Twitterのコミュニティノートに参加して一か月
Twitterのコミュニティノートという機能はご存じだろうか。
最近リリースされた、ツイートについて背景情報をツイート投稿主の意思とは関係なく埋め込めるという仕組みだ
コミュニティノートというのは、デマや誤った情報が拡散されないように背景情報をツイートにつけるためにある。
Twitterは陰謀論の拡散のプラットフォームになって、ユーザーが相互に注意しあったとしても、そのツイートを見た人自らが反対意見を探さなければ見られないということがあった。
2020年ごろにはすでにbirdwatchという機能でアメリカでは実験的に運用されていたらしい。
そして近頃コミュニティノートとして各国でテストグループの参加者を増やしつつ実証実験をしているといったところだろう。
自分も3月中頃に通知が来て参加した。そのころは日本語のコミュニティノートは数投稿だけだったので、自分の参加はかなり初期段階だったらしい
仕組み 単なる多数決ではない
コミュニティノート参加者は、他人のツイートに対してノートを作成することができる
コミュニティノート参加者の画面にノート一覧があるので、それで役に立ったか、たたなかったかの投票を行う
ノートが役に立つかの基準は主に、資料があるか、重要な背景情報かどうか
役に立たない基準は、私見か憶測、信頼できないかどうか
つまり、事実かどうか、客観的かどうかが重要視されている。
一定数の評価がたまると、ツイートにノートが表示されるようになる。
なので、いやがらせや的外れなノートは表示されない。
そしてこれが面白いのが、多数決で決まるわけではないということ。
多様な視点を持つ人が役に立ったと評価したことで評価ポイントがたまるそうだ。
多様な視点とは、今までの評価傾向からクラスタを内部で作って、さまざまなクラスタから賛成されているかどうかということ。
与党だけで賛成じゃない、野党も賛成してようやく表示されるということだ
しかも評価アルゴリズムはオープンソースになっている
コミュニティノートに張るべきこと。評価されるノートとは
コミュニティノートは一般ユーザーが大勢いるので、作成されるノートには様々な意見が投稿される。
デマや誤った情報に対する正しい情報とソースの付与や、偽アカウントや詐欺アカウントに対する注意が主に表示されている。
そのほかにも表示されるまで至っていないノートには、個人的な意見でのツイートへの反論を書いているノートもある。
炎上ツイートへの反論を書いたり、モラルを注意したりするものもあれば、
特定の政治家の主張に関して、「それでは分断が進みます」みたいな意見を書いたりするものもあるが
そういったものは評価されていない。
多くのユーザーはコミュニティノートの理念を理解しているようだ。
コミュニティノートにはノートに対する反論ノートをつけることができるのだが、そういったものに「私的な意見を書く場ではないです。そういったものはリプライや引用リツイートを行ってください」といわれる
おかげで、党派や立場を超えて、事実のみに着目した正しい情報があつまっている。
個人的に、これは表示されるべきなのかと疑問に思うノートも表示されているけれども
また、評価や投稿はTwitterのIDとは別の匿名で行うため、自身の立場で投票しづらい状況も軽減されている
なんにせよ、人のツイートに注釈が勝手に載るという強力な仕組みなので、慎重に評価されることが望まれる
コミュニティノートが機能しだしたらどうなるか
今は小規模なテストグループのみ表示されていて、評価されたノートも見れる人と見れない人に分かれているらしい。
コミュニティノートの投稿者として登録していなくても見れている人もいるらしい
デマを発信するアカウントのフォロワーに届いてほしいが現時点では届いていない。
これが届くようになったらどうなるか
おそらく陰謀論にどっぷりハマっている人は、正しい証拠を否認する努力をするだろう。だから彼らには直接効かないかもしれない。
でも、まだ陰謀論にはまっていない人が信じる前に助けることができるかもしれない。
ツイートに埋め込まれているので、ツイート投稿者はツイートを消すか、ノートが表示されていることを諦めるかのどちらかしかない。
また、ノートを張られないように誤った情報をツイートをするのを避けるかもしれない。
しかし、課題はある。
評価に時間がかかり、誤った情報が一通り拡散し終わったあと表示されている。
これではデマがデマのまま放置されてしまうかもしれない
もしかしたら、参加者が増えればスピード感も増すかもしれないが
ともかく、もしコミュニティノートの参加協力通知が来て、事実を愛する人ならばぜひ参加してほしい。
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