の人々に影響を及ぼしています。

 有害な化学物質が社会で最も弱い立場にある人々に直接接触している現状は、企業の怠慢と規制監督の失敗を浮き彫りにしており、公衆衛生や安全性よりも利益を優先するパターンを浮き彫りにしています。

●青少年スポーツにおけるPFAS曝露についてできること
 特に、スポーツをする学齢期の子供がいる場合は、教育委員会に相談して、地区内のスポーツ施設に使用されている人工芝の化学物質構成を確認することが重要です。 さらに、これらの化学物質が米国内での生産から永久に排除されるよう、代表者に働きかけることも必要となってきます。 PFASを含む材料に利点があろうとなかろうと、PFASがもたらす問題は枚挙にいとまがありません。
 
 子供が自然のグラウンドでプレーできない場合、運動後すぐにシャワーを浴びさせ、すぐに衣服を洗濯させることで、被害を軽減することができます。がんを引き起こす化学物質で汚染されたフィールドに接触する必要のないスポーツを勧めてあげることも必要かもしれません。
 

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