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【統率者/EDH】《精霊の魂、アニマー/Animar, Soul of Elements》デッキリスト+解説 ~どんな時も仲間がいるから~

※本記事は全編無料でご覧になれます。

こんばんは。Lapisです。

前回は《永遠の造り手、ラシュミ/Rashmi, Eternities Crafter》のデッキを紹介しましたが、ご覧頂けましたでしょうか。

前回はデッキパワーレベル高めのデッキを紹介しましたので、高パワー繋がりということで今回は自分の手持ちで一番デッキパワーレベルの高いデッキを紹介したいと思います。
それがコチラ。

6年来の相棒

《精霊の魂、アニマー/Animar, Soul of Elements》です。
統率者戦はデッキにより独自の動きを見せるのは常ですが、このデッキは特に特徴的な動きをしますので、ご覧になって頂ければ幸いです。

それでは今回も始めていきましょう。


1.デッキリスト

今回も「晴れる屋」のデッキ構築機能を使用してのデッキ公開となります。
※想定デッキパワーレベル:Lv.8~9

※2023/2/5時点『ファイレクシア:完全なる統一』までのカードプールで作成。

2.デッキ解説

『ダブルマスターズ2022』Ver

まずはアニマーの能力の確認です。
プロテクション(白・黒)に加え、クリーチャー呪文を唱える度に+1/+1カウンターが乗る誘発能力、自身のカウンターの数までクリーチャー呪文の不特定コストを軽減する常在能力を持ちます。

クリーチャーからマナを増やし更なるクリーチャー呪文に繋げることで大型クリーチャーを早期に着地させたり、大量展開を行うことが可能。その特性上、デッキは必然的にクリーチャー呪文が大半を占めるようになります。今回のデッキもクリーチャーが50枚以上の採用と、デッキパワーレベルが高いデッキとしてはちょっと特殊。

以上の点を踏まえ、採用カードの解説をしていきましょう。

無色のクリーチャー

アニマーのズッ友

アニマーの常在型能力は不特定コスト分を軽減するため通常のクリーチャー呪文はマナシンボル分のコストが必須となりますが、無色のクリーチャーはコスト以上のカウンターがアニマーに乗っていれば全て軽減。つまり完全にタダ。そのため無色クリーチャーとの相性がとても良いです。
中でも《祖先の像/Ancestral Statue》は「ノーコストで唱えアニマーにカウンターを乗せる→ETB能力で自分を手札に戻す」を無限に繰り返しアニマーに無限のカウンターを乗せることが出来るので最高の相棒となります。いわゆる「1枚コンボ(統率者とそのカード1枚でコンボが成立するため)」と呼ばれるヤツですね。

マナ能力持ちクリーチャー

他ではあまり見ないマナクリ

アニマーは特性上、クリーチャー呪文でありマナ能力で後続のコストを確保するマナクリーチャーとの相性が非常に良いです。そのためマナクリの基本となる《極楽鳥/Birds of Paradise》《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》の他にも《獣呼びの学者/Beastcaller Savant》《爪鳴らしの神秘家/Rattleclaw Mystic》といった他では見ないマナクリも多数採用。ちなみにこれらのカードの一部は後述のコンボにも使います。無駄がないですね。

アドバンテージ源

ファイレクシアンっぽいけどそうではない生物

マナと同時に展開に必須なものと言えば手札です。特にこのデッキはクリーチャー呪文を連続で唱えることでコンボに繋げるため、十分な手札を確保するのが重要となります。
採用している手札増強手段としては、定番のドロー補助エンチャントの《森の知恵/Sylvan Library》《リスティックの研究/Rhystic Study》、相手がドローする度に自分もドローできる《聖別されたスフィンクス/Consecrated Sphinx》、クリーチャー呪文を唱える度にドローできる《獣に囁く者/Beast Whisperer》等のカードになります。

3.マナアーティファクトの不採用

金属に甘えたデッキを黙らせる

このデッキは高レベル帯のデッキで採用率が高い《宝石の睡蓮/Jeweled Lotus》《魔力の墓所/Mana Crypt》《太陽の指輪/Sol Ring》等のマナアーティファクトを一切採用していませんが、これにはアニマーがこれらマナアーティファクトと相性が悪いからです。
アニマーは青赤緑の3マナのクリーチャーのため《宝石の睡蓮》があっても1ターン目には着地できず、2ターン目に土地2枚+睡蓮から着地したとしても浮いたマナを他の呪文に使用できないため無駄が多いからです。
同様に、《魔力の墓所》《太陽の指輪》もアニマー1回目のキャストには貢献できず手札にあっても意味がありません。他の呪文のキャストには使用できるかもしれませんが、そもそも初速を上げるために低コスト帯のカードの採用が多いデッキであり、アニマーの能力で中盤以降のクリーチャー呪文の不特定マナの支払いも不要となればますます採用の理由がありません。

そういう理由からこれらのマナアーティファクトは採用せず「自分が使わないなら全力で対策しても問題ないな」という理由でアーティファクトすべての起動能力を封じる《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》《無のロッド/Null Rod》を採用しています。

4.勝利手段

みんな大好きなフィニッシャー

このデッキは様々なルートから無限ループを決めてアニマーに+1/+1カウンターを1兆個くらい乗せた上で統率者ダメージで一人ずつ殴り倒すのが勝ち手段の一つ(プロテクション白/黒で以外にイケる)ですが、基本はアニマーの軽減で《歩行バリスタ/Walking Ballista》をX=5000億くらいで場に出し全員のライフを削りきるのが勝ち筋となります。
その多様なルートについて、以下に例を挙げていきましょう。

《祖先の像/Ancestral Statue》

先にも述べましたが、アニマーにカウンターが4個以上乗っていれば《祖先の像》はノーコストでキャスト可能。その後は像のETB能力で像自身を手札に戻すことで同じ手順を無限に繰り返すことが出来ます。これで無限ループ達成となり、アニマーに無限に+1/+1カウンターを載せられます。

《帝国の徴募兵/Imperial Recruiter》

優秀すぎるスカウト(アドバイザー)

単なるクリーチャーサーチと思われますが、アニマーならこれ1枚から無限ループに入ることも可能。
手順は以下の通り。

手順
①:土地から(赤)(青)(青)(青)が出せる状況で、アニマーの上に+1/+1カウンターが2個以上ある状態で、《帝国の徴募兵》を(赤)で唱える(アニマーのカウンターは3個に)。徴募兵のETB能力で《ファイレクシアの変形者》をサーチ。
②:《ファイレクシアの変形者》の(青/Φ)をライフ2点で支払い唱える(アニマーのカウンターは4個に)。着地時に《帝国の徴募兵》のコピーとして場に出て、ETB能力で《霧女》をサーチ。
③:《霧女》を(青)で唱える。ETB能力で《ファイレクシアの変形者》を手札に戻す。
④:《ファイレクシアの変形者》の(青/Φ)をライフ2点で支払い唱える。着地時に《霧女》のコピーとして場に出て、ETB能力で《霧女》をバウンス。
⑤:《霧女》を(青)で唱える。唱えた際に《ファイレクシアの変形者》(《霧女》のコピー)の「スピリット呪文を唱えた時に自身を手札に戻してもよい」能力で自身を手札に戻す。その後《霧女》のETB能力で《霧女》自身を手札に戻す。
⑥:《ファイレクシアの変形者》の(青/Φ)をライフ2点で支払い唱える。着地時に《帝国の徴募兵》のコピーとして場に出て、ETB能力で《流浪のドレイク》をサーチ。
⑦:《流浪のドレイク》を(青)で唱える。ETB能力で土地最大5枚をアンタップ。
⑧:《霧女》を(青)で唱える。ETB能力で《ファイレクシアの変形者》を手札に戻す。
⑨:《ファイレクシアの変形者》を(青)で唱える。着地時に《霧女》のコピーとして場に出て、ETB能力で《霧女》をバウンス。
⑩:《霧女》を(青)で唱える。唱えた際に《ファイレクシアの変形者》(《霧女》のコピー)の「スピリット呪文を唱えた時に自身を手札に戻してもよい」能力で自身を手札に戻す。その後《霧女》のETB能力で《霧女》自身を手札に戻す。
⑪:《ファイレクシアの変形者》の(青/Φ)を(青)かライフ2点で支払い唱える。着地時に《流浪のドレイク》のコピーとして場に出て、ETB能力で土地最大5枚をアンタップ。
⑫:⑧へ戻る。

徴募兵ルート(別名、変形者過労死ルート)

手順が複雑ですがこれで無限ループに入るので、アニマーに無限に+1/+1カウンターを載せることが可能。更に土地が5枚あれば1マナずつ浮いていくため、無限マナも成立します。
その後は浮いたマナで《ファイレクシアの変形者》を《帝国の徴募兵》のコピーとして出してクリーチャーをサーチした後に《霧女》でバウンスし…というループを行うことができ、デッキ内のパワー2以下のクリーチャーを全て手札に加えることも可能。これで《歩行バリスタ》をサーチすれば、アニマーへの無限カウンターも合わせてバリスタをX=1京くらいで唱えて、全員にダメージを飛ばして勝ちです。

《呪文探求者/Spellseeker》

再録なくて高騰気味

インスタント・ソーサリーのサーチカードですが
「《呪文探求者》のETB能力で《新生化》をサーチ→《呪文探求者》をコストに《新生化》を唱え、デッキから《祖先の像》を出す」
…という動きから《祖先の像》の無限ループに突入します。
デッキ内に《祖先の像》がない場合は《白鳥の歌》のような打消し呪文を用意したりもできるので何かと器用な1枚。

《船砕きの怪物/Hullbreaker Horror》

巨体に似合わず器用

呪文を唱える度に呪文かパーマネントをバウンスする能力を持ちます。これにより、アニマーの能力でノーコストで唱えられるクリーチャーが2枚以上あれば
「Aを唱えた際にBをバウンス→Bを唱えた際にAをバウンス」
というループが成立し、アニマーに無限に+1/+1カウンターを載せられます。
無色クリーチャー以外にも、アニマーにカウンターが3個以上あれば「変異」「大変異」を持つ《層雲の乗り手》や《爪鳴らしの神秘家》、速攻でマナ能力を持つ《獣呼びの学者》、ETB能力で土地を起こす《フェアリーの大群》等のフリースペル能力持ちでも成立するため、船砕き以外はコンボパーツのバリエーションが多いのがこのルートの強み。

また呪文バウンスの能力でインスタントタイミングに唱えられる呪文全てが疑似打消しの機能を持つようになるのも非常に強力。コストは重いものの、コンボパーツ以外としての役割も高い1枚です。

5.デッキの動かし方

<序盤>
マナクリを展開、土地を伸ばすなどして次の展開に備えます。
可能なら《溜め込み屋のアウフ》等の妨害能力持ちや《アロサウルス飼い》等の妨害対策クリーチャーも展開しておきたいところ。

<中盤>
可能ならカウンターを抱えた状態でアニマーを着地させ、そこからクリーチャーを繰り返し展開してアニマーのカウンターを稼ぎましょう。

<終盤>
手札・場のカードから無限ループに到達可能なルートを見つけ出し、ループを成立させて勝利に繋げましょう。

6.このデッキの長所・短所

<長所>コンボルートが多く、多角的に勝ちを目指せる。
勝利手段の項でも書きましたが、無限ループに入るルートが非常に多くコンボパーツも代替が効くものが多いため、多種多様な展開が可能なのが強み。

<短所>全体除去に弱い。(レベル帯に対し)初動が遅い。
クリーチャーで展開するデッキの宿命として、全体除去にはめっぽう弱いです。対策として《英雄的介入》等も入っていますが引けていなければ意味がないので、これは逃れようがない短所ですね。
またこのデッキはアニマーの着地後にクリーチャー呪文を複数回唱えてからが本番となるため、他の高レベル帯のデッキと戦うには初動が遅め。大会の上位卓では1ターンの遅れが即死に繋がる可能性も高いため、大会で上位を狙うにはちょっと厳しいかなと感じています。

7.最後に

今回はここまでとなりますが、いかがだったでしょうか。
前回に続き高レベル帯のデッキのため、高額カードがかなり積まれたデッキの紹介になってしまいました。
ただアニマーのデッキはクリーチャー主体で定額でも構築できるし、高額カードが無くても独自性の高い動きができるので興味がある方には是非組んで頂きたいですね。要望があれば定額版のレシピもお出ししたいと思います。

今回のデッキは私の個人所有のデッキの中でも一番強いと言えるものなので、改善点や試したらよさそうなカードがあればTwitter等でご意見頂けると嬉しいです。勝てるデッキにしたいので…。

ちなみにデッキ内容は随時更新してMOX FIELDに投稿していますので、興味のある方は下記のリンクから見てみてくださいね。

最新のデッキリスト👇

今回の記事は、前回の最後に言った「カジュアル寄りのデッキパワーレベル5~6のデッキをメインに紹介していく」という趣旨から離れてしまったデッキ紹介でしたが、次回以降はまたレベル5~6のデッキをメインに紹介していきますので良ければまた見に来てください。

では今回はこれまで。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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