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この映画を見ろ!!

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独断と偏見で熱烈に見てほしい映画を語る。
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記事一覧

元祖パニック映画:大地震(EARTHQUAKE 1974年アメリカ映画)

死にそうになったことがある。小学校5年の夏、河原で遊んでいて上流のダムの放水に巻き込ま…

Papageno
3年前
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音楽最高◇スティーヴン・キング印のサイコ・スリラー「シークレット ウィンドウ」(2…

「俺の小説を盗んだな」。突然の訪問客。墓場から来たような南部訛りの忌まわしい男、シュータ…

Papageno
3年前
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「ディア・ドクター」ええで。胡散臭い鶴瓶がええで。(2009年日本映画)

ものまね芸人のコージー富田が鶴瓶の真似をするとき、表向きほのぼの芸人だが裏では怖い顔をす…

Papageno
3年前
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老人映画「ストレイト・ストーリー」(The Straight Story)は、しみじみいい。(1999…

「若いときは自分が老人になるなんて思っても見なかった。」「目も足も悪くなっていいことなん…

Papageno
3年前
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凡人と天才◇神が愛でし者「アマデウス」(1984年アメリカ映画)

「凡人」と「天才」。この記事のタイトルで映画のシナリオのすべてを表してしまう。「神が愛…

Papageno
3年前
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馬鹿女の色見本。「モテキ」 (2011年日本映画)モテてモテて困る。恋愛の陶酔。墨さん…

恋愛感情の高揚感!モーツァルトの「コシ ファン トゥッテ」でも歌われる恋愛の陶酔が面白かっ…

Papageno
3年前
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聖愚者・ジェルソミーナ「道」(原題:La Strada 1954年イタリア映画)

1954年に作られたイタリア映画「道」。 とにかく、ジェルソミーナが可愛くて切なくて。いま考えてみると、ジェルソミーナは「知的に遅れのある」女性だ。横暴なアンソニー・クイン演じる旅芸人のザンパノにこき使われる。ザンパノに依存するしかない、無力な人格として描かれている。 ジェルソミーナのしでかす失敗は、旅芸人の親方としては苛々の種だ。しかし、その悪意のなさに思わず笑ってしまう。天然のピエロだ。一生懸命やればやるほど、おかしくて切なくて。 今思い出すだけでも胸が熱くなってく

爆笑!哄笑!!クライムサスペンス風スラップスティック映画の傑作「Lock,Stock and T…

一攫千金を夢見た主人公たちが、いかさまギャンブルで悪党に50万ポンドもの負債を負わされる…

Papageno
3年前
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ブラックコメディの傑作「誘う女」原題:To Die For(1995年アメリカ映画)

美貌とは、ニコール・キッドマンをさす言葉だ。ニコールが、馬鹿な成り上がり「お天気お姉さん…

Papageno
3年前
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「カメラを止めるな!」を止めるな!!(2018年日本映画)

3回ユーロスペースで見た。 3回目が一番面白かった。爆笑しながら涙を流すというエモーショナ…

Papageno
3年前
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目を見張るリアルな自閉症の演技「マラソン」(2005年韓国映画)

淡々とした前半のエピソードの積み重ねが、後半で全て生きてくる。母親の苦悩、息子の記憶、マ…

Papageno
3年前
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「猟奇的な彼女」胸打つラブコメの傑作!(2001年韓国映画)

チョン・ジヒョン(全智賢)演じる「彼女」には名前がない。韓国語の「猟奇」はヨプキと発音す…

Papageno
3年前
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音楽家と音楽教師の狭間で。「陽のあたる教室」原題:Mr.Holland’s Opus(1995年アメリ…

作曲家を志し音楽のためにすべてを犠牲にする男、ホランド。「コンペティション」(1989年・ア…

Papageno
3年前
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リアルな音大生時代の思い出。「コンペティション」原題:The Conpetiton (1980年アメリカ映画)

コンペティション。 日本ではゴルフの「コンペ」くらいしか思い浮かばないだろうが、音楽では「コンクール」のことだ。コンクールと言えば音楽や絵画などの芸術系の話だな、と解るのが面白いところ。 映画「コンペティション」 アメリカのジュリアード音楽院の建物を使って撮影された青春映画。音楽大学のピアノ科に通う主人公(リチャード・ドレイファス)が、何度目か、しかも年齢制限もあり最後のチャンスかもしれないピアノコンクール(コンペティション)に臨む話。 主人公は見かけも年寄り臭く、帽子