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椿(つばき)は23歳で結婚した。 桂介(けいすけ)は優しい年上の27歳。 椿は桂介のくしゃ…
2人は無職で転居し、求職活動を始めるが先に就職したのは椿だった。 今回の職場でも同僚と仲…
「お前はこんな事もできないのか、非常識なやつだな。」 「お前は俺の秘書だろ。」 「口答えす…
――それから、月日は流れ椿は29歳。桂介は33歳。 この頃には、月に数回は仕事を休むようにな…
朝、椿が家を後にするのを桂介は見送る。 そして、桂介は家事をする日々。 「ありがとう。」 …
あれからも桂介はSNSとゲームを続けている。 桂介は複数人でパーティを組めるオンラインゲーム…
仕事の話をすれば、桂介のトラウマを思い出させてしまうかもしれない。 就活の話はプレッシャーを感じて、落ち込んでしまうかもしれない。 そう考えると、椿は何も話せなくなっていく。 それでも、桂介には笑顔はあった。 ヨルやSNSの友達との繋がりが、桂介を笑顔にした。 心地よい言葉と、欲求を満たしてくれる桂介の友達。 ふと、椿は自分の口角が下がった口元に触れる。 『そういえば最近、笑わなくなったな。』 上がりっぱなしの口角も、気付けば下がりっぱなしな事にようやく気付いた椿。 そ
職場では、明るく元気。 家では、だんまりの仏頂面。 これが、椿の当たり前。 ふざけて笑い合…
『あの頃に戻りたい。』 安月給でも仕事にやりがいがあって、その疲れは家で笑ってかき消した…
『さよなら』を言われても仕方がない。 桂介は自分の状況を考えると、椿の足枷になっている事…
椿は30歳の誕生日を迎えたが、それを桂介は祝う事は出来なかった。 2人はそれぞれ、実家で過…