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夫婦の姓について

夫婦別姓について、色々なところで言葉を聞くようになって来たが、謎も多かったので、今は反対派、賛成派の本を読んでいる。この分野については始めてなので、とりあえず手当たり次第読んでいるが、どういう方向性が良いのかは良く分からない。個人的には、同姓でも別姓でもどちらでも良いという状況は本を読む前も後も変わらないが、名称だけではなくもっと根本的なことを議論すべきではと思う。 ①戸籍のありかた、②苗字の同姓・別姓以外の結合氏等の案、③女性蔑視、④システム改修にかかる費用等、もっと広いレイヤで議論し、目指す社会(戸籍の有無やそういう制度の見直し⇒システムでどうManageしていくか?、結婚制度をどうするのか?、男女の在り方?)があるといいのではと思ったが、今後もう少し色々な本を読んで考えをまとめて行きたいと思う。

①戸籍の問題
 戸籍制度がある国は、日本、韓国、中国とのこと。日本は、明治時代以降に管理のために取り入れた制度。ドイツは家族簿等があるというが、戸籍とするのか、家族簿でも良しとするのか。また韓国、中国は別姓だがそれは血統に基づくものであり、地のつながりの無い女性側はその血統に入れないという考え方。(反対派)

現状は戸籍上同姓にする必要があり、別姓を選ぶ場合は、事実婚やペーパ離婚等をする必要がある。事実婚の場合は、相続等で非嫡出子となる。また同姓結婚で認められる配偶者控除等は無い。(賛成派)


戸籍については、そもそも日本人が1回結婚することを前提に作られているようなので、時代に合わせて変える方が良いと思う。ただ、日本人同志では無い結婚や、複数結婚するパターン、他同性についてもどこまでを目指すのか?目指すべきなのかを知りたい。夫婦同姓と同様に良くとまどうというのが、国際結婚だ。3~4%が国際結婚になっている日本では、こちらも同じぐらい重要では無いかとも思う。また戸籍、民法、相続、税金色々つながっているので、このあたりの何をどう変えて行くのかも課題だと思う。今回本を読んで知ったが、2019年にシステムが改修されて戸籍に旧姓が入れられるようになったようなのだが、そのシステムの改修は200億円。賛成派からみれば、旧姓が入れらるようになっただけ、私が読んだ反対派の方にはシステムの費用は書いていなかったが、今後変えて行くのは戸籍だけでは無いと思うので、システム改修や再構築にどれだけの費用がかかるのか、またトータルの損失(仕組みを入れることにより、離婚・再婚を繰り返しても手続きが煩雑にならないとか、結婚をためらう女性がいてだから出生率が上がらないと言っている人にとっては結婚がどれだけ増えるのか?とか)を比較出来ないものか。もしかしたら戸籍システムそのものが非常にお金がかかっていて、今にマッチしていない可能性もあるのではと思いつつある。

②苗字の問題
同姓か、別姓かという議論で、男性側、女性側どちらかをという話だが、結合姓というのが語られないのは何故なのか?また結合姓は、国際結婚だと認められているらしい。(一方国政結婚で結合姓を使っていると、日本で氏名を登録するときに10文字で入らないケースもあるという。レアパターンが想像出来ていないケース事例) 苗字の問題で気になるのは、子供の姓をどうするのか?慣れれば済むと思うけれど、相続の時などに、結婚証明書や、親子証明書みたいなものを発行しないと、色々もめそうな気がする。
それから、最近英語教育で、日本の事情を考え 名⇒姓ではなく、姓⇒名 に変えるような動きもあると聞いている。夫婦別姓になるのであれば、そもそも姓で呼ばないで名前で呼ぶ方向になるのでは?そうなると、やはり、英語での自己紹介も名⇒姓となると思う。(だから、英語は名⇒姓、韓国は姓⇒名なのか?と思ってしまった)

③女性の立場
結婚したら男性の姓をつぐのが当たり前という考え方で、女性蔑視が自然に刷り込まれる可能性は否めない。ただ、これは結婚だけに限らず、もっと根本的なことなので、もっと平等と公平とか、女性らしさ・男性らしさ等を、考えるようにしていかないと行けないと思う。女性・男性も個性の一つとして捉え、完全カスタマイズ化するのが良いのか、最近では小学校でも、”ぼくたち・わたしたちは・・・”と、男性先、女性後と言わないようにしているようなので、そういう感じで、学校・家庭・社会から徐々に意識を変革していくようなことを考えていくことが必要だと思う。

④システムの費用
戸籍に旧姓を入れられるようにした(ダケ)で200億円、おそらく色々変えていくとシステム改修費用は相当かかると思う。別姓を推進する人、政策を考える人(別姓を実行するだけの方はそこまで考える必要は無いが)は、別姓・同姓を変えるかどうかの議論だけでは無く、変えた後あるいは変えないとその社会に(個人では無く)どういうメリットがあるのか?を、もっと考えて欲しい。今読んでいる本は、どちらも個人的な感情で、人格の話や、海外でも同姓・別姓どちらも認められるので認めるべきだ、別姓を認めると離婚が増える(増えてはだめなのか?)の記載が多いように思う。システム改修や今後どのような社会になるのか?を議論しながら、どういう方向がベストなのかを考えられると良いと思う。

所感:
奥深い、夫婦同姓・別姓論。数冊読んだ程度では全然問題が見えてこない。どちらを推進するかというよりは、ファクターが多すぎるのに、本では賛成か反対の対立項になっているものが多いので問題の本質が捉えられている気がしない。これを読みながら、これって”気候変動”と同じような構図になっているなと思った。次回は、”気候変動編”で読む予定。

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