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仮想映画界

【近未来予想図 2021年5月未来予想イベント向け記事】

1.はじめに

今月のテーマは「映画の未来と映像メディアの将来を予想する」です。

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ネット配信やBD高画質等で、大画面・高画質・高音質の映画を家庭で見れるようになりましたが、映画館に行くのは、今でもワクワクします。上映開始の30分くらい前には映画館について、チケット買って、飲み物とポップコーン買って、席について上映開始を待つ「ムダ」な時間も贅沢に感じます。あと、のらえもんさんも書かれている通り、待ち時間にスマホをオフにするのも「邪魔しないで」と宣言しているようで気持ちが良いです。本編前の宣伝も好きです。定番の「映画泥棒」も良いですが、知らなかった新しい映画の宣伝を見るのも楽しみの一つです。

でも「今後も、映画、映画館は安泰、以上」で終わらせるわけにはいかないので、もっと人々が映画館に訪れ、映画を見るには、どうすればよいかを考えてみました。

2.ミュージカル

映画ではないのですが、3月に高畑充希さん主演のミュージカル「ウェイトレス」を、子供たちをおばあちゃんに預け、妻と二人で見に行きました。

折角行くからとS席にした為、チケット代は二人で約3万円となりました。日生劇場行く前に、ミッドタウンでおいしい昼も食べてしまい、かなり贅沢をしてしまいました。

でも、とても日常を離れた豊かな時間を過ごせました。席も中2階のG.C席で舞台に近く、高畑充希さんの迫力ある歌声、おばたのお兄さんのすばらしい動き等を堪能しました。

コロナ禍で会話や食事不可(ブロードウェイではパイが売られて食べられたそうです)でしたが、劇場で生で観るのはやはり格別でした。

3.応援上映

コロナ禍前まで、色々な映画で「応援上映」が行われていましたが、元祖はこの「ロッキーホラーショー」の様です。

10年位前、友人に誘われ、川崎チネチッタで行われた「ロッキーホラーショー」の応援上映に行ったことがあります。そもそも「ロッキーホラーショー」自体も知らなかったのですが、初めて参加して圧倒されました。

友人含めた「玄人」は、セリフも歌も全て覚えているようで、映画が始まると、シーンにあわせて突っ込みを入れていました。私も友人たちの動きを真似ながら突っ込みを入れている内に、妙な一体感を覚えてきました。

特に上映前に練習した「タイムワープ」のダンスは、異常な盛り上がりで、この記事書きながら当時の風景を思い出しました。あの興奮というか熱狂感は、同じ場所・時間を共有したからこそ得られるものだと思います。

4.レーザーディスクゲーム

さらに時間を遡ります。今度は40年前の1980年代前半です。私はまだ高校生で、放課後、友人たちと乗り換え駅だったJR巣鴨駅前のゲームセンターによく行っていました。

ナムコ直営のお店だったせいか、新しいゲーム機が早く入り、その中で一風かわったゲームがありました。それが「レーザディスクゲーム」です。

当時最新の映像メディアであった「レーザーディスク」を使ったアーケードゲーム機で、プレーヤーがゲームの進行に合わせてジョイスティックやボタンで操作すると、それに合わせて「レーザーディスク」に収められた映像が表示されるというものです。

特に以下のタイトルは、よく遊びました。

下手くそだったので、どちらも最後までは行きませんでしたが、映画の主人公になった気分で、他のゲームとは全く違った体験があったと思います。

なお「ドラゴンズレア」は最近任天堂スイッチに移植され「ゆっくりさん好きの娘」のスイッチに早速ダウンロードしました(クリフハンガーも移植されないかな~)。

娘からは「お父さん、ゲーム買ってずるい」と言われながら、40年前を思い出しながらプレイ。昔とは比べ物にならないくらい鮮明な映像、シーン切替の素早さに感動しました。でも、反射神経は圧倒的に鈍くなっているようで、主人公のダークが骨になりまくっていました🙄

「わたしもやりたい」と娘が言うのやらせてみると、ドンドンクリアーしていく。若いっていいなぁ。

5.仮想映画界

「ミュージカル」の非日常感、「応援上映」の一体感、「レーザーディスクゲーム」の主人公感を、最新の技術で実現するとどうなるか考えました。

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参加者は映画館に入ると、VRゴーグルとヘッドフォンを付け、コントローラーを持ち、映画の世界に入ります。参加者の「ヒーロー・ヒロインポイント」により、数名の「出演者」が選ばれ、選ばれなかった人は「観客」となります。「ヒーロー・ヒロインポイント」は、映画へ「出演者」として参加した際の行動やストーリー進行度や「観客」として参加した際の「応援」により溜まっていきます。

「出演者」は、設定されている世界の説明と、自身に割り当てられる役の説明を受けてストーリーが始まります。「出演者」達は、各自のコントローラーで行動を選択し、ストーリーが進行していきます。ストーリーによっては「出演者」同士が友人として会話することもありますし、恋人となる場合もありますし、敵味方に分かれ戦う時もあります。更にストーリーが進行していくと、別れや病気・ケガ、場合によっては死亡して映画から「脱落」していきます。そしてストーリーの最後まで残った「出演者」(達)が、この映画のヒーロー、ヒロインとなります。

「観客」となった参加者は、「出演者」達が作り上げていく映画を、まるで劇場で舞台を見ているように、立体的に観覧することができます。そしてお気に入りの「出演者」を「応援」することができます。「応援」とは手持ちの「ヒーロー・ヒロインポイント」を好きな「出演者」に賭けることで、「出演者」は正しい選択ができたり、他の「出演者」と友人・恋人になりやすくなったり、戦闘で有利に戦えたりします。所謂「ヒーロー」効果を得ることができ、ストーリーの最後まで残る確率が上がります。自分が応援した「出演者」のストーリー進捗具合に応じて、賭けた「ヒーロー・ヒロインポイント」に対する配当が返ってきます。

参加者は「出演者」や「観客」になり、手持ちの「ヒーロー・ヒロインポイント」を増やしていき、貯めた「ヒーロー・ヒロインポイント」を使い、新しい作品に出演したり、お気に入りの「出演者」を「応援」して育てていくことになります。やがて、毎回最後まで残る大人気のスター「出演者」や、莫大なポイントを所有し「出演者」を育てることに熱中するパトロン「観客」が現れてくると予想されます。

もちろん、この仮想の映画にも「監督」は必要ですし、「監督」と一緒に映画を創る「脚本家」、「演出家」、「美術スタッフ」等の制作側も必要です。当初はプロの方が映画制作を行いますが、将来は参加者の中から制作に参加する人々もでてくるはずです。新たな映画の制作にも「ヒーロー・ヒロインポイント」が報酬として支払われることになります。「ヒーロー・ヒロインポイント」は、「この世界」での仮想通貨となっていくはずです。

そして「この世界」は「仮想映画界」と呼ばれるようになります。

4.最後に

「仮想映画界」は、自宅からリモートでできそうですが、処理・転送するデータ量が大量な上に遅延が許されないので、同じ建屋内の高速・低遅延のローカルネットワークが必須です。

特にネットワーク遅延は距離に依存し、リモートではできないと思います。決めセリフ言ったのに、相手が遅れて反応したら映画は台無しです。

その為、この映画に参加したければ、ワクワクしながら「映画館」に向かい、飲み物とポップコーン買って上映開始を待つわけです。

以上

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