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雑記11・02・2024


おっと、プーチン氏のインタビュー関連でタッカー周囲に巻き起こったバッシングなどなどの、もう見ていて恥ずかしいのを通り越して、ほとんど失望する間も置かずに’’ウソやろ?’’と絶望的な気分になってしまっていたら、いつの間にか数日が過ぎてしまった。
いちジャーナリスト(まぁタッカー・カールソンと言えばジャーナリストと言うよりはホスト・コメンテーターなんかがしっくりくるにせよ、そもそもジャーナリストとアクティビストの区別がほぼ無くなって、最早’’ジャーナリスト’’とほとんど常に’’’’で囲う必要のある時代だから、しょーもない肩書きには何の意味もなかろうと)が各国のリーダーをインタービューするのに、好きも嫌いも敵も味方も中立も関係あるか、もうこんなところまで堕ちてしまったかと、えらくしんどい気分に。
仮に彼が先の大戦時に生きていたらば、ヒトラーでも東條英機でも、なんなら果ては天皇陛下でもインタビューすべきに決まってんだろうが。
確かに今回のインタビュー、常に準備万端のプーチン氏に対してタッカーの準備不足・予習不足の感がありありだと言えばそうだけれども、果たして意図してそうなのか、アホのアメリカ大衆に対して、プーチン氏の腹を割った視点と課外授業を届ける場を作りたかっただけなのか知らなどと思いつつ、いずれにせよ重要な機会を与えたくれた事に感謝。
ちょっとしたインタビューから、ふと各国のリーダーなり外交筋なりが、お互いに初歩的かつ致命的な理解の齟齬を知る事になって、後の交渉のキッカケになる事だってあるのに、もうハナっから’’プロパガンティスト’’やら’’プーチンの犬’’やら、果てはタッカーへの制裁なんかが話題になるなんて、そもそも’’外交’’の意識もセンスも完全に欠如している証拠。
ちなみにちょっと信じ難い事(特に、なんだかんだで普段から割と冷静で合理的な日本人に取ってはなおさら)に、これらの騒ぎとバッシングの大半は、まだインタビューが公開される前、つまりまだ当のインタビューを見もしないうちに巻き起こっていたので、もう開いた口が塞がらずカラッカラに。

ヒラリー・クリントンなんかはもう見ているこっちが痛々しさに耐えられないほどの、なに言ってるんだこの白痴は、と誰もが思うようなリアクションをしていたが、わたくし個人的には、彼女は何が起こっているか理解しているし、何の為にこんな馬鹿馬鹿しいコメントをしているか、そうしてそう’’せねばならない’’事も理解しているだろうなと思う。

ともあれ、その後EUからは’’タッカー氏への制裁など話し合っていない’’と発表があったが、なんというか、そことなく悪意のある論調で気持ち悪い。
例えに上に貼ったユーロニュースの該当記事、まぁDWに次いでか並んでのEU’’プロパガンダ’’マシーンなのは周知ながら、それにしても言葉の選び方や(特に見出しの’’debunk’’なんて、まさにSNS時代特有のバカを相手にした印象操作そのもの)それとなく暗示されかつ醸し出され(恐らく意図的)るテキストそのものの、妙にタッカーへの悪意ある視点からして、そもそもお前がバリバリのプロパガンティストだろうがと、ツッコむのも大人気ない気がしてきた今日この頃。

プーチン氏は実に淡々と歴史と事実を述べているだけなのにこの反応。
例えばあなたが単純に事実を述べているだけで、それが相手に対して一種のプロパガンダとして働く時、それはあなたが真実の側に立っている時だ。
人生でもわりと出ッくわす事のある状況と言えばそうか知ら。

いずれにせよ、この数年で全てがひっくり返ってしまった。
元々が偽善と夢見がちなイデオロギーで成り立っているEUは瓦解の危機、ロシア・ウクライナ紛争(わたくしとしては’’内戦’’だとずっと言い張っている)はいつの間にやらカルチャー・ウォーの代理戦争のようにもなってしまい、そうしてプーチン氏も彼のキャビネットもその事を実に、明らかに理解している事は、プーチン氏のみならず、ラヴロフ氏なんかの公な場のスピーチでの言葉選び(時にかなりあざとい、西側の状況を’’汲み過ぎた’’)からも見てとれる。彼らは西側メディアもオルタナティブもSNSも、メインストリームのナラティブもそのカウンターの躍進と声なき大勢の存在も、そうして何が起こっているかも実によく勉強し理解している。
まったく、すごい奴らだ。おそロシア。
ただこのくらいの事は、国家を率いるリーダーとそのチームとしては、当たり前に要求されるべきレベルとも言えるから、わたくしの愛する祖国のリーダーも、これくらいの事は当然のように理解し実践している事を願うばかり。

まさに価値観を、’’ヴァリュー’’をかけた戦いとなった。
なんだかんだで老若男女が歴史と伝統を重んじつつも、同時に超柔軟スポンジで好奇心旺盛かつクリエイティブ、そうして良い意味(ほんとうに、心から良い意味でかつほとんど崇拝するほど)で、気持ちが良いほど常に場違いで愛されるアホな日本人(もちろんわたくしも含む)からすれば、全てがあんまり馬鹿馬鹿しく見得るか知れないけれども、世界はいっつもこんなことばかりでモメている。
特にこの10年ほど、そうしてコロナでの情報合戦で一気に加速してからはもう目も当てられない。
まったりしていると、周りがいつの間にか転げ落ちて行く。
お得と言えばお得か知ら。

ともあれ、今日はここでおしまいに。
さようなら。



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