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【2024年版】愛知県教員採用試験 小論文の過去問と模範解答例

愛知県教員採用試験の小論文過去問と模範解答例12年分をまとめています。

本記事を活用すれば、出題傾向の把握をしたり、高評価を得られる解答の具体例を得たりすることが可能です。

たくさんの解答例で学ぶことにより、試験の採点基準に沿った答案作成ができるようになります。これにより、合格率の向上が期待できますよ。


掲載年度:平成25年度〜令和6年度(2012〜2023年実施分)


愛知県教員採用試験の小論文は次の2パターンに分類されます。

グラフ課題パターン】・・・様々なグラフや資料からデータや近況を読み取り、自分の経験を交えて論じます。

文章課題パターン】・・・短文(詩やニュース誌など)を読み、その文章から読み取れる事柄に自分の経験を交えて論じます。

いずれにせよ、データ(グラフや文章題)を踏まえた上で正しい論述が求められます。

一般的な論文とは傾向がまったく異なるため、しっかり内容を把握しておくことがポイントです。

では、さっそく出題テーマと模範解答を見ていきましょう。

愛知県教員採用試験の小論文の過去問と模範解答例をまとめています。


令和6年度(2023年実施)|過去問

問題

 次の表は、インターネットの利用状況についての全国調査(注)からの抜粋である。この表からあなたは何を読み取るか。また、それを踏まえて、あなたは教員としてどのような教育を心がけたいか。900字以内で述べよ。

出典:「令和3年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」調査結果
内閣府(令和4年3月)

スマートフォン、契約していないスマートフォン、携帯電話、自宅用のパソコンやタブレット等、学校から配布された・指定されたパソコンやタブレット等、ゲーム機、テレビ

(注)上記7機器によるインターネット利用状況についての調査

調査期間:令和3年11月3日~12月14日
調査対象:満10歳から満17歳の青少年5,000人(回収数3,395人)

模範解答例

 調査結果から、インターネットの利用時間が近年増加傾向にあると読みとれる。コロナ過が続いた令和3年度には、小中高生の半数以上が1日3時間以上利用している。これは、スマートフォン等の情報機器が普及し、インターネットの利用が日常的になっていることが原因と考えられる。そのため、学校においては、子どもたちを取り巻く環境を踏まえたメディアリテラシー教育の充実が一層求められる。私は教員として、以下の二点に重点をおいて教育活動に取り組んでいきたい。

 まず、情報モラルの育成に取り組む。道徳の授業や学級活動を通して、情報をインターネット上で正しく安全に利用することの意義を考えさせる学習を行う。具体的には、情報モラルに関する動画教材を用いて、個人情報の扱いについて考えさせたり、SNS上のトラブルの事例を取り上げて問題点について話し合わせたりする。その中で、知らないうちにトラブルに巻き込まれてしまうことや、何気ない発信が人を傷つけることもあるのだと子供たち自身に気づかせる。また、学級通信などを通して、ルールや正しい利用の仕方を家庭と共有していく。

 次に、ICTを活用した学級活動の充実に取り組む。1人1台端末等を用いて学習への関心・意欲を高めるとともに、子どもの特性や個性に沿った教育活動を積極的に進めていく。新聞やリーフレットなどのデジタル作品をグループで分担して製作するような共同学習も行っていきたい。子供同士が意見を共有したり議論したりするときにICTを効果的に活用すれば、より多くの仲間の意見に触れて、考えを深めることができるだろう。さらに、遠隔地や海外の人々とオンライン上で交流し、異なる考えや文化に触れることで、学校や地域を超えた広い学びにつなげていきたい。

 今後、ますます変化の激しくなる情報社会を生き抜くためには、正しい判断力や創造力、人と豊かに関わり合う共生力が求められる。私は、子どもたちが個性を発揮しながら、仲間とともに主体的に生きる力を育む教育を心がけ、子どもたちと一緒に成長し続ける教師でありたい。

令和5年度(2022年実施)|過去問

問題

 次の文章を読んで、 この筆者の考えをあなたはどうとらえるか。 また、 それを踏まえて、あなたはどのような教員を目指したいと考えるか。 900字以内で述べよ。

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