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ガラスの靴

夢に見ていた「運命の出会い」
私もいつかシンデレラのように
灰かぶりから美しいお姫様になれると信じていた
そしてやっと出逢えた人
ガラスの靴を履いて
夢見心地の時間を過ごしていた
時間がきて
灰かぶりに戻らないといけない時間
シンデレラのようにガラスの靴を置いてきた
でも…
いつまでたっても
愛する人は迎えに来てくれなかった
そう…
これが「現実」
夢の時間は束の間の幸せに過ぎなかった
存在しない世界
そんな所に靴を置いてきても
迎えなんてくるはずない
期待した自分が馬鹿だった

残された片方のガラスの靴
長い年月が経ち
哀しみと虚しさで輝きは失われ
私と一緒に灰かぶりになっている
夢の世界に置いてきたガラスの靴
きっとまだ輝き続け
遠い遠いお城を眺めながら
愛するあの人が来てくれるのを待ち続けているだろう
その日は…
来ない事も知らずに
もう…
灰かぶりになった片方のガラスの靴じゃ
お姫様になんてなれないのに

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