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『Bloodstained: Ritual of the Night』プレイ感想

 小粒な感想でもいいから note に上げようかな。という記事。とくになにも考えずに書き散らかしていく。

Nintendo Switch版のノーマルモード、ミリアムで一回だけ遊んだ。

遊ぶ前に期待していたこと 

 僕は【メトロイドヴァニア】と呼ばれるジャンルのゲームがわりと好きなのだが、その中でも【ヴァニア】系のゲームは遊んだことがなかった。Bloodstained では、そのヴァニア部分を味わえることを期待して購入した。ヴァニアってどんな体験なんだろう?

ヴァニア体験記

 端的に言うと、ヴァニアとは、アクションゲームのプレイヤーキャラ性能のパラメータ化となる。【メトロイドをアクションRPGにした】みたいな表現でいいか?この仕組みによってどのような現象が発生するのだろうか。

X軸をプレイ時間、Y軸をキャラ性能としたグラフをイメージしてみよう。(頑なに画像を使わない)メトロイドとヴァニア、両者ともボス撃破といった進行に伴って新アクションの解放がおこなわれる。そのためグラフの基本形は、階段のような形状を描く。

メトロイドの場合、新アクション解放から新アクション解放までのあいだ、グラフは水平を描く。同じシーンでもヴァニアでは、レベルアップの概念や敵が固有技をドロップするといった仕様があるため、グラフは水平を描かず、右上がりの曲線を描くことになるわけだ。

そもそも、メトロイドにおいては道中で発生する雑魚敵の撃破は【安全な進行】以外に価値が無い。無視して進められるなら無視してもなんら問題は無いのだ。ヴァニアでは雑魚敵を倒すと経験値が手に入り、敵を倒すこと自体に価値がある。

極端なハナシ、メトロイドでは進行が止まった場合にその時間は完全な無駄になってしまうのに対し、ヴァニアでは無駄にならない。これがヴァニア式の利点だろう。

「じゃあヴァニアのほうが構造として優れてるじゃん!」そう考えるのは当然、早計だ。先も書いたように、プレイ時間と能力強化の関係を表したグラフにおいて、メトロイドが描くのは完全な階段形状だ。この体験模様には、強烈なメリハリが存在する。【強くなった感】がより印象的にプレイヤーに届くのである。ヴァニアにおいては、ダメージを数値化することで【強くなった感】を強調する狙いがありそうだ。とはいえ、Bloodstained では「あ、なんかいつのまにか強くなってるな」という感覚が目立った。

Bloodstained では進行に必要なアクションはバトルでは役に立たないモノが多い。ほとんどが単なる“カギ”としての役割しか持っていない。そのため、プレイヤー性能の強化は、レベルアップ∥装備∥敵ドロップの技∥HP・MP強化アイテム∥食事によってなされる。これらは単純に要素数が多く、そのぶん成長も分散されているため、【強くなった感】のメリハリが弱くなっていると感じた

武器はとくに難しい。色んなカテゴリが存在する。突剣はリーチが短く攻撃力が低いが連続で攻撃できる。大剣はリーチ長くて攻撃力が高いが連続で攻撃できない。こうした豊富な武器群は、多様なゲームプレイを作るが、僕にとっては「で、結局どれが一番強いの?」と混乱する要素になる。アホすぎて複雑なゲームに付いていけないのだ。シャードは気に入ったヤツをずっと使うだけだった。

個人的な好みで言うと圧倒的にメトロイド。

 あと、ヴァニア特有として、シンプルに強い敵を配置してプレイヤーを誘導する──後回しにさせる手法もあるようだ。Bloodstained ではボロギレを纏った死神のような敵が序盤ではかなり強く──近づくまで反応しない仕様&不気味な声を挙げたりしていて強そう感の演出もとても上手い──こいつが居る箇所は後回しにした。

Bloodstained プレイ感想

 ざっくり印象で語る。

一番面白かったところ

 Bloodstained のマップは、中央エリアから放射状に色んなところに行ける。そんな感じの構造。『Hollow Knight』の忘れられた交叉路とか、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のハイラル平原とか、その辺りが近いイメージ。中央エリア付近は序盤から自由に探索させてくれる。この、序盤でどこに行けばいいか分からない状態で、広い中央エリアを自由に探索していくのが Bloodstained で一番面白い瞬間だったかもしれない。

成長要素のあるゲームは、弱い状態から強くなるのが楽しいところなのだが、それを最も確実に味わえるのが序盤になる。その序盤に、同じく探索系のゲームで最も楽しい【目的地も分からず探索をする】シーンが合わさるわけだ。

 逆に言えば終盤は探索も成長も頭打ちになってつまらなくなってい
く。自分にとっては、ここが Bloodstained でも問題になった。ラスボスに手こずらされて、「鍛えてから挑もうかな~」と考えても、その時点でマップ踏破率が90%を越えていて、修行場所が見当たらなかった。さいわいラスボスはなんとかそのまま倒せたが、そうならなかった場合にかなり苦しいゲーム体験を強いられたと思う。ラスボスに勝てない場合に修行用に探索できるサブエリアが用意されていたらよかったな。あくまで自分にとっては、だが。

あとは伏線回収するところとか。血溜まりや紅い月。

あと、探索がダレてきそうな中盤に、バッドエンドを見せることで【すっきりしない感覚】に陥らせてゲームを引き締めてくるのはとても上手いなと思った。このバッドエンドへの誘導はたぶん狙ってやっていて、【リフレクションレイ】を入手したあとに、それを使って進めそうな箇所が二つ思い浮かぶのだが、このとき転送地から近いほうをまず試したくなる。で、そのルートを進むと終焉の間のジーベル戦に行き着いてバッドエンドになるわけだ。

目を惹くモノがたくさんある、ごみごみした路地裏を歩く感覚

 Bloodstained はキックスターターによる金銭支援を受けて制作されている。こうした金銭支援は、支援額に応じて支援者になにかしらのリターンが用意されている。ゲーム内にはそうしたリターンによるものと考えられる敵や仕組みが入っている。いきなりリアルな猫が敵として出てくるところなんかがその一例だ。中世の城が舞台なのにエレキギターをかき鳴らす敵が出てきたり。

イスに座ってると、下の階に居る槍持ちの敵がイスごと突き上げてくるっていう演出、くだらなすぎてめちゃくちゃ笑っちゃったよ。

こういう要素は、人によっては世界観が台無しだと感じるかもしれない。とくに Bloodstained はわりと真面目に舞台設定を作っている印象だし。僕はというと、「なんかおもろいなこういうの……」ってなった。ガチガチにシステマチックに、合理的に真面目に作られたゲームは好きだ。一方で、こういうイイ意味でふざけたような、肩の力を抜いた遊びが盛り込まれているゲームも好きかもしれない。洗練さに欠けるかもしれないが、豊かだと思った。ごみごみしていて汚いけれど、目を惹くモノがたくさんある路地裏のような良さを感じたのだ。

ボス戦

 ボス戦はかなり力を入れていてグッド。登場演出およびシチュエーションも凝っていて、オッとなるシーン満載。双竜の塔に出てくる二つ首の犬?はバトルシチュエーションも退場演出もとてもよかった。

斬月やアルフレッドなど、シナリオで活躍するキャラクターはかなり強かった。設定とシステムの齟齬の無さがよい。ていうか、ホント強い。何回もゲームオーバーになりつつ、徐々に攻略を進めていくのが楽しめた。といっても、「おいそんなん避けられるかよバカか?!?!」みたいな攻撃がちらほらあって、遊んでてストレスが溜まる一面もあった。それでも完全にゲームを放り投げる前にクリアできたので、よい調整なのかも。

詰んだところメモ

 三回詰んだ。そのたびに攻略サイト見た。

 一つ目。ダブルジャンプできるようになったあと。回転する巨大歯車&天井にトゲが生えているところが進めると思わなくて詰まった。正解は【しゃがんでトゲを躱す】だったのだが、分からなかった。別のエリアで上下トゲになった狭い通路が存在し、「のちのちにトゲを無効化する or 強力な直線横移動手段が手に入るのかな」と考えたのがミスリードになったと思われる。あと、もともと一回ダメージを喰らいつつ突破できてはいたのだが、「探索アクションにおいて、ダメージを喰らうのが前提の進行は“正しくない”」と考えて引き返してしまっていた。

二つ目。水中を進むところ。【敵ドロップの技を使う】が正解だったのだが、気付けなかった。前述のダブルジャンプのところで詰まった際、「敵ドロップの技でどうにかするのでは?」という発想で何体かドロップを狙って空振りしたせいで、「このゲームはそういうことをやらないのでは?」という誤った結論に達してしまっていたのが原因だろう。しかしよく考えれば、冒頭の船(チュートリアルステージ)で、【敵ドロップの火を出す技を使って、大砲に火を付けて進む】シーンがあった。そこから間隔が空きすぎているのも原因の一つか?まぁ、単純に解決を図るなら100%ドロップでいいが……必要な技をドロップする敵を倒すこと自体は何度かしていたので、運がよければここで詰まること無く進めていたハズ。

三つ目。トゲ無効装備の場所が分からなかった。詰んだところは全部そうなのだが、シンプルに根気不足というか、視野狭窄だった。とはいえ、進行に必須なアイテムを、マップ埋めるためだけにわざわざ行くようなマニアックすぎる場所に配置しているのは、なかなかに攻めたデザインだと言わざるを得ない。「こんなところにあるの?wwこれは分からんてwww」って笑っちゃったもん。

Nintendo Switch版、スペックちょっと足りてなさそう

 かなりカクつくところが結構あった。別にそこまで気にしないけど。


 飽きてきたのでこんなところかな。他にもコンテンツ色々あるみたいなんだけど、気が向いたら、やる、かも、しれない。たぶん。


おわり


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