見出し画像

【占星術】火星概念を紐解く原始的欲求

皆さんは、火星という天体についてどんなイメージを持っていますか?
夜空を見上げると、血を思わせる赤色に鈍く輝いている様子が見られるでしょう。
火星は古来より、世界各地で凶兆の星として読まれてきました。
闘争心をかきおこし、災いを呼ぶとされていたのです。

西洋占星術でも、古くは刃物や切り傷、やけどと読まれてきました。
喧嘩や争いごとも火星の管轄で、よけいなものを切り離すエネルギーです。
占い愛好家には女性が多いですから、理想的なイケメンの姿や、恋の予感と読まれることも少なくありません。

この火星について、色々と考えたことがあるのでまとめてみたいと思います。

映画アバターに見る、原始的男性性


皆さんは、映画アバターを見たことがありますか?
軍人で下半身不随である主人公が、遠い惑星で現地の生物と同じ体を得て、現地人対人間の戦争に加担するお話です。

主人公は最初、現地のコミュニティにおいて、弱いよそ者という扱いを受けつつも、ハンターとしての訓練や修行を受ける様子が描写されます。
その中でも、イクランと呼ばれる翼竜を手懐ける様子を、大変興味深いと思いました。
イクランの捕獲には危険を伴いますが、これをこなして馬のようにイクランに乗ることで、一人前のハンターと認められます。
中でも巨大な翼竜、トゥールークと心通わせて手懐けるハンターはなかなかいません。
しかし主人公は、トゥールークを捕獲し、心通わせることに成功します。
より強い翼竜との通心は、歴代に類を見ない立派なハンターの証です。
これによって主人公は、コミュニティ内でも最大最強に近い信頼を得るのです。

私はこれを、原始的な男性性としてすごく面白いと思いました。
人間の体にそなわっている本能は、狩猟が中心の縄文時代に焦点をあてると分かりやすくなります。
動くものを追いかける、攻撃する、しとめる、獲得する。これらは、狩猟のために男性に備わっている本能です。
さらに、獲物の多さや大きさを周囲と競い、比べて、勝利したいという願望もあるでしょう。
もっと言えば、より大きな獲物を捕まえた証拠を残し、これをコレクションしたい性質もあるのではないかと考えました。
まとめると
・狩猟、獲得への欲求
・比較と勝利、自己主張への欲求
・戦績のコレクションへの欲求
となります。

ここから先は

3,139字

¥ 350

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?