地味PM meetup登壇:現職PMが語る、プロダクトのための地味な動き
現職PMが地味PM meetupに『プロダクトのための地味な動き』というタイトルで登壇しました!
はじめに
GLOBIS 学び放題 / GLOBIS UnlimitedのCPO(Chief Product Owner)と法人向けプロダクトのPMをしている久津です。
4/12にメルペイさん・heyさん主催のイベント"地味PM meetup"に登壇させていただきました。当日は150人近くの方にご参加いただき、大変盛り上がりました。他にもMNTSQさんやPR TIMESさんなど多くのPMの方が登壇され、貴重なお話を聴くことができました。
今回のテーマは「地味PM」ということで、プロダクトマネージャーとして仕事の中で行っている「地味な動き」と、それをどのような心持ちとスタンスで取り組んでいるのかを発表しました。
この記事では、その内容についてスライドを一部抜粋しながら解説していきます。
発表スライド
https://speakerdeck.com/yusukehisatsu/purodakutofalsetamefalsedi-wei-nadong-ki-di-wei-pm-meetup
結論ファースト
この発表でお伝えしたかった内容は、
『「PMがやるべきこと」ではなく「プロダクトのためにやるべきこと」にフォーカスしよう』です。
これがどういう意味なのか、2つの違いが何なのかは、記事を最後まで読みすすめるとおわかりいただけると思います。
当初の課題
私はグロービスに2年ほど前にジョインし、法人プロダクト開発のチームのPMに任命されました。その当時の取り組みの中で行った「地味な動き」を紹介していきます。
当時の課題は上のスライドの通りです。まだまだプロダクト開発チームとして立ち上がったばかりで、解決すべき課題が山のようにありました。ここに颯爽と現れたPM久津は、以下のような取り組みをして見事に問題を解決しました!
そんなわけありません。なんせ「地味PM」ですから、そんな華やかな動きはしません。
ちなみに、ここにあえて記載しているのは、プロダクトマネジメントの書籍や記事でよく紹介されるフレームワークや開発手法です。これらは一見有用なソリューションに見えるかもしれませんが、私はこれを選択しませんでした。
問題解決のためにやったこと
その代わりに行ったことはこちらです。
はい、地味です。
基本的には単純作業か根回し、関係値作りに終始しています。華やかなプロダクトマネージャーの仕事とは思えないものばかりです。
ではなぜこのような地味な動きを選択したのか、その理由について説明していきます。
スライドに記載されている通り、今ある課題の多くの原因が、
①周りとの情報の格差
②役割定義の曖昧さ
の2つであると定義しました。
①の解消のために、地道に関係づくりを行って、カスタマーサクセスのみならず海外事業部や経営陣が持つ情報へのアクセシビリティを高めました。今でもデイリーミーティングでは、直接的に関係しなくても周りの情報をチームにシェアするようにしています。
②の解消のために、突発タスクをブロック、または周りにパスしやすくし、自分たちのメインのプロダクト開発に集中できる環境づくりを行いました。そこで、ただ「忙しいのでできません」と言うだけでは責任放棄になってしまうため、「この類のタスクに多くの時間を費やしてしまっているので、〇〇までの間は対応をやめ、その代わりに…」のように、ある程度納得感のある説明をするよう心がけました。
もしかしたら序盤に挙げた有名なフレームワークや開発手法でも解決できたかもしれません。しかし、チームをしばらく観察した結果、こちらのアプローチの方が早く大きく効果が出ると判断しました。
では最後に、その判断の時にどのような思考プロセスだったのかを説明します。
これは持論ですが、最終的にユーザーに届くプロダクトの価値は、プロダクト開発だけでなくカスタマーサクセスやセールスなど様々なチームの仕事の「組み合わせ方」によって決まると思っています。仕事の「総量」ではないところがポイントです。
要は、それぞれのチームの仕事の質と量を高めたところで、非効率な組み合わせ方をしていると、期待したほどの価値を届けられません。仕事によって生まれたエネルギーが100%の状態で届かないのです。情報の非対称性や価値観のズレ、無駄なタスクへの対応などによってエネルギーが分散されてしまいます。
今回の地味な取り組みの狙いは、この部分の整備です。無駄なものを取り除いたり、ズレているものを合わせたりして、仕事のエネルギーがユーザーに価値として最大限伝わるようにしました。
ただ「そんな地味な仕事は果たしてPMがやるべき仕事なのか」と疑問に思う方がいるかもしれません。少なくともプロダクトマネジメントの書籍にはあまり書かれていない動きかと思います。
それに対する私の答えはこちらです。
「PMがやるべきこと」ではないかもしれませんが、「プロダクトのためにやるべきこと」ではあります。であれば、「余計なことを考えずやればええやん。」そう思います。
もちろん、こういう地味な動きがPMに求められない組織もあるかもしれません。成熟した、あるいは人材豊富な組織では、PMはもっとクリエイティブな仕事に集中すべき、という考え方もあると思います。しかし、我々の当時の組織ではこの動きが求められていました。そしてそれの解決に動ける人も他にいませんでした。だから自分がした、それだけの話です。
個人的に、PMは「プロダクトの価値の最大化に誰よりもコミットする人」だと思っているので、地味だろうが何だろうが、状況に合わせて必要と判断したら素早く動く、そういう人であり続けたいと思います。
というわけで、最初に掲げたメッセージを再び載せます。
GLOBISで一緒に働く仲間を募集しています!
我々は、[今年新しく制定したGLOBIS 学び放題 / GLOBIS Unlimitedのミッション]達成のために、まだまだやるべきことがたくさんあります。まだまだプロダクト開発組織として成長しなければなりません。
というわけで、プロダクトマネージャー含め、全方位で採用を積極的に行っております。
詳しくはこちらのサイトにてご確認ください。
もしライトに話を聞いてみたい方がいらっしゃれば、こちらのMeetyからお気軽にご連絡ください。
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