2024/3/24 ワイドナショー 山崎監督 文字起こし

山崎貴監督が特別出演
㊗アカデミー賞の裏側語る
全米でヒット「ゴジラ-1.0」

大谷&ダル開幕戦!アカデミー賞受賞の山崎監督登場
東野幸治 田村淳 ウエンツ瑛士 豊崎由里絵 マキタスポーツ

※自分用 覚書

[東野] 日本帰ってきていろいろ忙しいですか
[山崎貴監督] そうですねー、取材をたくさんいただいて…
[東野] ウエンツさん、御覧になりました?
[ウエンツ] はい、見さしてもらいました。もちろんゴジラは日本の歴史なわけじゃないですか。それでアカデミー賞っていうのがなんとも感慨深いというか。日本が認められた気持ちになったのが嬉しかったです。
[東野] マキタスポーツさんは?
[マキタスポーツ] もー見ましたね。最高に面白かったです。なぜ自分は呼ばれなかったのだろうと。戦前から戦後にかけている顔ですよね?
昭和顔ですもんねwほんとなんで思い付かなかったんだろう。
[マキタスポーツ] 監督いらっしゃるという事で、マネージャーからプロフィール預かってきたんですよ。次回作品でちょっと…(分厚いプロフィールファイルを手渡す)
よろしくお願いします
[ウエンツ] なんかあったら俺、アメリカ顔もいけるんで…
[東野] GHQ顔ねw

[山崎貴監督
長野県松本市出身「スター・ウォーズ」や
「未知との遭遇」に影響され特撮の道を志す]

[東野] 「スター・ウォーズ」や「未知との遭遇」は何歳の時に見たんですか
13才だったと思います。びっくりしました。特に「未知との遭遇」が完全にUFOの映画だって舐めて行ったらものすごいの出てくるじゃないですか。人生ひっくり返っちゃった感じですねアレで。
[東野] ゴジラやってるときはアメリカに呼ばれるってのは(思っていた)?
全然、一ミリも考えてなかったですね。すごくドメスティックな話なんで、戦後の日本でしかも特攻隊が関わってくるんで。だから東宝の人たちが「アメリカでも公開するんだ」って言ったときに、やめときゃいいのになw、ってちょっと思ったんです、最初(笑) しょっぱい結果になるんじゃないかなと思ってwwちょっとドキドキしてましたね~

[東野] 豊崎さん御覧になりました?
[豊崎] 観ましたー!めちゃくちゃ面白かったんですけど、私そもそも特撮とかゴジラというものには惹かれないんですね。世代的にもシン・ゴジラは見ましたけど。昔のいわゆるゴジラは見たことが無くて。すみません、アカデミー賞をお取りになってから見に行ったんですけど、まさかこんなにおもしろいとは!と思って!開始5分で心掴まれましたね~
[東野] やっぱ劇場で見るべきですよね
[豊崎] ほんとうに迫力!!
[マキタスポーツ] シン・ゴジラとの違いをすごく楽しみにしてたんですよ。すぐゴジラ登場しましたよね
そうですね!
[マキタスポーツ] シン・ゴジラはなかなか登場してこなかったんですよ
[東野] 変体していくんですよね
[マキタスポーツ] それはどういう意識のされかたとか…
シン・ゴジラはものすごいヒットしたし、ものすごい良い作品だし、けっこう意識して全部逆、逆にしていきましたね
[東野] 公開の時に違う番組で、「失礼ながら監督、ゴジラはあきませんてもう。庵野さんがやってんねやから…なんでゴジラなん?」って言ったら、『なんか会社に呼ばれて、上の方に呼ばれて、お偉いさんの前でやってくれ言われたら断れなかったんです』みたいな(笑)
まあ断れなかったというかやりたかったんですけども(笑)
[東野] シン・ゴジラのあとやるって…
たぶん僕がやんなかったら誰もやんないんじゃないかなって思って…
[田村] それでもシン・ゴジラを見てるときに自分だったらこう描きたいみたいなのは浮かんできてたんですか?
いやシン・ゴジラはほんとショックで、ずっと呆然として見てましたね。いやスゲーの作っちゃったなって思って。普通におもしろかったし、CGを使ったゴジラっていうものも日本のゴジラシリーズの中で結構初めてな感じ出てきたし、とにかく話おもしろいし政府にこうね、注力してくる…
[東野] 法律…がおもしろいじゃないですか
そうだからシン・ゴジラはシミュレーションとしてのゴジラっていう切り口も素晴らしいし、うーわやっばいもん作られちゃったなって。いつかはやりたいと思ってたんですよ。これ前出されちゃうとほんとやりづれーなって思って、余計な事しやがってってwww
シン・ゴジラって人間ドラマをものすごいカットしていったことですごい評判がよかったんで、今度もうエモエモにしてやろうと思って(笑)

[東野] 今回その憧れの神様、映画の神様、スピルバーグにもお会いしたんでしょう?
そうなんですよ~ 嬉しかったですよ~

[東野] 長野県の松本市?の中学生の見た作品を作った方!
「未知との遭遇」を作った方ですからね?!
[東野] どんなお話されたんですか
けっこうガンガンに『ゴジラ見たよ!!』って。お~さすがアメリカ人のリップサービスだ、と思ったら『3回見た、3回』『Three times, Three times』だって言って。えっ?と思って、ほんとに3回かなと思ってたら、1回目は自分の家のシアターで見たんですって。自分ちにすごい劇場があるみたいで。で、おもしろかったんで、IMAXで見たんですって。そのあとドルシネっていうものすごいいろんな階調が深いやつ、それで3回見たんだよって言うから この人ガチじゃんって思って…!まぁもともとスピルバーグってゴジラがすごい好きだって聞いてたんで、ちょっと見ててくれるといいなぁ、って思いながら行ったんですけど3回ほんとに見てて。しかも僕ゴジラの模型ずっと持たされてたんですよ。それをスピルバーグ監督が見て、『それどこで買えんの』って言うから、「いやこれ1番くじっていうくじ引きのやつなんで…』
[ウエンツ] コンビニとかであるやつね
「あんまり手に入るの難しいんですよね…」『そうか~』みたいな感じだったんで、渡航の人に「あげていい?あげていい?…いります?」って言ったら『くれんの?』って。それすごい嬉しかったです。


[東野] 山崎監督ってフリーでいろいろ渡り歩いてるって勝手に思ってたんですけど、白組っていう会社で仕事されてる?
[白組 VFXからミニチュア製作まで幅広い技術を持つ 山崎監督は1986年に入社]
平社員です(笑)
[東野] 個人でなんかブイブイやるとか俺の会社作ってるとかそんなんじゃないんですか?そんなんあんまり興味ない?
そうですね、やっぱり白組っていうチームの技術があっての映画なんで、僕の映画って全部。やっぱりそこは切っても切れない感じではありますね。
[東野] 今回そのVFXなんですけど、白組でノミネートされて、それ以外の作品は全部ILMっていうところ?どういう会社なんですか?

https://www.cinematoday.jp/sp/oscars/nominees/#vfx

[ILM(インダストリアル・ライト&マジック
ジョージ・ルーカスが「スター・ウォーズ」製作のために設立
「E.T.」や「ジュラシック・パーク」など数多くの傑作を手がける]
「スター・ウォーズ」を作るときに設立された会社で、ジョージ・ルーカスが作った会社なんですよ。本当に僕らにしては聖地というか…
[東野] 憧れの集団の中にゴジラが入っているわけ?
[豊崎] ゴジラ以外全部?!
ILM,ILM,ILM,ILM,白組っていう、もうこのノミネートの段階でもう僕ら沸騰してましたね。
[東野] 現地で、現場でILMの偉いさんと話とかされたんですか?
あのね、ILMの偉い人がゴジラ(の製作チーム)を呼んでくれて、本社で試写会をやってくださったんですよ。
[東野] それはアメリカで公開する前に?
公開してちょっと後だった…ですね
[東野] ILMの会社でじゃあちょっと試写会…
試写会やってくれて、しかもQ&Aって言ってそこで社員の人たちといろんな質問されるところで、いろんな話する機会があって、まぁ結構立派なシアターがあって、でそこでみんなで見てくれてそのあとスタンディングオベーションで迎えられて。もうねwもうなんだこの至福の時間は…!っていうw


[東野] スタッフもこれきれいなところでね。今田耕司さんがえらい興奮してました、ゴミ一つ無いと。
[白組の製作現場 映像]
[東野] 少人数で作業効率がアップするっていうところで。
これゴジラ用に会社にお願いして改装してもらったんですよ。1フロアじゃないとたぶん間に合わないって言って。1フロアにしてそこでこう常々チェックしてると、
[田村] コミュニケーション取りながら、
取りながら。リアルタイムでずっとやっていかないとたぶん間に合わないんで。それまでけっこういろんな部屋に分かれてたんですけど、全部同じ部屋にしてくれって(お願いしました)。
[東野] この集団で風通しがいいように、若いスタッフも意見が言えるような空気にしているっていう風に伺ったんですけど。
そうですね。やっぱり若い子たちって映画のお客さんに一番近い感性持ってるんで、できるだけ生意気になってもらおうと思って。
[東野] 自由に意見言ってもらおうと。
自由に意見言ってもらおうと。裸の王様になりたくないんで、だんだんこう偉くなってっちゃうとみんな意見言いづらくなってくるじゃないですか。隙に意見言えって言ってたら、ほんっとに遠慮なく言いやがってあいつら。

お写真写っている一番右の野島さん、若いクリエイターの。メイキングとか見ると、言うことは聞かないってことを仰っていた…

いう事聞かないし、勝手なこと言うし、ただ天才なんですよ。困ったことに。
作るものが素晴らしい…?
[東野] この天才って何がどう天才なんですか
今回に関しては、水ですね。船を追っかけてくるところあるじゃないですか、前半の方の。あの辺の水全部やってんですけど…これもね、もともとの脚本そこまで水出てくる予定じゃなかったんですよ。である日、その野島って普段合成をやってるスタッフだったんですけど、『趣味で水(のVFX)やってんすよ』って言って。おかしいでしょw
[ウエンツ] 山崎さんにその言い方ですか!?「俺やってんすよ趣味で」ってw
『俺は水のシミュレーションやってんですよ。見ます?』って言われて。「じゃあ見してみ」って言ったら、めちゃめちゃいい水のシミュレーションやってて。
[東野] 脚本書き直し…?
だから「お前これできんの?」って言ったら『ぁまぁやりますよ、うちのコンピューターすごいんで…』って。自分ちに持ってるコンピューターが会社のコンピューターよりちょっとすごいくらいのやつで。
[東野] 白組のあのコンピューターより!?
うちのスーパーコンピューターよりもっとすごいスペックのコンピューターで。
じゃあほんとうに趣味でやってた延長にあったって感じで…?
でそれ見せてもらって、コイツうちにいるんだったら水のシーンいっぱい増やしちゃおうかなと思って。それで結構水のシーンが増えたくらい影響を与えてるんですよね。

[東野] 竹内さん、ゴジラ見ました?
[竹内] 私ゴジラ30作くらいある作品1個も見たことが無かったんですけど、さっき楽屋で予告を拝見させていただいて、予告のあのちっちゃいスマホの画面でも迫力がとにかくすごくて。
[東野] ちょっと待って。大きい劇場の大きいスクリーンで見て?このスマホの画面でも迫力ありましたはイヤです!
[竹内] そうだからデカい画面で見たいです。
[東野] めちゃめちゃ怖いんですよね劇場のスクリーンで見たら。
[豊崎] 私レイトショーひとりで見に行って、ちょっと後悔したくらい…もう迫力がすごすぎてめちゃくちゃ怖かったです。いい意味でね。すごい迫力。

[ウエンツ] これでも視覚効果賞を取るぐらいすごいCG・VFXってなるとそれをまず最初は知らないで演じてる役者さんはどうしたらいいんですか?
[グリーンバック 撮影風景]
[東野] これ?こういうグリーンバックで芝居する充てるわけでしょ?試写で初めて「あっこうなってんねや!」っていうことでしょ?
マキタスポーツ 我々(ウエンツを指して)ねグリーンバックで何回か冷めたことあるもんね。
[ウエンツ] いやいやなんでそんなこと言うんですか(笑)
[東野] あれ役者どういう気持ちなんすか
マキタスポーツ やっぱり想像しながら監督とディスカッションしてこういう上がりになるからってことを想像しながら一生懸命やるんですけど。
[東野] で試写見た時に初めてこういうことかっていう。その辺のところもある程度わかっているわけでしょう?
まぁでも、最後の絵に関しては役者さんのリアクションを基準に作りますよね。このぐらい動いてるならこっちも頑張らなきゃなって。けっこうスタッフも現場に来てもらって、「みんなほら頑張ってるんだから俺たちもスゲーの作んねーとやばいよ」って。「やりますがんばります!」って。
[ウエンツ] 普通のお芝居とVFX用のお芝居って違うんですか、求めるものとか
まぁでも基本的には同じものなんすけど、ただやっぱり見えてないものに対してのリアクションなんで、「もっとすごいやつ来る、もっとすごいやつくるんですよ」って。最終的には擬音だけになってましたね。「ドドーン!ブワァ!!」「グワァ!って来ますからダー!!!ってやってください」みたいななんかもう…(笑)
[東野] でもなんかね、現場もね、言うたら映画少年が集まって楽しくみんなで作るってそれが結果興行的に成功して賞もいただくっていうのは最高のゴールというか。
そうですね、いくときは上手くいくもんですね~(笑) いろいろあるんですよ?
[東野] 何年先まで詰まってるんですか今現在。山崎監督と仕事がしたい!ってなったら
そうですね、ちょっと今よくわかんないですね。けっこう先まで埋まっちゃった感じがあるんですけど。まあ5、6年は埋まっちゃってそうな感じ…まだ確定じゃないですよ。
[東野] 監督賞も取りたいって気持ちになってきてるんですか?
北米の?いやなんかもう聖域ですよ、本当に今回ラッキーパンチですからぁ~(笑) このステージに立ってて俺たちいいんだっけ?みたいな感じで。
[東野] なんか元気も勇気ももらったね~ 監督どうもありがとうございました!

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