見出し画像

中期経営計画の達成に「予算管理」でサポート コーポレートサービス本部K.Tさんの「仕事のやりがい」

当社グローバルウェイは2020年11月、さらなる事業成長を目指して「中期経営計画(GW-VISION2026)」を策定し、経営陣の刷新を行いました。最初のミッションとなったのは、2022年3月期の連結決算での黒字化。過去最高の売上高も更新し、変革ステージの第一歩をスタートすることでした。

このミッションは、2021年7月21日に発表した通期業績見通しの上方修正の通り、達成に向けて着実に進んでいますが、中期経営計画推進の裏方として活躍しているのが、コーポレートサービス本部の K. Tさんです。

画像1

「フォーキャストMTG」で将来予測の精度を上げる

当たり前のことができていない日本企業は多い

2004年に設立されたグローバルウェイは、さまざまなサービスをリリースしながら成長し、2016年4月に東証マザーズへの上場を果たしました。しかし上場翌期からは、新サービスへの事業投資によるリソースの分散や、事業シナジーの弱さによる新サービス立ち上がりの遅れなどにより、赤字が続いています。

この背景には、創業期特有の拡大志向とともに経営管理体制の弱さがありましたが、 K. Tさんは「第二創業期」の体制強化に向けて、経験豊富な財務経理スタッフとして2020年10月に入社しています。

さっそくTさんが取り組んだのは「予算管理」。売上高と費用の予算の進捗状況を見える化し、なぜそうなっているのか、これからどうしていくべきか、といったことを社長中心に意思決定する材料を提供することです。

「言ってみれば当たり前のことなんですけど、それができていなかったということです。当社の場合は、事業を伸ばすときにおろそかになっていた面がありますが、実はこの“当たり前”ができていない会社は全く珍しくなく、意外と多いんです」

K. Tさんが予算管理の重要性を叩き込まれたのは、グローバル経営を行う外資系2社で働いていたころのこと。その後、当社に入社する前に日本企業2社で働きましたが、いずれも「予算管理」は驚くほど弱いと感じたそうです。

終わったことの記録から「予測と課題提起」にシフト

「予算管理」の推進とは、どういうものか。例えば費用を見るとき、ただ総額をざっくり見るだけの場合と、その内訳を細かく見る場合とでは、解像度が違ってきます。

「たとえば、細かいことですが、さまざまな試行錯誤をする中で、いろんな外部サービスを試して、使わなくなったのにそのままになっていることがあります。これはベンチャーあるあるなのですが、それを洗い出して、本当に使うのかどうかを確認して取捨選択するだけでも、無駄なコストがけっこう削減できることが多いのです」

費用も、予算をオーバーしている場合にその内訳を精査することはもちろん、予算を下回っている場合にも、なぜ下回ったのか、計画されていた取り組みが遅れていないか、より安い手段をどう調達したか、といったことを確認するのだそうです。

費用だけでなく、売上高についても同様に、未達の場合はもちろん、計画を上回る実績があがった場合にも、その理由をきちんと振り返って共有します。内訳を細かく見て、その裏側でどのような企業活動が行われているのか把握する基本を徹底することが大事です。

このような企業活動の振り返りを2週間に1度の「フォーキャスト(Forecast=予測)MTG」で行うことにより、終わったことの記録から、将来の活動に対する予測や課題提起に力点をシフトし、複数事業を統合的にまとめて経営することが可能になりました。

「各事業部が状況をより細かく把握し、精緻な意思決定をより迅速にできる基盤が整ったといえると思います。当社は形態が異なる複数の事業を行っているので、フォーマットや意思決定プロセスを一本化するのには骨が折れましたが、やりがいがありました」

歴史学専攻で卒業後、夜間の会計専門学校に通う

K. Tさんの“今後の野望”は、最新のRPAツール(ロボティック・プロセス・オートメーション)などを駆使して、業務の工数削減や自動化を進め、付加価値を生み出せる経理財務によりシフトしていきたいとのこと。

ただし、業務の自動化を行うためには、まずは業務システムの標準化を図り、しっかり回していけることが前提となります。現在はその前提固めのサイクルを回しながら、経営の意思決定により役立つしくみを作っていきたいとのことです。

さて、そのようなTさんですが、ここまでのキャリアには紆余曲折もあったようです。大学で歴史学を学んだ後、卒業してしばらくは会社に就職せず、家業の手伝いをしながら、大学時代からアルバイトしていた飲食店で引き続き働いたりしていました。その後、心配した親御さんから紹介された税理士事務所で働くことになりました。

そこで会計の面白さに触れ、働きながら夜間の専門学校に通います。20代後半に、実務経験のないまま企業の求人に応募したところ、日本企業からは反応ない代わりに、いわゆる「空白期間」を気にしない外資系企業から面接のオファーが相次ぎました。

そのうちヨーロッパの化粧品メーカーの日本法人に就職。幅広い仕事を任されて業績を伸ばし、管理部門のマネージャーに就任します。そこで会計の仕事を教えてくれた監査法人の人に勧められ、今度は米系大手広告会社に転職します。

「経理や財務会計は、終わったことを記録する仕事。それはそれで短期間に正確にやる価値はあるんですが、私がやっぱりやりたいのは、バジェットアカウンティング(予算管理)なんだなと思いました」

現在はリモートワークで経理と予算管理を担当

広告会社では経営者向けレポートティングの面白さに目覚めつつ、財務とレポーティングを幅広く見るマネージャー職まで昇格します。しかし外資系企業は職務分掌が細かく、自分で手を動かせる環境が少なくなった K. Tさんは、40代半ばで安定した職を去り、日本企業に転職する決断をします。

しかし前述したとおり、日本企業では「予算管理」の重要性をなかなか認識してもらえず、形式的なことにこだわりすぎる気質が肌に合わなかったこともあり、短期間に2社に勤務。さらに納得するできる職場を求めて転職活動をしていたところ、3社目でグローバルウェイCFOの赤堀取締役と意気投合した、というわけです。

K. Tさんは現在フルリモートで在宅勤務を実施中。小さいお子さんと平日も一緒に遊べる環境が、とても気に入っているそうです。

なお、グローバルウェイは基本的に学歴不問、外資系と同様に現時点での実務能力を重視し、職歴の空白期間があってもあまり気にしない社内風土です。現在は財務経理スタッフの求人はありませんが、ITエンジニアなどを募集していますので、転職先を探している方はぜひ求人をご覧ください。