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ナースさんのお仕事 特別養護老人ホーム 編 〜上層部の暴走と介護士との関わり〜

利用者が苦しんだとしても、「死ぬ」ほど痛い目に遭っても、給料が変わることはない。だから面倒な事をしないのが正解

 「介護や看護の仕事ってブラックって言うけど、どんなんだろう?」「老人ホームでの看護について調べたら広告が多すぎて訳わからなくなったクマー!」「医療・介護業界向けのガチな記事を見たい」
 など思っている方への記事となってます!

 前回はY特別擁護老人ホームで褥瘡が多すぎる件について書きました。これはこの会社で1番難しい看護業務だった。
 今回はこの最も難しい看護業務、褥瘡関連の続きをお送りします!

 これは特別養護老人ホームが、というより、Y特養の管理職の性格に問題があり、指導力に乏しい管理職の老人ホームのお話です。
 こういった老人ホームはある。そんな一例。こんな修羅場で働く場合、あなたはどうするか?そんな問いを投げかけてみます。

 前回の記事に追加するような内容になってます。業界人以外の方でも、初めて僕の記事を見る方でも理解しやすいように工夫しているものの、少しわかりにくい事があるのはご了承頂きたく思います。

 いやー、モラルハザードですね。
 ①全ての職員は何をしても給料は変わらない。
 ②管理職らの性格に問題がある。
 ③人手不足により他に管理職をできる人がいない。
  についてお話しします。

①全ての職員は何をしても給料が変わらない。

 介護業界では何をしても給料が変わることはない。これが全ての前提となる。
 僕は穏やかな心を持ちながらも劣悪な職場環境により、極端に論理的で冷酷な別人格、メフィストフェレスが目覚めた。

 Y特別養護老人ホームでは褥瘡(皮膚疾患)利用者が多い。すごく要約すると褥瘡対応ができてないと、褥瘡という皮膚疾患が起きてしまう

 Y特別養護老人ホームでは介護技術が発展途上、または性格に問題の職員が多い。
 まだ未熟なので褥瘡対応ができなかった。性格に問題があり、やる気もないので褥瘡対応をしなかった。
 など、褥瘡対応ができないと、褥瘡が増えますし、褥瘡は治りません。

 未熟なのは仕方ない。教えた瞬間即座にできる訳でもない。でもやる気がなくて褥瘡対応をしなかったのはだいぶヤバい。

 とても言い難い話で、全ての外国人がこういう傾向だ。と誤認されるととても問題になる話です。僕はこんな外国人を見たという話です。

 Y特養の外国人介護士はどんな事があっても定時に帰る。絶対に残業はしない。自分が残業しない事で命が失われたとしても容赦無く定時に帰る
 という習性がある。だから褥瘡対応で時間かかって定時に帰れない場合には褥瘡対応をしてない。そして人が死ぬ事に慣れている。
 でも、もしかしたら日本人の感覚がおかしいのかもしれない。だって、日本人でもこんな人いますから。

 褥瘡対応をしてもしなくても給料は変わらない。
 褥瘡で利用者が苦しんだとしても、「死ぬ」ほど痛い目に遭っても、給料が変わることはない。
 だから面倒な褥瘡対応をしないのが正解です。もちろん大問題である。そんな事があるはずはないので、やる気がないと思ったとしても、やってないと分かったとしても名誉のために言及はしない。
 言及しなかったの今だと、悪手だったと思います。

 何をしても金銭的な評価はない。何か貰えるとか物質的な報酬もない。そして、承認欲求がない場合には本当に手に負えない。

 承認欲求がない。または過剰な承認欲求で違う世界に飛んでいる場合の話です。どれほどバカにされても、見下されても承認欲求がないので何も刺さらない。どれほど褒められても、評価されても承認欲求がないので何も効果がない。
 目の前にいる人が死ぬほど痛い目に遭っても何とも思わない倫理観。いや人が死ぬことに慣れて日常的な光景になって何も思わない倫理観。

 そんな人を相手にどうやって褥瘡対応させるのか。倫理観がぶっ壊れた人間だとしても大切な仲間である。
 管理職や看護師の腕の見せ所ですね。

②管理職らの性格に問題がある。

 ここの管理職らは介護士を見下してる節がある。自分の失敗は何とも思わないが、他人の失敗には過剰に反応する。

 人を見下しているので人望がない。「こいつに言われてもやりたくない」「こいつと関わりを持ちたくないから聞きたくない」など、人望の問題を起こす事が多々ある。
 管理職らが褥瘡対策は行なっているが、全て失敗するか成果がない。悪態をつきながら後方から指示をするだけの管理職が何を言っても聞かないだろう。

 褥瘡対策をしてもしなくても給料は変わらない。どれほど利用者が苦しくとも、死ぬほど痛い思いをしても、自分にはメリットもデメリットもない。
 そこで管理職から悪態をつかれたり、馬鹿にされたら完全にやる気がなくなる。

 だから僕が間に入って代わりにアドバイス(指示)したり、代わりに質問を聞いたりする。場合によっては直接僕がやって実例を示す。

 将棋で言うと初期位置の「歩」は前方1マスしか進めないクソ弱い駒なんです。場合よっては初期位置から何もする事なく決着がつく事もある。
 でも、将棋はそのクソ弱い駒も駆使して勝負に勝つゲームです。
 「歩」が弱いのが問題ではなく、「歩」を使いこなせない方が悪い。
 外国人介護士が悪いのが問題ではなく、外国人を使いこなせない方が悪い。

 しかしながら、僕の別人格が目覚めてしまうんです。
 褥瘡で利用者が苦しんだとしても、「死ぬ」ほど痛い目に遭っても、給料が変わることはない。だから面倒な褥瘡対応指導をしないのが正解。であることは僕も同じである。

③人手不足により他に管理職をできる人がいない。

 どれほど人望がなったとしても他に事業所長や看護主任などをできる人がいない。管理職からしても褥瘡で利用者が苦しんだとしても、「死ぬ」ほど痛い目に遭っても、給料が変わることはない。だから面倒な事をしないのが正解の法則があることに変わりはない。
 所長に関しては全責任が飛んで行くはずなのですが、よく分かりませんね。

 今の日本では外国人労働者がとても多い。コンビニで外国人労働者にどんな教育をしているのか。他の産業で外国人の扱いはとてもヒントになる。
 指導力が足りない場合にはどんな研修や自己啓発をしたら良いのか。
 そんな事を考えている様子もない。

 仮に外国人介護士を巧みに動かせたとして、高い指導力があったとしても、自身にメリットはない。職務給といっても大した金額でもないので、そんな面倒なことをする方がおかしいのかもしれない。

④責任(笑)の考え方

 介護や医療の分野では責任という考え方は成立しないと思ってます。あったとしても(笑)か(失笑)をつけるべき。

 ここの看護主任はとても素敵な人でした。
「介護部の褥瘡対応が悪いから自分には責任がない」「あいつらマジでバカ」「外国人に何言っても無駄」「こんなに自分が頑張ってる。自分の仕事は完璧なので褥瘡が起きるのは自分の責任ではない」
 「もう辞めたい」

 という感じで看護主任には責任(笑)がないみたいなんです。そんな事言ってるから更に指示が通らない。
 何を言ってるか分からないが、情勢が悪くなればサヨウナラ。素敵だ。

 ちなみに、僕にもその選択肢はある。
 全て誰かの責任(失笑)にして、状況が悪くなればサヨウナラ。介護事業で起きた問題は全て事業所長の責任です(対外的には)確かに合理的だ。

 正直、こんな老人ホームは法的制裁を受けるべきだと思う。でも、なかなか裁判になりません。不思議です。
 一般企業なら倒産が視野に入るほど倫理観が壊れている。しかし特別養護老人ホームに限らず、介護事業所は公的なものでもある。だから倒産すると問題になる。場合によっては倒産しないように助成金が出るケースもある。

 そんな修羅場でした。
 でも管理職がどれほどクソだったとしても、介護部にいかほどに仕事ができなかったとして、今できる最善手を考え続ける。
 僕はやれることはやったが、何の成果も得られませんでした。いずれ裁判沙汰になり法的制裁が飛んできそうなのもあって退職した。僕もやってる事は変わらない

 介護報酬や労働雇用法などの法規の問題もある。給与報酬を増減できないし、余程のことがないと解雇できないなどもある。

 僕は退職した後もとても反省している。
 コンビニに行ったら片言の日本語で接客する外国人がいました。セブンイレブンの外国人向けマニュアルと管理職マニュアルや研修を受けてみたいと思った。そしたらもっと上手く彼らを扱うことができて、もしかしたら褥瘡も少し良くなってたかもしれない。
 そんな事を考える事がある。もちろん、そんな事をしても褥瘡で利用者が苦しんだとしても、「死ぬ」ほど痛い目に遭っても、給料が変わることはない。だから面倒な事をしないのが正解の法則から無駄な行動である。

 そんな世界でした。
 ではまた!じゅわっち!

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