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【統率者/EDH】サンダー・ジャンクションの無法者 統率者デッキレビューその1「早撃ち」

※本記事は全編無料でご覧になれます。

こんばんは。Lapisです。
皆さん今日も元気にMTGしてますか?

さてMTGと言えば、先日4/19(金)は最新セット『サンダー・ジャンクションの無法者』の発売日でしたね。

最初この画像を見た時は「オーコ君何してるの…?」と思ったが
背景ストーリー読んだら「オーコ君本当に何してるの???」となった。

今回は各次元から領界路を通じて様々な悪役が終結するというなかなかアツいストーリーで、その関係でセット内に伝説のクリーチャーが非常に多いのが特徴。プレビューで伝説のクリーチャーが紹介される度に「こいつはこんな動きが出来そうだな」「こいつを統率者にしたデッキ組みたいかも」などと考えを巡らせたものです。

それはそれとして、今回もいつもと同様に新セットの雰囲気に合わせた統率者デッキが4種発売されました。その内容を見た私の反応がコチラ。

…ということで《希望の源、ジアーダ/Giada, Font of Hope》のデッキにベストマッチしそうなカードが収録されるということで、元々買おうか悩んでいた統率者デッキ4種セットを思い切って購入しました。

…で、せっかく4種セットを購入したので今回は新セット統率者デッキのレビューをしていきつつ、追加したいカードなんかも合わせて紹介していきたいと思います。
それぞれ無改造で軽く回してみて各デッキの面白さや改善点なんかも見えてきたので、その内容を全4回で紹介していきたいと思います。
「購入を検討している」という人や「購入して改造したいけど何を入れればいいのかわからない!」という人の参考になれば嬉しいです。

では、今回も始めていきましょう。


0.そもそも統率者デッキってなに?

今回は初回なので、統率者デッキとは何か軽く説明しましょう。

今回のラインナップ

この商品はMTGのフォーマットの一つである「統率者戦」で遊ぶための100枚のカードで構成されたデッキが一つ入っています。統率者戦がなんであるか、まで話すと長くなるのでここでは割愛します。気になる方は以前私が上げた以下の記事をご覧頂ければと。

それぞれパッケージになっている伝説のクリーチャーを統率者として、統率者の能力と相性の良いカードを中心に構成されたデッキとなっており、開封してそのまま対戦できるようになっています。
特にここ数年の統率者デッキは再録が豪華(シングル価格が比較的高めのカードの再録)だったり、コンセプトに沿った強力なカードが新規・再録合わせて複数収録されていたり、マナ加速手段であるマナ・アーティファクトや土地を追加で出すカードがきちんと一定数以上採用されていたりと未改造でも十分強いのが特徴。

デッキ以外に入っているものは、デッキに収録されたカードで生成できるトークンを表すトークン・カードが10枚、組立式の紙製デッキケース、紙製のライフカウンター、デッキの戦略や統率者戦の簡単なルールが記載されたプレイガイド、そしてコレクター・ブースター・サンプルパックです。
※コレクター・ブースター・サンプルパックとは、コレクターブースターと同様の収録内容で2枚だけカードが封入されたお試しパックです。

これだけのモノが入っているため、購入すればすぐにでも統率者戦をプレイすることが可能。加えて先述の通り最近の構築済みデッキは無改造でも十分強いため、これから統率者戦を始めたいと思っている初心者の方にもおススメです。

最近は新セット発売に合わせて、新セットの雰囲気やメカニズムに寄せた統率者デッキが4つ発売されるようになっているので、友達と4個セットで購入して遊ぶというのもいいかもしれませんね。

1.デッキ紹介

今回紹介するのは青赤のデッキ「早撃ち」です。

女性ガンマンなのだろうか

今回はパッケージで表紙になっている《破天荒、ステラ・リー/Stella Lee, Wild Card》を統率者として話を進めていきます。
詳しいデッキレシピについては、下記の公式サイトの紹介ページをご覧ください。

コチラは青・赤のイゼットカラーのデッキで、軽量ドローでデッキを回しつつ統率者の能力で衝動的ドローをしたり呪文をコピーして大きくアドバンテージを稼ぐデッキになっています。インスタント・ソーサリーのコストを軽減するカードも多く、コンセプトに沿って良くまとまったデッキです。

2.注目カード

今回新規収録となるカード・再録されたカードを一言コメントを添えて紹介。

新規カード

このデッキで新規収録されたカードは以下の10枚。
※統率者デッキ、コレクター・ブースターからのみ手に入るカードを指します。

《破天荒、ステラ・リー/Stella Lee, Wild Card》

本デッキのメイン統率者。
実はかなり強い。理由は後述。

《嵐の咆哮、エリス/Eris, Roar of the Storm》

見た目はコスト10と重いが実際は4~6マナくらいで出せそう。
本人もトークンも飛行+果敢で攻撃性能が高め。

《雷音のドレイク/Thunderclap Drake》

軽減能力持ちで飛行なのが偉い。
起動能力で呪文コピーも出来る。

《射撃準備/Lock and Load》

大量ドローも狙えるカード。
計画しておけばコスト0になるのでより大量のドローが狙える。

《偽造者の鋳造所/Forger's Foundry》

マナファクト兼呪文再利用機関。
起動がコスト5と重く、使う前に除去されそう?

《弾ける呪文飛ばし/Crackling Spellslinger》

他の呪文と併用前提でコスト5はかなり重い。
それでもストーム付与はかなりヤバめ。

《紅蓮の突撃/Pyretic Charge》

手札入れ替え+全体強化。
余裕がある時に計画しておけば好きなタイミングでタダで使える。

《精霊の噴火/Elemental Eruption》

コスト6で4/4のトークン1体…かと思いきやストーム付き。ヤバい。

《くすぶる駅馬車/Smoldering Stagecoach》

インスタントとソーサリーそれぞれに1回ずつ続唱付与。
強そうだが搭乗して殴る必要があるため、少し手間がかかる。

《力線の探知機/Leyline Dowser》

セルフミル効果に回収付き。
回収できるかはランダムで使いにくいかも。

再録カード

続いて再録カードの中でも特に統率者と相性の良いもの、他ではあまり再録されていないものを紹介します。

《大魔導師の名誉教授/Archmage Emeritus》
《嵐窯の芸術家/Storm-Kiln Artist》

スペル連打系デッキのお供。手札とマナを供給してくれる。
この2枚が再録されている時点でかなり強い。

《双対の声、ヴェイラン/Veyran, Voice of Duality》

魔技でサイズアップしていくクリーチャー。
誘発2倍の能力は自分の魔技にも適用されるのでガンガン成長する。

《サメ台風/Shark Typhoon》

ネタみたいな名前とは裏腹にレガシーでも使われる強力なカード。
呪文連打系のデッキで飛行持ちトークンを壁として用意できるのは重要。

《蝕む池/Ferrous Lake》

『Fallout』で登場した対抗色フィルターランド。
統率者戦プレイヤー待望の土地で、早速の再録は嬉しい。

3.デッキの特徴

改めて統率者であるステラ・リーの能力を確認しましょう。
能力は2つ。1つ目は各ターンに自分が2つ目の呪文を唱えた際、ライブラリートップを追放し次の自分の終了ステップまでプレイできるようになる誘発能力。2つ目は各ターンに自分が3つ目の呪文を唱えていれば自分のインスタント・ソーサリーをコピーできる起動能力。
これらの能力を活かすため、基本的には軽い呪文を連続で唱えて1つ目の能力で疑似ドローをして、2つ目の能力で呪文をコピーして…と、2つの能力でアドバンテージを伸ばすのが主なゲームプランとなるでしょう。

このデッキはステラ・リーの能力を積極的に使うため、連打できる軽量ドロー呪文である《思案》《定業》、インスタント・ソーサリーのコストを軽減する《傲慢なジン》《ゴブリンの電術師》など、ステラ・リーと相性の良いカードが多数収録されています。
またステラ・リーと直接的なシナジーはないものの、インスタント・ソーサリーを連続で使用するというこのデッキの基本戦略と相性の良いカードも収録されています。例えば《大魔導師の名誉教授》《嵐窯の芸術家》はインスタント・ソーサリーを唱える度に手札やマナを増やすことができ、《つぶやく神秘家》《空召喚士ターランド》はインスタント・ソーサリーを唱える度に飛行を持つトークン生成するため攻防に役立ちます。
このようにステラ・リーを中心に相性の良いカードが多数収録されており、収録カード同士のシナジー効果も高いため、良くまとまった優秀なデッキと言えるでしょう。

4.デッキの長所・短所

<長所>デッキ内のカード同士のシナジーが高い。
先述した通りデッキ内のカード同士のシナジーが高く、安定性が高いのが魅力。またやることはシンプルなので初心者でも扱いやすいのが高ポイント。軽量ドロー呪文が多いため手札事故が少ないのも特徴でしょうか。

<短所>クリーチャーの基本サイズが低め。
構成上基本的にクリーチャーの数が少なく《空召喚士ターランド》のようなカードでクリーチャーの数を水増ししなければ一方的に殴られて早々に退場させられてしまう場合もあります。またクリーチャーのサイズも貧弱で、大型でトランプルを持つようなクリーチャーには相手には弱め。

5.総評

デッキとして全体的にまとまりがあり、手札事故も少なめ、初心者にも扱いやすい、とお手本のような構築済みデッキであるため、今回登場して構築済みデッキ4種の中では間違いなく1番のおススメ。若干のコンボ要素もあるもの複雑なコンボではなく無改造なら丁度良い強さに収まるでしょう。
ただステラ・リーの能力的に、突き詰めれば高速コンボで対戦相手3人をひき殺すデッキになりやすいため改造の際は注意しましょう。

6.強化案

ここからはこのデッキを更に強化したい場合の個人的なおススメカードの紹介です。記事投稿時点でスタンダード使用可能な入手しやすいカード、スタンダード範囲外だがあれば強いカードで分けて数枚ずつ紹介させてもらいますね。

スタンダード使用可能カード

(『イニストラード:真夜中の狩り』~『サンダー・ジャンクションの無法者』)

《歪んだ忠義/Twisted Fealty》

『エルドレインの森』より

ステラ・リーの能力が公開された際に話題になったカード。本来は相手クリーチャーを奪うデザインのカードですが、このデッキではステラ・リーを対象に使用することで全員のライフを0にする無限ループが成立します。手順は以下の通り。

手順
①:自分が呪文を2つ以上唱えた状態で《歪んだ忠義》をステラ・リーを対象に唱える。
②:ステラ・リーの起動能力を《歪んだ忠義》を対象に使用。《歪んだ忠義》コピーの対象もステラ・リーに。
③:《歪んだ忠義》コピー解決。ステラ・リーをアンタップし、ひねくれ者・役割・トークンが付く。
④:スタック上にある《歪んだ忠義》を対象に再度ステラ・リーの能力を使用。《歪んだ忠義》コピーの対象もステラ・リーに。
⑤:《歪んだ忠義》コピー解決。ステラ・リーをアンタップしひねくれ者・役割・トークンが付く。役割は、既に他に付いている場合は古いものを墓地に送るため、元々付いていたひねくれ者・役割・トークンは墓地へ置かれ、各対戦相手はライフ1点を失う。
⑥:④に戻る。以降無限ループ。

と、所謂「1枚コンボ」が成立し全員のライフを0にできるため非常に強力。シングル価格も安いためかなりおススメ。

《牧場の迷い子、フブルスプ/Fblthp, Lost on the Range》

『サンダー・ジャンクションの無法者』より

ライブラリートップのカードを計画できる能力でノーコストで唱えられるインスタント・ソーサリーを複数枚用意しておくことで、ステラ・リー着地後すぐに呪文連打で動くことができます。ライブラリートップから土地をプレイすることも可能なのが高評価。

《ウラブラスク/Urabrask》

『機械兵団の進軍』より

インスタント・ソーサリーを唱える度に赤マナを供給してくれるため、1ターンでとれるアクション数を増やすことができます。このデッキなら変身も容易でしょうが…マナを継続的に出す能力を失うので変身は控えた方がいいかも。

スタンダード範囲外のカード

《たなびく紺碧/Cerulean Wisps》

『シャドウムーア』より

これもステラ・リーとのコンボで無限ループに入れるカード。手順は《歪んだ忠義》と同様なので割愛しますが、こちらは無限ライフルーズではなく無限ドローなので直接的な勝ち手段には繋がりません。《嵐窯の芸術家》がいれば無限マナになるので、そこから他のコンボに派生できるかも。

《劇的な逆転/Dramatic Reversal》

『カラデシュ』より

《等時の王笏/Isochron Scepter》とのコンボで有名なカードですが、このデッキではステラ・リーでコピーすることでステラ・リーを含む土地以外のパーマネント全てをアンタップ出来るため、アンタップしたステラ・リーでこれをコピーすることで王笏の代わりになります。更に逆転の能力でマナ・アーティファクトも全てアンタップするので無限マナが成立します。こちらも直接的な勝ち手段にはなりませんが《大魔導師の名誉教授》がいれば無限ドローになるため勝ち手段を引き込むことができるはず。

《促進/Expedite》

『ゲートウォッチの誓い』等より

クリーチャー1体に速攻を付与し1枚ドローというシンプルなカード。ステラ・リーの起動能力はタップコストが必要なため着地してすぐには使えませんが、これがあれば即座に動くことが可能。
《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》等の先置きできる速攻付与の装備品を用意してもいいですが、こちらの場合はステラ・リーが1つ目、《促進》が2つ目、次に唱える呪文が3つ目の呪文となるため、出したターンにステラ・リーの起動能力を使える状態に入れるという利点もあります。

7.最後に

今回はここまでとなりますが、いかがだったでしょうか。
繰り返しになりますが、コンセプトがしっかりしており扱いやすいこのデッキは初心者におススメです。呪文連打で青赤らしいゲームを楽しめると思います。
さて次回は白赤緑の構築済みデッキ「砂漠に咲く花」のレビューを投稿予定です。お楽しみに。

では今回はこれまで。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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