今日は大腸カメラの日

 医者は、大腸カメラとは言わないみたいで、下部腸内内視鏡検査と表記している。すべての内臓の下部に当たるからだろうか。どう表現しようが、肛門からチュウブを挿入してぐるっと「の」の字の逆にお腹の中を一回りして戻って、異変を見つけ出してくれる検査だ。

 この検査を行うきっかけとなったのは、毎年受けているドック検診の一環に、検便があり、その検便で潜血反応があったためだ。その潜血反応の精度といえば、「お風呂の水に対して一滴」くらいの比率で発見されるそうだ。小さな出血も見逃さないと、医者は誇っていた。

 数年前、それが見つかって「大腸カメラをしますか」と聞かれ、「その程度ならしない」と答えると、なんじゃかんじゃその必要性をたっぷり説明され、結局、端から選択肢はなく、決行する事になった。最初にどうするかと聞かれたのは、あれは一応、患者の意思を確認するためのお決まりトークであり、最初から、ドック検診を受けている時点で断るのはアウトなんだな。何のためのドックか考えれば、病を早期発見するため、自分の意志でもあるんだし。

 さて、大腸カメラを初めてやった時、そりゃーもう、あんな屈辱的な検査、産科の検診よりも最悪だった。それが一番で、検査自体はなんともない。既に三回経験しているが、お相手が相性の悪い医師でも多少、お腹の中で引っ張られるような引き連れのような動きで痛みを感じるが、それ以外は、飴玉を舐めながらモニターを見て、腸内ツアーが楽しめる。これはすごいですよ。胃カメラも飲むけど、胃よりも大腸のほうが長旅だし。

 そして、何が嫌かって、当日の朝から2リットルほどの下剤を15分置きに200cc飲んでは排便を15回以上繰り返して大腸内を綺麗に掃除する作業。苦しいわけではないけど、飲むのが苦痛。とはいえ、胃や小腸でその水分が吸収されるわけではないため、想像するほど胃が苦しくなるでもない。これは不思議な感覚。2時間で2リットルの水を飲むのは苦しいそうだけど、検査用の下剤はそうでもない。そして、うっすら甘い。どうせなら全く味のないのがいいのに、といつも思うのが多少、心理的に拒否反応を促しているのかもしれない。

 さて、これから4時間後にはそれを始める時間だ。そして、12時間後くらいに帰宅している。自分へのちょっとしたご褒美のつもりで夕ご飯などは作らず、お寿司を予約しておいた。病院の帰りにそのお寿司をピックアップして帰宅するのじゃ。もうもう、それが楽しみ。

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