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誘致成功の鍵は「芝」と「歌」と「アルゼンチンワイン」

ウエールズ代表誘致のおはなし⑧

いろんなツテをたどって(複雑なので割愛w)やっと!ウエールズラグビー協会のキーマンにたどり着いた。とにかく一度北九州市に来てくださいとラブコールを送り続けた結果、チームマネージャーのアラン・フィリップスと、S&Cコーチのヒュー・ベネットが北九州市に来てくれることになった。(ふたりとも現役時代はフッカー。元ウエールズ代表選手。腕の太さハンパねぇ。写真見てください。)

2016年9月末のことである。
たぶん…彼らは当初はそんなに乗り気ではなかった。と思う。

しかし、本城陸上競技場の芝を見て、キャンプ地選定に絶対的な力を持つアランの表情が変わったという。
「このグランドの管理者に会いたい」
恐る恐る出てきた本城陸上競技場のグランドキーパーにアランはガッチリ握手。「ほんとうに素晴らしい仕事だ」と絶賛。本城陸上競技場はJリーグのベストピッチを受賞するほどの良質のコンディション。世界のトップチームに認められ、グランドキーパーの方も誇らしかったに違いない。

歓迎会は井筒屋横のSAIKOUGYUのステーキ&ワイン。アランは無類のワイン好きと聞いていた私たちは、ちょっと高めのワインを準備していたが、ここで一言。
「アルゼンチンのワインはあるか?」
ウエールズがアルゼンチンに遠征した時に飲んだワインが最高で、それ以来アランはアルゼンチンワインの大ファンだった。すぐさまJCの後輩の清水宏晃君に連絡し
「街中のアルゼンチンワインを買ってきてくれ」
すぐに手配してくれてアランは大変上機嫌に。以後、毎晩アルゼンチンワインがテーブルに並んだ。私もこれがきっかけでアルゼンチンワインが好きになった。安くて美味しい。
(アランはその後カリフォルニアワインにはまっているらしい)

最後の夜、ささやかだが北九州のラグビー好き仲間が集まりパーティを。
そこで渾身のサプライズ。私と一緒にイギリスに行った武藤義博さんが前々から準備し、九州大学グリークラブによるウエールズ国歌の斉唱。涙ぐむアラン。
その夜は日本代表で北九州出身の山田章仁選手も東京から駆けつけてくれた。
アランは皆の前のスピーチで「この場で『北九州に決める』と言えないのがもどかしい」と。

2016年11月19日 ウエールズで開催された日本代表VSウエールズのテストマッチの試合前、北九州市とウエールズラグビー協会はキャンプ地に関する契約を交わした。

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