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ソマリアとアルシャバーブ

社会主義に基づいた独裁政治
まず、Somalia(ソマリア) では Muhammad Siad Barre という人が軍事行動によって国の権力を手にしたあと、ソ連のサポートとともに社会主義に基づいた独裁政治を始めました。

Somalia(ソマリア) は独裁政権のもと、Ethiopia(エチオピア) 内にある Ogaden という地域に軍事侵略していきます。この地域には Somalia(ソマリア)の人たちが多く住んでいたんです。

でもこの頃の Ethiopia(エチオピア) も社会主義を掲げていて、ソ連は Ethiopia(エチオピア)側についたんですね。こういった状況の中、ソ連のライバルであるアメリカが Somalia(ソマリア) をサポートし始めるのですが、キューバなど他の社会主義国家が Ethiopia(エチオピア) 側についたこともあり、Somalia(ソマリア)はこの紛争に負けてしまいます。

反政府組織の台頭
この敗戦を機に、独裁者 Muhammad Siad Barre に反発する反政府組織が Somalia(ソマリア)国内であらわれはじめ、1991年に彼による独裁政権は権力を失います。

でも独裁者を倒したは良いものの、明確なリーダーがいなくなった Somalia(ソマリア) では紛争状態になるんですね。

この混乱状況を改善するために 2004年に国際機関が動きます。

the Transitional Federal Government (TFG) という政府組織が ソマリア国内につくられるのですが、Al-Shabaab(アルシャバーブ)というイスラム過激派の軍事組織がこれに反発するんですね。

そして2006年には、Al-Shabaab(アルシャバーブ) はソマリアの首都である Mogadishu を占拠します。

このイスラム過激派組織の拡大を懸念したアメリカは、2007年に Ethiopia(エチオピア)軍とともに the Transitional Federal Government (TFG)政府の側について Al-Shabaab(アルシャバーブ) と紛争を始めるわけです。

過激派の軍事組織 Al-Shabaab(アルシャバーブ)

VS

the Transitional Federal Government (TFG)政府 + アメリカ + エチオピア

この軍事介入によって Al-Shabaab(アルシャバーブ) の勢力はいったん弱まるのですが、2009年に Ethiopia(エチオピア)軍が撤退すると、また勢力を強めていきます。

2011年から Al-Shabaab(アルシャバーブ) は海賊行為も行なうようになり、Somalia(ソマリア) の隣国である Kenya(ケニア) や Ethiopia(エチオピア) なども軍事対応するわけですね。

不安定な政治体制にあったソマリアですが、2017年に就任したソマリア大統領の任期が 2021年の 2月に終了したんですね。

新たな大統領をめぐった選挙を開催する前に大統領の任期が終わってしまったため、どうやって選挙を実行するかなどで混乱が起きています。

元大統領の任期を延長するべきという派閥と、それを拒否する派閥のあいだで今後の方針についてもめているわけですね。

国際連合が仲介に入って平和的な話し合いを進めようとしてきたのですが、双方の間で暴力事件が起き始めました。

国連事務総長もソマリアのすべての政党に対して暴力をやめるよう要求したり、アメリカは平和的な交渉を再開しなければ制裁にでることを示唆しています。

シンクタンクの the International Crisis Group は、"外国の介入にくわえ、ソマリアの選挙を仲介することになっている The African Union (AU) が暴力の停止を求めるよう迅速な対応にでること" を提案しています

参考: Al Jazeera, BBC News, CaspianReport, NowThis World

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