ポメラ買ったから日記始めます

７月７日（日）
　新宿ビックロに行って、KINGJIMのポメラD M30を買ってきた。ポメラというのは文章を書くことに特化したワープロ機器だ。5月の文学フリマでも実演販売が行われていて話題になっていた。
　インターネットも表計算もできないのに3万円以上するというので、だったら新しいパソコンを買った方がいいじゃん、と敬遠していたのだが、元夫であるきみどり氏と、同人活動を一緒にやっている友人メイコという、私にとってかなり身近な二人が熱心なポメラ愛好家であることから興味を持つようになった。5月の文学フリマでは自分史上もっとも多くのお客さんに自著を手にとってもらえたことだし、7月1日にボーナスも出たことだし、何か執筆活動の役に立つ新しいツールを、ということで購入に踏み切った。51%引きになっていたので、2万ちょいで買えた。

ビックロを出て星乃珈琲店に入り、夏野菜のＷキーマカレーでお腹を満たした後、さっそく段ボール箱からポメラを取り出した。でかい箱の真ん中に、私の手のひらほどのサイズしかないポメラがちょこんと鎮座していた。ポメラたん可愛いとうわごとのようにつぶやいていたメイコの気持ちが少しだけわかった。同時に購入したeneloopの単３電池を本体に２本セットし、そうっと液晶画面を持ち上げると、両端が折り畳まれたキーボードをぱたん、ぱたんと開く。すると面倒な初期設定などもなくすぐにこの画面が現れた。紙の手帳を広げるのと変わらない手軽感。重さもハードカバー1冊分くらいだし、これはたしかに外で文章を書くのに便利かもしれない。

せっかくだから11月文フリに向けた新刊の原稿を書こうかと思ったが、やはりネタ出しやプロットを考えるのは紙の方がいい。あまり考えずにさくさく書けるのはやはり日記か。先日参加した植本一子『台風一過』の読書会で参加者の方と日記トークを繰り広げて、私も日記をリアルタイムで公開したくなった。私は文フリで三十歳エッセイや一人酒日記を売っているが、あれは大分日が経ってから一気に書いているので、自分としては日記と似て非なる何かのように思っている。
　やるか。ポメラ日記。
　早稲女同盟がnote配信を始めるときに作った自分のnoteアカウントがあるので、試しにそこで公開してみようかと思っている。ブログ的なものをやるのは10年ぶりだ。ちなみに昔やっていたブログは、あるとき好きだった男から急に電話がかかってきて「ぐりこと付き合ってたのが●●さんにバレたんだけど、ぐりこ俺とのこと誰かに話した？」と聞かれて、誰かに話すどころかブログに書いて全世界に発信してるう〜！　と思って慌てて削除したのだった。よく考えたら削除する必要なかったな。バレて困るの私じゃないし。ってか他人にバレたら困るような相手と恋愛してるんじゃねーよ。
　

というわけで、ポメラ買ったから日記始めます。