日本の議会政治は終焉を迎えている


 このところの喧騒とした報道にはうんざりするものがある。あっちでもこっちでも同じことを繰り返し伝えているが、この事実から核心を伝える報道は日本ではないように思う。これはもう日本の議会政治の終焉でしょう。まず、自民党の小渕議員の問題。
 これは完全にアウトであることは言うまでもない。捜査が進むにつれ、金額が桁違いな上、多事例にわたって複数、確認されるているようで、これは裏金作りというよりも、有権者に対する便宜的な供与や買収の疑いが濃くなっている。これはすでに「政治資金規正法」の問題ではなく、「公職選挙法」の範疇となる話ではないだろうか。検察の扱いになってくれば立件可能と考え、所属党の介入がなければ、小沢一郎氏のようなケースに近い位の問題かもしれない。そうなる前に小渕氏は議員辞職するだろうと思うけど、ただ、それで済まされるかどうかも微妙。
 民主党の枝野氏の問題。以下は昨日、Twitterで目に止まった記事。
疑念あれば説明責任果たすべき=枝野氏の政治資金問題で官房長官

2014年 10月 29日 12:20 JST
疑念あれば説明責任果たすべき=枝野氏の政治資金問題で官房長官[東京 29日 ロイター] - 菅義偉官房長官は29日午前の会見で、民主党の枝野幸男幹事長の後援会が2011年の政治資金収支報告書に新年会の収入約240万円分を記載していなかったことに関して「仮に疑念を生じることがあればしっかりと説明責任を果していくべきだと思う」と述べた。菅官房長官は枝野氏の問題について「報道を承知している。具体的な事実関係を知っていないので答えることは控えたい」としたうえで、「政治資金のあり方については与野党を問わず、政治家が責任を自覚し、国民に不信を持たれないように、政治家として襟を正すことが大事だ」と述べた。一方、統合リゾート(IR)担当でもある大塚高司国土交通政務官がパチンコ関連事業を行っていた外国人から献金を受けていた問題については「献金者が外国籍とわかり返金した。適切な処理だったと考えている」とし、「(献金は)2007年、2008年、2009年だ」と指摘。現在の役職との関係はないとの見方を示した。*写真を削除して再送します。(石田仁志)

 枝野氏のこのケースは、悪質な裏金作りじゃないだろうか。大胆にも収入を丸ごと報告に記載せず、全額何かに回していると思われる。超100万円を考えて悪質と言える。これに対して、ご本人は次のように話している。


民主党の枝野幹事長は29日午前、自らの関連政治団体の政治資金収支報告書に新年会収入が記載されていなかった問題について、「単純かつ軽率なミスで恥ずかしい限りだ。心よりおわび申し上げる」と陳謝した。国会内で記者団に語った。
同日中に報告書を訂正するとしている。
問題の団体は2011年の新年会で243万5000円の収入があったが、政治資金収支報告書で記載漏れとなっていた。枝野氏は「公職選挙法や政治資金規正法に抵触することは一切ない」と記者団に強調した。
菅官房長官は29日午前の記者会見で、「政治資金のあり方は、与野党問わず政治家が責任を自覚し、国民に不信を持たれないよう襟を正すことが大事だ。疑念が生じることがあれば、しっかり説明責任を果たすべきだ」と語った。

 前科がなく、始めて発覚したので「ミス」で済ませられるだろうなどと戯けた事を耳にしたが、これを放置するということは、自民党を攻撃する資格を失うのと同等になる。菅さんはあるべき論を言うしかないのだろうけど、この手の攻撃は互いの重箱の隅を突いて泥仕合に陥るだけだと思うが、その場合、議会の権威が失墜して全員が議員として無資格になる。
 望月環境大臣の場合は、亡くなった夫人が会計を担っていたという説明で、仮にそれが真実としても、死人に罪を負わせて責任回避する姿勢は人倫に悖る行為としか思えない。仮に法令違反として問われなくても、立場は微妙になるのではないかと思う。

 特殊なバーで一杯やっただけで叩かれた宮沢経産大臣の東電株については、大臣になったら株の売買ができなくなるため、過去に購入したものについて攻撃するのはどうかと思う。しかも、東電株などささやかな株価となり、大金でもない。
 

 これらは大臣の問題だろうか?
 

 すでに利害の関係のある人物を大臣に任命した安倍総理の責任とも言えそう。

 攻撃する相手を間違えているような気がする。そもそも自民党である限り、誰が大臣になろうと利権から免れることはもはや不可能といえるほど利権だらけの中のことと思える。ただ、安倍政権には、消費税の軽減税率という切り札があり、これがある以上、報道は逃げ場を無くすようなところまで追及はできないと思う。
 報道が正常に機能しない以上、野党がそれを追及するしか無いのだが、それはもはや、諸刃の剣としか言えない。自らの首を絞めならが敵を攻撃できるとは思えない。この点だけでも日本の議会政治は終焉でしょう。


 ここで選挙の手法について2つの案を思いついた。

 選挙をインターネット限定にして利権を絡ませない構造にすることと、比例代表制だけにする。

 できるかどうかは別として、これならいいんじゃない?ダメかなあ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?