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不正対策の講義がダメすぎてボーゼンとなった

日本の自動車業界全体で不正が蔓延しているのが判明しました。それにより私が働いている会社も不正を発生させないようにしないといけないということで、社内講習がスタート。この内容が失笑ものでした。

講習の内容はざっくり言うと不正を見つけたら勇気を出して報告しよう。上司に報告してもダメなら専用の部署に報告してね、というもの。

この講習を受けた感想としては、小学生の授業なのかと思いました。

自動車業界で不正が蔓延った原因は明らかで、不正を行ったほうが得だから。不正を行なっても対した被害を受けず不正がバレるまでに得られる利益が大きいのでみんなやる。日本はそんな国になっているのだから不正が蔓延るのは当たり前。

一方アメリカでは、不正をすると懲罰的損害賠償で会社が傾くくらいの損害賠償が求められることがある。不正に対してはそれくらい厳しい。そんな国だから不正が抑制される。今回アメリカの認証だけがちゃんと行われているのがいい例。

不正は損得により合理的判断のもと行われるのは現代の経済学ではよく知られていることなのだが、今回受けた講習では不正があったら報告してねというふざけた内容。誰がそれをやるのだろう。

個人が不正を報告した場合、大抵の場合は上の人に逆らうことになるだろう。そうなると報告した人は社内の評価は下げられるかもしれない。それどころかクビになるかもしれない。そんな中で不正を報告する人はいるのだろうか?いたとしたら聖人だろう。

不正に加担すれば昇格、不正に反抗すれば降格。不正がバレても社会的に問題なくて、ほとぼりが冷めるまで静かにしてればいい。昇格済みだから給料も高い。こんな状況で不正に反対するやつはいないだろう。

不正の対策をするなら、不正に加担したときの罰則を重くするか、不正を見つけたことに対する報酬を用意するべきだがそれをしない。それをしない時点で対策する気を感じられない。

今回不正が判明した自動車業界もどうせ同じだろう。見かけだけ対策して終わり。まともに対策するつもりもない。不正はまた繰り返されるだろう。

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