【「他律→自律」はどうしたら出来るのか?〜「他律の精神医療」を「自律の精神医療」へと変えた「浦河の奇跡」を実現した「当事者研究」とは?】

「当社の経営を「他律」から「自律」へと転換したいけれども、うまく行かない・・・」

このような悩みを抱えている多くの経営者やを見ていきました。

なぜ、「他律→自律」へのパラダイムはうまく行かないのでしょうか?
答えは非常に明快です。 「経営者の生き方がそもそも「他律」だから」 です。
「他律の生き方をしてきて、他律が骨の髄まで染み入った経営者が、社員や部下を「自律」にできるわけがない」 ということは火を見るより明らかでしょう。
大企業や大組織の経営者やトップ=「他律ワールド」の勝利者たち ですから、「他律→自律」という変革には最も不向きな人々とも言えるかもしれません。

これに対し、「べてるの家のソーシャルワーカー・理事長の向谷地生良さん」は、「他律→自律」を見事に実現し、「他律の精神医療」を「自律の精神医療」へと抜本的に変革をされました。
ではなぜ、向谷地さんは、他律の精神医療を、自律の精神医療へと、変革することが出来たのでしょうか?
私は向谷地さんが実現した「他律→自律への革命」の秘訣を知りたく、一昨年から、向谷地さんに監修していただき、「ビジネスマンたちの当事者研究ゼミ」をファシリテートさせていただきました。

その中で見えて来たことは、 「他律」(ヘテロノミー)、「自律」(オートノミー)の先にはさらなる「律」があり、それは、 「テオノミー」(Theonomy) というものであり、この「テオノミー」(「神律」と訳されることが多いようです)こそが「他律→自律」のパラダイムシフトの要諦であることが見えてきたのです。

「Theonomy」(神律)という言葉は、経営者やビジネスマンの方々は全く聞いたことがない概念だと思います。
経営学やビジネスの世界では「神律」という言葉は全く出てこないのです。

向谷地さんは、ソーシャルワーカーとして、病気を抱えて苦労するメンバーの方々と「当事者研究」をすることによって、「他律→自律」を実現する場を作り続けて来られました。 そのプロセスを観察研究し、さらに、私たちは自ら当事者研究を実践することで、「他律→自律」へのパラダイムシフトのベースは「Theonomy」であるということを確かめることが出来たのでした。

私がこれまで研究してきた事例では、ビジネスの世界で「他律→自律」を実現した稀有な例が、 「稲盛和夫さんのJAL再生」 です。

史上最大の債務を抱えて倒産したJALが、稲盛和夫さんが会長に着任してから1年しないうちに、 「1300億円の赤字→1800億円の黒字」 という奇跡的な再生をしたのは、決してアメーバシステムなどのテクニカルなことではなく、 「3万2千人のJAL社員の「心」が「他律の心」から「自律の心」に変化した事実」 に基づくものであり、その原理はまさに、 「Theonomy」(神律) だというのが、向谷地さんや浦河の皆さんから「神律」(Theonomy)を学び、かつ、JAL再生の立役者である大田嘉仁さんやJALの皆様、京セラインドの北村英樹前社長から学び、研究してきた私の確信なのです。

「他律→自律へのパラダイムシフトを実現した「Theonomy」(神律)とはなんですか?時間がないので、一言で教えて下さい。結論だけ教えて下さい」 という(せっかちな)方も中にはいらっしゃることでしょう。
しかし、申し訳ないのですが、「他律→自律」=神律を、一言で教えることも、結論だけ教えることも、私の力不足ゆえに出来ないのが実情なのです・・・

ということで、興味関心がある方は、ぜひ、今週土曜日に実施される下記企画にご参加ください(当日差支えの方のために、アーカイブ受講も可能にし
ました)。

https://touken-vol10.peatix.com/event/3116636/

私からの説明のみならず、特別映像を使ったり、当事者研究に参加されたビジネスマン諸氏(京セラ、NTTデータ、クアルコムなど)のリアルな体験談をお聞きしたり、向谷地さんやべてるメンバーの皆さんとワイワイとダイアローグしたりと、面白く、楽しく、「他律→自律」の要諦(テオノミー・神律)を学べる場にしたいと思っておりますので、ぜひご参加ください。

普段よりも申し込みのペースも早いようなので、ご希望の方は早めにお申し込みになってください(定員は150人だそうです)。

では、今週の土曜日に、皆さんとZOOMにてお会いしますこと、楽しみにしております。


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