READ➕ vol 19 テロリストのパラソル

皆さん、こんにちは。

佐々木です。

もうそろそろセンター試験ですね。
センター試験って聞くと一緒にイメージされるのが「雪」なのですが皆さんはいかがでしょうか。

私がセンター試験を受けた3年前とかも降った覚えがあります。

ただ、今年は今のところですが晴れるようです!

体調管理に気をつけて、頑張ってください!

...それでは今日も書評を書いていきたいと思います。

〜目次〜
---------------------
[1]本日の1冊
[2]はじめに
[3]内容
[4]独断ポイント
[5]終わりに
---------------------

[1]本日の1冊

       テロリストのパラソル 藤原伊織 著
     (まさかのkindle unlimited 対象商品です!!)

[2]はじめに
この本は私が親しくさせていただいているエンジニアの方から紹介していただきました。
紹介していただくまで、この本のことは知らなかったのですが、直木賞とかも受賞している、かなり有名な本だったんですね。

[3]内容

それでは内容です。
▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△
ある土曜の朝、アル中のバーテン・島村は、新宿の公園で一日の最初のウイスキーを口にしていた。その時、公園に爆音が響き渡り、爆弾テロ事件が発生。死傷者五十人以上。島村は現場から逃げ出すが、指紋の付いたウイスキー瓶を残してしまう。テロの犠牲者の中には、二十二年も音信不通の大学時代の友人が含まれていた。島村は容疑者として追われながらも、事件の真相に迫ろうとする――。小説史上に燦然と輝く、唯一の乱歩賞&直木賞ダブル受賞作!
▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

[4]独断ポイント
まず、始まり方がとても惹きつけられました。
最初の10ページくらいで上記に書いてあるようなテロが起こるのです。
始まりからとても刺激的な内容で、一気に読み切ってしまいました。

最後までだれが犯人なのか全くわからずラストシーン(特に、最後の50ページとかは)はかなり衝撃を受けました。
残りのページが半分とかになっても人物上のつながりが見えてこず、

    「これどうやってうまくまとめるんだろう」

という感じでしたが、最後は畳み掛けるように登場人物通しが繋がりました。
ただ、1冊で仕上げているがゆえに

     「物語の進行中に偶然がありすぎるな」

感が否めませんでした。

まあ、それを差し引いても物語としてはとても読み応えがある小説でした。

...ここ最近いろいろとを読んでいたときにふと思ったことがあります。それは、

「著者が書きたことではなく読者が読みたいものを書いてある本が増えた」

ということです。

この理由の1つとして、人々が受け取る情報量の拡大と、それに伴って他メディアとの競争にさらされた結果があると思います。

本は長らくデジタルメディアとは溶け込まず、独立した立場を保って降りましたが、kindleの発達により、アナログからデジタルへ急速に方向転換し、その後からはaudibleや書籍のようやくサイトである「flier」などが発達し、
"本を読む"という行為自体が非常に多様化しました。
また最近では全文無料公開されていたりと、

ただ、ちょっと考えてみたら、他のメディアも同じです。
音楽はレコードに始まり、ipodくらいまでは他とは独立した存在でした。
映画もしかりで、映画館から始まり、それがCDでレンタルと言う形をとるようになってもなお、まだ他のコンテンツとは独立してました。

それがスマートフォンというプラットフォームですべてデジタル化され、統合された現在、音楽を聞くのも映画を見るのも、友達とチャットすることもすべてが同じ土俵に立つようになりました。

本屋の変遷は

「アナログ→デジタル→デジタル化の影響を受けたアナログ」

ときており、一旦デジタル化したものが本やに

デジタル化の影響を受けたアナログとはどういうことかと言うと、

私の家の最寄りの規模が大きくない本屋とかに行くと、そこにあるのは自己啓発と、ビジネス本で占拠されてしまっております。

「本が売れない」と騒がれはじめたのと、本の内容よりもマーケティングの上手さが功を奏した本が売れたのがうまくマッチングして、

                                  「売れる本だけ大量に仕入れよう!!」

という大きな潮流が発生しているような気がしております

生き残りをかけた書店からしたらこういう戦略になってしまうのはある意味当然なのかもしれませんが...

...ちょっと話がそれてきてしまいました

「著者が書きたことではなく読者が読みたいものを書いてある本が増えた」

については、マーケティング的な観点からは正しいのかもしれません。

ただ、読者は著者より頭がいいわけではない(私を含めて)ので、その結果何が起こるかというと、

「脳みそがどろどろでも分かるような本の増加」と「内容がどれも同じ」

という本が増加してしまうのです。

現状は、その状況に人々が気づきはじめ、落合さんのような、難しいことを難しいなりに言語化できる」人が人気を博しているような状況です。

このようなことから、

「著者は、難しくて読者が混乱するような内容を再度書いて欲しい」

というのが私の願いです。

かく言う私も、難しすぎて意味わからない本は敬遠しがちですが、

                              「3割くらいしか分からない!!」
 
みたいな本にも再度挑戦してみようと思う今日このごろです。 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?