(…?) 僕の腰の動きに合わせて動く栞の腰は時折不自然に浮く。 その度に僕のナニは詩織の中に入りそうになる。 (わざとだ…。) そう、栞は偶然(?)を装い、挿入に繋げようとしている。 偶然じゃない。 そう確信したところで僕はこするのをやめた。 これ以上続けるとうっかりが成立しかねないと判断した。 違うプレイで流れを作り直す。 「もっとして欲しい。」 栞も流れを立て直そうとする。 「入っちゃったら危ないからね。」 僕は空気を壊さないまま、正直に言葉にした。 「
まず最初に。 今回のお話はまだ僕が性的知識も乏しいころの話です。注意喚起も含めていますので、最後まで呼んでもらえると幸いです。 ----- 本番。 風俗でよく聞く言葉。いわゆる挿入行為。 これはもちろんしてはいけないことで、法律的にも店的にもアウトな行為。 僕には縁遠い話だと思っていた。 僕はいつも通りご予約をいただき、待ち合わせ場所へ向かう。 今から会うのは5度目になるお客様。 栞(しおり/仮名)。 栞は僕と同じ歳で独身。 会社員として働く栞は、仕事が忙しく、彼
セラピストになって4,5ヶ月くらい経った頃。 新人期間もとうに終え、指名料をいただき店のランキングにも絡むように。 X(当時はTwitter)やツイキャスでの発信にも慣れ、それなりに知名度も上がり、順調にセラピストとしての階段を登っていた。 そんなある日。 いつものように予約前に事務所へ寄ると、クローゼットにかけていた僕のシャツが無造作にぐしゃぐしゃの状態で床に置かれていた。 拾って広げてみたけれど、シワが目立ってとてもじゃないけどお客様の前には着ていけない。 とりあ
「ありがとう。もういいよ。」 さやかが僕の目を見て、少し微笑みながらいった。 「え?」 呆気に取られる僕。 「やりにくいでしょ(笑)」 呆気に取られている僕をよそに、さやかはサッと体を隠すように、足元に畳んでいた布団にくるまりながら言葉を続けた。 「私、太ってるから触りにくいでしょ? 舐めるなんて窒息もんだよ(笑) 」 急に核心をついたような言葉に僕は言葉をすぐに返すことができなかった。 「わかってるから大丈夫。 でも、かおる君は一生懸命どうにかしようとしてく
「おかえり♪」 僕は気を取り直し、出てきたさやかの頭を撫でる。 さやかは恥ずかしそうに俯いた。 「俺もシャワーしてくるから、楽にして待っててね。」 僕は、どうしよう、どうしようと思いながらもシャワーを浴び、歯を磨く。 浴室で温めておいたオイルを手に取り、部屋へ。 (やっぱ、どう考えても足りひんよな…。) 薄暗い部屋でソファーにちょこんと座っているさやか。 僕はその手を取り、ベッドへと誘導し、マッサージを始めるために横になってもらう。 身体に巻き付けたバスタオルをとり
さやかは背も大きかった。 僕は身長が171cmなのだけれど、さやかはスニーカーを履いているにも関わらず目線がそんなに変わらない。(後から聞いた話、169cmだった。) すれ違う人々がさやかに目をやるのが分かる。 それが嫌だとか、恥ずかしいとかはなかったけど、さやかに目をやる人たちは何を考えているのかな、先程の僕と同じように”すげぇな…”なんて思ってるのかななんて考えていた。 さやかは28歳。 正直、その見た目の貫禄からか30半ば位に見えていた。 女風を利用している理由は
少し早く待ち合わせ場所へ。 大阪、梅田の泉の広場。 ここは多くのセラピストとお客様が待ち合わせに選ぶ場所。 僕はなるべく目立たないように、広場の隅でお客様を待っていた。 いつものように服装や持ち物が書かれたDMを読み直す。 黒の上着に、黒のロングスカート、ベージューのバッグ。 同じコーディネートの人が多くいる。 キョロキョロと姿を探しながら、それらしい人を待つ。 そんな中、一際目立つ体型をした人が広場へ向かって来た。 イメージとしては、マ〇コ・デラックスさんよりちょっと
まきさんの接客以来、僕は新人用のお得なコース設定のお陰もあり、2,3日に1度は接客をさせていただけていた。 そんなある日。 ”私、本当にデブなんですけど、施術してもらえますか?” と、一通のDMが来た。 この手のDMは本当に多かった。 そんな事を言いながら、「え?どこが太ってる?」というような人もいれば、お世辞にもそんなこと(太って)ないよと言えない人も実際いた。 でも、僕にしたら痩せてようが太ってようが関係なく、何も気にならなかった。 ”体型なんて関係ないですよ☺
「お待たせ。」 少し背筋を伸ばし、かしこまってすわっているまきさんの元へ。 「じゃあ、マッサージから始めようかな。 ここにまず座ってくれる?」 ベッドの中央へとまきさんを誘導する。 少し恥ずかしがっているまきさん。 「おいで。」 まきさんの手を取り、肩に手を添え、ベッドの中央へと誘導する。 そこからは教わったとおり、優しくガウンを脱がせ、うつ伏せに寝てもらい、ガウンをかける。 そして指圧マッサージから施術を始めていく。 足首、ふくらはぎ、太もも、お尻、腰、背中。
エレベーターに乗り込み、部屋へ向かう。 部屋の扉を開けて、足元に気をつけてねとエスコートすることに意識を向ける。 よくあるラブホテルの一室。 初めましてから10分にも満たない間に、性的なことを前提にホテルの中にいる。 何だか不思議な感覚だった。 上着を預かり、空調の確認をする。 2人でソファーに腰をかけ、カウンセリングを開始した。 普段からマッサージを受けているか。 どんなマッサージを受けるのか。 特に気になる箇所や疲れを感じる部分をヒアリングしたり、塗布するオイルの香りを
「27日は空いてますか?新人限定コース150分で12時から空いていたら難波でお願いしたいんですけど。」 まともといったら言葉は悪いけれど、初めてまともなご予約の打診をもらった。 27日は予定もなく、僕はすぐさま返事を送った。 27日まではまだ1週間あって、1日数回、1通あたりの内容は4.5行と、決して長くはない、他愛のないやり取りを重ねていった。 まきさんは40代後半の共働きの主婦であること、 お子さんは社会人の女の子と大学の卒業を控えている男の子の2人。 旦那さんはそれ
僕は家に戻って早速、セラピストかおるとしてのX(旧:Twitter)のアカウントを作成した。 (※当時はTwitterでしたが、今はXとして浸透してきているのでXと表記させていただきます。) 女風というのは、集客方法のメインは自身の営業努力になる。店舗によれば、男性用風〇のように出勤してフリーのお客さんをつけてもらえるところもあるだろうが、多くの店舗ではフリーのお客さんよりセラピスト自身が掴む予約の方が多いだろうと思う。 集客方法としては主にXの運用。Xを通して自身を発信し
「セラピスト」 女風に従事し、プレイヤーとして働く男性のことをこの業界では“セラピスト”と呼ぶことが多い。 一般的にセラピストとは、専門的な知識や技術に基づき、心や身体の症状を癒す職業のことをいいます。 その名の通り、風〇といえど、女風では性的なイメージよりも、女性の心や身体を総合的に「癒す」ことをイメージとして考えられていることが多いのかなと僕は思います。 僕がセラピストになろうと思った理由。 それは正直な話、 “日払い”という文字と“興味”です。 セラピストで
女風(じょふう)とは。 女性専用風〇の略語です。 では、女性専用風○とは一体何か。 その名の通り、女性が利用できる風〇です。 最近では性も多様化されていますが、当店では ・戸籍上女性であること ・20歳以上であること(店舗によっては18歳~のところもあります) をご利用の前提とさせていただいております。 風〇と一言でいってもジャンルは様々で、読まれている方も頭の中に浮かんできたもの、想像されたものは様々だと思います。 女風にももちろん、様々なジャンルが存在します。
初めまして。 大阪ミナミに拠点を置くGladiolus(グラジオラス)という女性専用風〇店のオーナー兼代表、プレイヤーとして活動しています「亜須賀(アスカ)」と申します。 僕は2020年3月から、女性専用風〇(以下、女風(じょふう))のセラピストとして現在(2024年3月)まで活動してきました。 当時何も知らずにこの世界に足を踏みれた僕は、今ではオーナーになり、店の代表として活動させていただくまでになりました。 そして、2024年4月30日を持ちまして、セラピストを引退す