今週の市場イベント
今週の市場イベント(6月第3週)
6/13(月)
英GDP(MoM)予想0.1% 前回-0.1%
ECB ホルツママン、シムカス、デギンドス
FED ブレイナード
6/14(火)
独卸売物価指数(前年比) 前回23.8%
独HICP(F)(前年比)予想8.7% 前回8.7%
独ZEW景気期待指数 予想-26.8 前回-34.3
独ZEW調査現状指数 予想-31.0 前回-36.5
欧州ZEW景気期待指数 前回-29.5
米PPI最終需要(前年比)予想10.8% 前回11.0%
ECB シュナーベル
独2年5.5BIL
伊3年2BIL、伊7年1.5BIL、伊30年1.5BIL
6/15(水)
中国 小売売上高(前年比)予想-7.1% 前回-11.1%
仏HICP(F) 前年比 予想5.8% 前回5.8%
米NY製造業景気指数 予想+3.0 前回-11.6
米小売速報 前月比 予想0.1% 前回0.9%
FOMC 予想1.25%-1.50% 前回0.75%-1.00%
ポルトガル経済ブルテン
ECB ナーゲル、デコス、パネッタ、クノット、センテノ、ラガルド
日本1年
6/16(木)
伊HICP(F)予想7.3% 前回7.3%
英MPC 予想1.25% 前回1.00%
米住宅着工件数 予想-0.1% 前回-0.2%
米フィラ景況感 予想5 前回2.6
ECB ビスコ、パネッタ、バーレ、デギントス、クノット、センテノ、デコス、マキノフ
日本3M
仏3年、仏5年、仏7年
加50年
6/17(金)
EU CPI(F) 前年比 予想8.1% 前回7.4%
日銀 政策決定会合
ECB パウエル
豪10年1BIL
先週の振り返り
米10年3.15%(+22BP)
独10年1.51%(+25BP)
USDJPY134.41(+3.58)
EURUSD1.0519(-0.021)
S&P500 3900 (+0.35%)
Indu 31392.79 (-4.58%)
CCMP 11340.02 (+0.7%)
RTY 1800.284 (+1.95%)
USIGスプレッド156BP(+6.26BP)
EURIGスプレッド96.96BP(+10.83BP)
先週は米債よりも欧州債の方が金利上昇圧力がかかる。先週はECBと米CPIを控えて動きが慎重になるが、金利上昇圧力がとまらず、円安も止まらず。
木曜日に出たECB後に独金利は大幅上昇するが、EURは売られる。ラガルド総裁は会見で7月25BPの利上げ、9月はより大きな幅の利上げの可能性を示唆。(個人的には、ラガルド総裁は7月に25BP、9月に50BPの利上げを織り込ませに行ったとの解釈)一部では、7月に50BP利上げをサブシナリオで考えている人もいるとの話もあるが、個人的には、そこまでタカにはいかないのではないかと現時点では思っている。それだったら、6月に利上げを開始してもいいのでは?と思う。独2-10年はレンジ内で58BPまでタイトニングしたが、米CPIで欧州も大きくベアフラット。
米CPIの結果はこちら
総合前月比 予想 0.7% 実績1.0% 前回0.3%
コア前月比 予想 0.5% 実績0.6% 前回0.6%
総合前年比 予想 8.3% 実績8.6% 前回8.3%
コア前年比 予想 5.9% 実績6.0% 前回6.2%
結局、米債は2年+25BP、5年+19BP、10年+11BP、30年+3BPとベアフラットとなり、典型的な利上げ相場。
欧州もつられて、独2-10年は50BPを下回ったが、終値は53.98BPまでタイトニング。欧州もベアフラット。イタリアの対独スプレッドはECB前の8日終値から20BP以上ワイドニングし、224BPまで広がっている。今回のECBで周辺国に対する具体的な救済策が出てくることなく、ラガルド総裁からは基本的な原則論しか出てこなかったのが、ワイドニングの背景だろうと考える。しかも、欧州の中では、コロナ後のイタリアの経済の回復は遅れているように見える。元々ロシアとも関係が深かった影響で、経済へのダメージも大きいと推量。現在のイタリアの対独スプレッドのモメンタムは大きい。
米国労働統計局が本日発表した全都市消費者物価指数(CPI-U)は、4月に0.3%上昇した後、季節調整済みで5月に1.0%上昇しました。過去12ヶ月間、季節調整前の全品目指数は8.6%上昇した。
上昇幅は幅広く、住居、ガソリン、食料の指数が最も大きく寄与している。エネルギー指数は4月に低下した後、ガソリン指数が4.1%上昇し、他の主要構成指数も上昇したため、同月は3.9%上昇した。5月の食品指数は1.2%上昇し、家庭での食品指数は1.4%上昇した。
食料とエネルギーを除いた全項目の指数は5月に0.6%上昇し、4月と同じ上昇率だった。ほぼすべての主要項目が前月比で上昇したが、最も貢献度が高かったのは、シェルター、航空運賃、中古車・トラック、新車の各指標であった。また、医療、家庭用家具・業務、レクリエーション、衣料品の各指標も上昇した。全品目指数は5月までの12ヵ月間で8.6%上昇し、1981年12月期以来最大の上昇率となりました。食料とエネルギーを除いた全品目指数は、過去12ヵ月で6.0%上昇した。エネルギー指数は過去1年間で34.6%上昇し、2005年9月期以降で最大の上昇率となりました。食品指数は5月までの12ヵ月間で10.1%上昇し、1981年3月期以来の10%以上の上昇となった。
今週の予想
米CPIが予想を上回り、米2年債が25BP上昇。FOMC毎のOISでは、9月FOMCでの50BP利上げが100%織り込まれている状態。今週のFOMCを前にブラックアウト期間に入っているので、FRBの高官からは新しい発言はなし。CPIが高止まりから株下落、金利上昇、USD上昇で反応したことから、今週もその流れが続き、FOMCでのパウエル議長の記者会見に注目が集まる。
今回のFOMCでは、50BPの利上げが予想されている。
7月は50BP利上げが予想されているため、9月利上げが25BPになるか50BPになるか市場の話題だったが、CPIを受けてもう50BP以上の利上げが織り込まれている。2022年末時点のOISは3.2%まで上昇し、11月、12月FOMCでも25BP以上の利上げ織り込みが入っている。
一旦CPIがピークアウトしたとの見方が強まったところに3月のCPIを上回ったので、CPIがピークアウトしたのではないかとの声は収まらないのではないか?となると、典型的な利上げ局面の動きであるベアフラット、株安、USD上昇、金曜日と同じような動きが続く可能性が高いと見る。パウエル議長が75BP利上げも否定しないような発言が出てくれば、もう一段その流れが加速。
欧州債も金利上昇が止まらず、独10年で気づけば1.75%なんてことも真剣に否定できない展開。先週までは「1.50%に行く」って言ったら、本気でとらえられなかったし。イタリアの対独スプレッドも今週末に250BPもそれほど遠い話ではない。金曜日の終値で224BPで、急速にワイドニングしているし、この勢いはむしろ加速している。
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