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【4選】時間に追われるサラリーマンのためのていねいな破壊【Destroy】

ストレス、それは便利な言葉。
ありとあらゆる体調不良の原因を説明してしまう魔法の言葉。

ストレス、それは解消しなければならない心の膿。
しかし、そんな時間も気力もないのが”サラリーマン”というもの。

だから彼らはただ願う。

「――会社に隕石落ちないかな」
と。

Wish upon a star.
だが、願うだけでは何にもならないのも、またこの世の摂理。

では、どうすればいいのか?
答えはそう、決まっている。

――『破壊』だ。

全国6772万人の”サラリーマン”の皆様

こんにちは、灰色ギツネと申します。
飲み物片手ですいません。

突然ですが、皆様は『破壊』はお好きですか?
私は大好きです。

大好きなので、今飲んでいるコーヒーも自分で挽いて淹れました。
ゴリゴリと豆が潰れる感触がとても気持ちよく、元気になります。

『破壊』は楽しいし、健康にも良い。
それが事実。

しかし、日常生活では合法的に物を壊す機会にはなかなか恵まれませんし、
仮にチャンスがあっても、人目があるので全力を出すのは難しいですよね。

責任ある社会人の辛いところです。
隕石に自らの破壊衝動を託したくなるのも、無理はありません。

ですが、叶わぬ夢ばかりを追っていると、
かえってストレスが溜まってしまうというもの。

リアルを生きる我々には、現実的な処方箋が必要なのです。

ですので、今回私は、

と題して、
サラリーマンでもできるストレス解消破壊を4つほど考えてきました。

有効かどうか、実際に試してみないと分かりませんが、
お疲れの皆様、ぜひ結果を参考にしてみてください。

なお、このようなルールの下で進行していきます。
ご多忙の中恐縮ですが、ちょっと手間暇をかけさせていただきます。

だって、貯めてから解放した方が気持ちいいと思うので。
おしっこと一緒の原理です。


その①~赤いきつねを粉々にして喰う~


まず使用しますのは、かの有名なカップ麺『赤いきつね』です。

東洋水産様により作られた
丹精のこもった麺、そして甘い油揚げが美味しいこの商品ですが、
今日はその企業努力を破壊し、全く違う食べ物にしてしまおうと思います。

「どうやって?」

そこで登場するのが、こちらのすり鉢&すりこぎ棒。

既にお察しかと思いますが、赤いきつねの具を全て粉状にしていきます。

「どうして?」

そんな疑問を抱く人もいるかもしれませんが、
見てくださればじきにご納得いただけると思います。多分……

ということで、まずは麺を取り出して……

悪ぃな、私はどん兵衛派なんだ

ひたっすらに擂る&擂る!
ふるいも使って、柔らかく細かくなるまで!

麺に弾力があって中々潰れてくれないのがキツイですが、楽しいです。
子供の頃、親の手伝いでホットケーキを作っていたのを思い出します。

格闘すること3時間、ようやく全て粉状になってくれました。

ビフォーアフターでお見せするとこんな感じ。
中々壮観ですね。

では続けて、油揚げと各種具材も擂っていきますが、
二度も同じくだりを見せるのもなんなので、工程はカットいたします。

左下の油揚げがすり鉢で擦れず大苦戦。
ハサミで4時間ぐらい切り続けてなんとかここまで持ってきました……

ということで、
はい、こちらがすっかり擂り降ろされた後の具材たちになります。

ちなみに、混ぜ合わせるとこんな感じ。

揚げて5秒で戻した出来損ないフライみたいですね。

では、準備が完了したので、実食と行きましょうか。
まずは、慎重に素材を容器に戻して、

お湯を入れて、


5分待ったものがこちら!

水少ねぇ…………

なんだか凄いことになってしまいました。
というか、キショ過ぎます。

赤いきつね特有の、飴色をした綺麗なスープはどこに行ってしまったのか。
そこに在るのは濁った液体と、ブヨブヨと太った白い細かい粒だけ。
さながら、2日間放置したラーメンのゆで汁のようです。

いくら優秀な東洋水産様でも、
自社の看板商品がこんなになるなんて予想できなかったでしょう。

つまり、

ということです。
とても気持ちがいいね。

ではせっかくなので、こちらの食レポもお届けしようと思います。
やってみようか血迷う人も、もしかしたらいるかもしれませんしね。

……いざ!


…………
……………………
…………………………………………


完食!

いやー、中々のお手前でした。

味の面で言えば、ダシの効いた粥みたいで意外と美味しかったのですが、
無限に水を吸っていて量が多いのが玉に瑕ですね。
おかげで、昼夜二回分の食事になりましたけど。

では、次に行きましょう。


その②~【完成まで24時間以上?】2000ピースパズルを完成させてすぐ壊す~


はい、続けて使っていくのはこちらの『ジグソーパズル』です。

『ジグソーパズル』皆様は作ったことありますか?
私は今回が初めてです。

かつての友人に、パズル好きで部屋中に飾りまくっていた男がいたのですが、正直、何が楽しくてやっているのか私には全く分かりませんでした。

一々細かくて、ストレスが溜まるし
どうせ飾るなら絵画の方が綺麗だし格好いいじゃん、そう思っていました。

でも私、気づいてしまいました。
その積年の疑問の答えもまた、『破壊』なのであるのだと。

つまるところ、”ドミノ倒し”と同じ原理ですね。

気持ちのいい破壊のためには、まずは秩序を創造する必要がある。
そして、その秩序が精緻であればあるほど、
大きければ大きいほど壊れた時の解放感も強くなるということ。

だから私は『ジグソーパズル』を作ります。破壊のために。
苦労の分だけ喜びもひとしおだと信じて、2000ピースもある上級編を。

私が、そして皆様がパズルを作るべき理由は説明できたと思うので、
早速、取り掛かっていきましょう。

……う~ん、絶望的。
ピースが尋常でなく細かいし、多すぎて何がどこだかよく分かりません。

この山の膨大さをどう説明したものか難しいですが、
”さけるチーズ”比較で言えば、1ピース大体1/4本分の長さ。
パズル全体では、”さけるチーズ”500本分の面積という感じです。

とにかく、小さくてしんどいということです。
少なくとも、初挑戦でやるようなものじゃない。

まあこんな感じですが、後は頑張るしかないので気張っていきましょう。
では、早送りでドンドン行きます。

まずはピースの選別作業から。考古学者の気分になる。
大体出来たら、枠を取って……
出来るところから頑張って埋める
筆のタッチが分かりやすいから、印象派が大好きになってきた。
代わりにモナリザは嫌いに。背景が黒すぎて違いが分からん。
疲れたら休憩。頭寒足熱、頭を冷やせ。
3日経過。ここまでくると段々楽しくなってくる。
合間の気分転換。現物を見にいってやる気をチャージします。


……とそんなこんなありつつ、
開始から

完成!

いやぁ、始めた時に予想していた以上に楽しめました。
ずっと、面倒だし辞めたいとは思っていたのですが、
早く解放されたすぎて逆に病みつきに。寝る間を惜しんでやっていました。

ちなみに、サイズ感はこんな感じ。
駅とかにあるB2ポスターぐらいの大きさと言ったら分かりやすいですかね?


…………………えっ?そんな御託はどうでもいい、早くやれですって?
仕方ないですねぇ。

本当はもう少し、達成感に酔いしれたいところですが、
そんなに請われちゃあ断れない。
幻聴だったとしても、断れない。

じゃあ早速ですけど、やりますか。
46時間かけて仕込んだ味はいかほどか。
楽しみです。

では……、
位置について・よーい――


――――オラァァァァ!!!!!!!!!!!

…………
……………………
………………………………

ちょー気持ちいい……

これは当たり、おススメです!
パズルを作るのは面倒ですが、その分かなりエキサイティング。
ドミノ倒しと違って、場所をあまり取らないし制作センスがなくてもできるのも嬉しいところ。

ただ、部屋でやると、ありとあらゆる隙間にピースが飛び散るので
掃除が面倒なのが少々難点ですね。


その③~【#せっかちプレイ】ポケットモンスタープラチナ シンオウ図鑑完成RTA 89時間12分~


さてさて、ここらで折り返し。
お次に使用するのは、昔懐かしのこちらの品々。

『ポケットモンスターダイヤモンド&パール&プラチナ』です。

で、何をするかと言えばタイトルの通り、
作品の舞台であるシンオウ地方の図鑑209種を全てコンプリートし、
そしてそのデータをすぐに消すということをやってみたいと思います。

実体がないものを壊すというのは、果たして気持ちいいものなのか。
それを確かめるための実験です。

なら大人しく”グランド・セフト・オート”か”ぷよぷよ”でもやれよ、
などという声が聞こえる気がしますが、無視します。

今回のテーマは”ていねいに”なので。


ということで、早速やっていきましょう。
……なお、絵面が地味すぎるので途中経過はダイジェストでお届けします。

懐かしのタイトル画面。
懐かしのマップ。シンオウ地方は”北海道”モチーフなんですよね。
御三家はもちろんヒコザルを。当時は彼も厨ポケの子でした。
ボールを投げつつ進めていく。
大都会”コトブキシティ”到着。BGMがオシャレで素晴らしい。
興奮して、私もリアル”コトブキシティ”に来てしまいました。
もちろん、札幌まで来たからには海鮮丼も食べます。
そんなこんなしながら……
サクッと殿堂入り!
図鑑の方はあと97種と折り返し。面倒な奴らが沢山残ってる
特にヒンバス。私はお前が嫌いだ。
あまりにも釣れないので、気分転換にポケセンに。
パーティメンバーたちのぬいぐるみを買いました。可愛いです。
癒されたので、引き続き。
通信交換進化を眺めている時間、この世で一番不毛。


そして……
………………………

完成!


通常プレイでは入手不可な幻のポケモン”マナフィ”以外の209種がゲット済みに。
マナフィは本場のRTAでも範囲外になってから、許して……

一部ポケモン達のおかげで、思った以上の時間がかかってしまいましたが、
子供時代の思い出に浸りながらプレイ出来て良かったです。
やっぱり、神ゲーっていいな!

まあでも、今からデータ消すんですけどね、初見さん。
だって、今の私は『破壊』に飢えた大人だから。

それでは、早速やってまいりましょう。
冒涜的行為の味はいかがだ。


うぉぉぉぉおおお!!!!!
アドバンス、ジェネレーション!!!!!!!!!!!!!!!



…………
……………………
………………………………

……う~ん、やってみて分かったんですが、
これは微妙ですね。

身体的にほぼ動きがないので、破壊したという感じがありません。
やはりデータではダメなのか……


その④~散財って気持ちいい!~

最後に使っていくのはこちら。
現ナマ、またの名をお金でございます。

個人差はあると思いますが、お金をドンと使うのって気持ちいいですよね。
飲み会なんかで、不要な出費をした時なんて特に。

そう、散財もある種の『破壊』なのです。

こういうことを言うと、「お金で楽をするのか!」と怒られそうですが、
『Time is money.』という言葉もある通り、お金と時間は等価なのです。

だから、お金を使うことは手間暇をかけることと同義。
何の問題もありません。

ということで今回は、
最高の散財、最高の破壊が体験できるある施設を試してみたいと思います。

それがこちら。池袋にある『REEAST ROOM』というお店です。
種々の破壊コンテンツを提供するお店として有名ですが、こちらではなんと家電を合法的に壊すことすらできるようなのです!

色々法律の問題があって、PCとかTVとかはダメらしいのですが、それでも夢のような場所であるのは間違いありません。
”ごくせん”などのヤンキーものを見ていて、鉄パイプに憧れていたので、今日は存分に暴れさせていただこうと思います。


……とまあ前置きはそれぐらいにして
早速入っていきましょう。

入口からして派手派手しい外観で、獣の血が高ぶります。

スペースの中はこんな感じ。
家電などの大物は少ないですが、小粒が一杯あって楽しそう。
一部を除き、これらを自由に壊すことが可能です。

専用の安全装備に着替えて、係員さんの注意を聞いたら準備完了。
制限時間は20分。壊したい放題のフィーバータイムの始まりです。



手始めに目を付けたのは台に乗った皿ゾーン。
小物とはいえ、魅力的なおもちゃたち。

皿と言えば、割って怒られるで定番の物。
しかし、今日の私は自由だ。

バールを振りかぶり、積み重なった皿を粉々に。

面白いぐらいによく割れる。
今の私なら、実家の皿を1分で全滅させることができるでしょう。

皿は投げて割ることもできる。
これからの多様性の時代。『破壊』にもダイバーシティの波が来ています。

身体が温まってきたので、お次の獲物はメインディッシュ。
空気清浄機2台ラジカセ。

金属ではないようですが、プラスチック製のようで中々硬く
生半可な道具では苦労しそうな外観です。

しかし、化け物みたいなハンマーを数回振り降ろせば、

すぐにスクランブルエッグめいた残骸の一丁上がり。



朝にうるさい、このような目覚まし時計であったとしても、

鉄パイプでしばいて黙らせることもできる。

もう時を刻むことのない、ペラペラの姿に可哀想な気持ちも芽生えますが
始めての鉄パイプに私の心は大興奮。



そうこうしている内に20分が経ったのか、
壁に備え付けられたアラームが鳴る。体験終了だ。


いやー、楽しかった。
ということで紛れもなく、

となります。

最高に爽快で素晴らしかったですが、
少し時間が短かったような……

そんなことを考えていたのですが、
翌日、えげつない筋肉痛がやってきたので時間設定はアレで完璧です。
陰キャの活動限界は、エヴァ初号機並みに短いんだ。


終わりに



今回『時間に追われるサラリーマンのためのていねいな破壊』と題して、
ストレス解消破壊を4つほど紹介させて頂いたわけですが、
いかがだったでしょうか?

「全く意味が分からなかった」
「この記事の存在意義がそもそも分からない」
「REEAST ROOMだけ行きます」

などなど意見は様々でしょうが、
欠片ほどであっても参考になりましたら幸いです。

やり方には一考の余地がありますが、ストレス解消にはなると思うので、
皆様もたまには理性のくびきから解き放たれて、
『破壊衝動』に身を委ねてみてはいかがでしょうか?



私も最後は景気よく一発いかせていただきます。



それでは皆様、さようなら。



(おわり)

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