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Gears of Warの思い出

 最近、Xbox series Sを購入した。xboxを購入したのは360以来なので、10数年ぶりに新しいものを購入したことになる。

 購入理由は特になかったのだが、とにかく次世代機が欲しいという欲求とPS5が買えないことに業を煮やして購入したというところだろうか。

 Amazonで購入し、360時代に使用していたアカウントでログインする。大学時代に作り直したアカウントだ。高校時代に使っていたアカウントが全く思い出せず、アカウントを作り直していたからだ。10年振りに見る実績欄はさながら古い日記帳を見つけたような気分になる。

 なし崩し的に購入したXbox series Sだが、このゲーム機の利点を挙げるなら、過去xboxで出たゲームをXbox Game Passや配信で、ほぼプレイ可能だというところだろう。かつて遊んだゲームが現行機で簡単に遊べるというのは中々好感が持てる。それに決して名作や良作といった類のものでなくとも印象的な作品というものはあるものだ。個人的にXbox360でプレイした作品だと『トラスティベル 〜ショパンの夢〜』と『CHAOS;HEAD NOAH』辺りが出てくるだろうか。(後に両作品ともPS3で遊べるようになっていく)

 思い返すとxbox360もなし崩し的に購入したゲーム機だった。購入した当時はPS3独占タイトルで気になるものが少なく、当時はバイオ5とDMC4だけ遊べれば良いと考えていた。また、2作品ともxbox版も発売されていた。本体価格もPS3と比較して安価だったのでxbox360に白羽の矢が立った。その程度の理由であったと思う。

 また、当時は部活(野球部)で忙しく、ゲームをする時間を作るのは大変だったと記憶している。この頃には大好きだった野球中継も観る気も起きないといった、およそ皮肉めいた状態になっていた。ちなみに今も野球中継はまったく観ていない。

 そんな生活を送っていたので、世間ではどんなゲームが発売されているかもよく知らなかった。xbox独占のタイトルになれば尚更である。

 購入から数ヶ月後、何気なくニコニコ動画を見ていた。暇つぶしがてらゲームのプレイ動画を見ていたのだと思う。その際、たまたま見つけたのが『Gears of War』のプレイ動画だった。

 動画内容は最高難易度であるインセインのキャンペーン攻略で投稿者は慣れた手付きで、ステージをクリアしていく。そのシンプルかつスピーディーなゲーム展開(特にローカライズの完成度、カバー時のブラインドファイアとチェンソー付きのランサー)に胸を打たれた。TPSなんて言葉もロクに知らず、バイオ4みたいなやつねといった印象が覆ったかのような衝撃だった。

 動画を見終えると、平塚にあるゲームショップに行き購入した。(最近、平塚に寄った際に確認したところ既に閉店していた)
 また、近々『Gears of War2』の日本語版が発売されることもあって期待に胸踊らしたと記憶している。

  『Gears of War2』が出てくる頃くらいには野球部を辞めていたので、学校が終わるとずっとオンラインに籠っていた。いま思えば、ある種の挫折感や鬱屈を紛らわすためにプレイしていたのだと思う。ちなみに日本語版のオンラインは日本限定サーバーという仕様で、アップデートも行われず(海外版は定期的にアップデートされていた)、盛り上がっている訳でもなかったため、対戦相手が定期的に同じだったと記憶している。

 『Gears of War3』の発売時期は浪人生だったため、購入を見送った。その後、大学が決まった際に購入するかと思ったがしなかった。オンラインは過疎っているだろうし、購入時期を完全に逃したと勝手に思い込んでいたからである。

 そして、今回のXbox series Sを購入し、Xbox Game Passにも加入したので、未プレイだった『Gears of War3』のキャンペーンを遊んだ。(当時の)シリーズ完結作であり、10数年振りに再会したデルタ部隊に対して、学生時代の記憶が自然と呼び起こされて妙な感慨に耽ってしまった。Xbox series Sを買わなければ、こんな気持ちになることはなかったと思うと、悪くない選択だったと思う。


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