宝塚記念、逃げ馬を探せ!
宝塚記念の馬場が分からないという声を聞く。
まず天候が分からない。
でしょうね。
しかし
天候がどこまで影響するのだろうか。
最近のG1シリーズの特徴として
相当の降りにならない限り不良馬場にはならず
重馬場巧者と言われる歴々が実力以上に売れて
他の馬の配当が美味しくなるだけだ。
そんなことより気になることがある。
展開がどうなるか。
いや、もっと端的に言う。
何が逃げるの?
このレースの「逃げ馬いない問題」の奥深さ
この宝塚記念は「異常」なのだ。
何が異常かって?
今回逃げ馬が見当たらない。
いや、それだけではない。
逃げそうな馬が見当たらないだけのレースならそれほど珍しくない。
このレース
逃げを経験したことのある馬自体、皆無なのだ。
出走馬13頭
ここまでの出走レースは延べ232レース
……手計算で、たぶん。
どの出走馬も、新馬戦未勝利戦を含め、ただの一度として逃げた経験がない。
ちなみに「逃げ」の定義は「1ー1ー1ー1」など
レースの位置どりで全て一番手で回ったものとしている。
当たり前だが、このレース
デビュー数戦のお子ちゃまが走る2歳GⅠや
経験の浅い子達が走るクラシックではない。
経験豊富な古馬が走る、春競馬を締めくくるグランプリである。
そんな中
逃げに近いレースをした馬が2頭いる。
しかし、2頭ともたった一度だけの経験、という注釈がつく。
1頭目が、カラテだ。
逃げっぽいことを経験した馬その1・カラテ
は? カラテ?
あの後方待機の?
そう。そのカラテだ。
8歳馬が4年前
しかも1勝クラスの特別レース。
そこで彼は「1ー1ー1ー2」の位置どりから、11番人気12着に大敗している。しかも、その一戦に懲りたのか、次走から控える競馬に徹して、そこから結果を出し始めている。
要するに、あれを「逃げ」と呼ぶにしても、彼にとってそれは「黒歴史」なのだ。そこでわざわざ今回逃げるのは、出走馬全頭の中でも可能性が低いのではないか。
2頭目に行こう。
ここも意外な一頭である。
その名は、ローシャムパーク。
逃げっぽいことを経験した馬その2・ローシャムパーク
はい?
あのマクリの?
え? ワタシ、聞き間違えたかしら?
いえいえ、空耳ではありませんよ、奥さん。
デビュー3戦目の未勝利戦。
3−1−1の位置どりから、一番人気に応えて押し切っている。
いや待て。
彼は逃げたのか?
ただスピードの違いで先頭に「立ってしまった」だけではないのか。
今回「絶対逃げない」とは言わないが
スタートも決して良くない彼が逃げたらそれなりに驚く。
あるいは、掛かったと見て
買った面々は頭を抱え
切った面々はほくそ笑む。
逃げが適していると判断されたことのない面々
ここまでの話をまとめる。
つまり、出走馬全て
「センセイ、この子一度逃がしてみませんか?」
「そうだな、意外と合うかもしれん。お〜い、◯◯(騎手)君」
「承知しました」
このようなやり取りが一度もなかった、ということが分かる。
逃げずに順風満帆ここまで戦績を重ねてきたなら納得だ。
しかし、ほとんどの子はどこかで躓いて試行錯誤している。
それなのに
「この子は逃げる競馬が合っているのではないか」
陣営がただの一度でも
そういう考えに至らなかったということだ。
誰が逃げるか問題、再び
話を戻す。
それでも誰かが逃げねばならぬ。
誰が逃げるのか?
ここで、つらつらと予想を書いていこう。
逃げ馬の考察・純粋編
ここは、ごくごくマジメに予想する方に向いた内容になっている。
逃げる可能性のあるのは、普段先行して好位から競馬をする子。
その中で最もスタートのいい子が、事実上「押し出される」というやつだ。
「只今の決まり手は、押し出し。押し出しで……」
いや、ここでアナウンスされるべきは勝者であり
押し出された者の名前は分からない。
言えるのは
押し出された者も本意ではなく
後ろを見ながら、今からでも誰かが引っ掛かって前に出て欲しいと願いつつ走るので、超絶スローになる、ということだ。
ところが
「誰が」という確答が得られることはまずない。
その日その時その瞬間、ゲートを一番早く「出てしまった」子が逃げることになる。
まさか……競輪のように止まって様子を伺うようなことはなかろう。
逃げ馬の考察・思惑編
続いては、思惑編。
推理小説などが好きな方々にお勧めしたい。
「出走馬全頭、集まってください! 犯人(逃げた馬)は……この中にいます!」
せやろな。
先に言っておく。
これはネタである。
真面目な方は読むことをお勧めしない。
しかし
作戦として実行したのであれば
それはそれでアリだとも思う。
ただ、やはり本当にやったら驚く。
まず、スローペースになって困るのは誰か。
ある程度後ろから行く馬
または、後ろから行かざるを得ない馬だ。
ある程度人気になりそうで、後ろから行きそうな馬の中には
スタートがあまり良くない
ドウデュース
ソールオリエンス
が含まれるのではないか。
この2頭は、後ろ有利の流れになれば嬉しいだろう。
ドウデュース
彼は、友道厩舎の管理馬である。
この馬とともに
ヒートオンビートが出走している。
ソールオリエンス
彼は、(有)社台レースホースの所有馬である。
この馬とともに
ヒートオンビートが出走している。
……
ヒートオンビートが出走している。
大事なことなので、2回言ってみた。
はい注目!
ここ試験に出ますよ!
ヒートオンビートを逃す。
前残りになるなら、それはそれでアリである。
社台さん
ヒートオンビート優勝おめでとうございます!
貴方のために、逃しておきました!
お陰で前残りになりました!
前が潰れたら、それもまたアリである。
社台さん
ソールオリエンス優勝おめでとうございます!
貴方のために、ヒートオンビートを逃しておきました!
お陰で前のライバルが総崩れになりました!
または
おドウ君優勝おめでとう!
君のために、同僚ヒートオンビートに逃げてもらったよ!
お陰で前のライバルが総崩れになったよ!
ちなみに
こうなったら、スローペースにはならない。
まあそうだろう。
しかし
これ以外でスローペースにならないケースはあるのか?
誰かが引っかかる場合を除いて。
問題は
これが本当に試験に出るのか。
ちなみに
学生時代の教諭、◯崎氏が「試験に出す」と明言したものが
試験に出たことは一度もなかった。
最後に
下らない話題にここまで付き合ってくれた貴方に
自信度SSSの有料級情報をひとつ提供して終わりにする。
自信を持って断言する。
逃げる馬は
レースが始まれば分かる。
金返せ?
その前にお金をください。
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