見出し画像

ジョアン・ミレッと出会って 〜新垣結衣誕生祭記念〜


こんばんは、Gashiです。

 一昨日から全ての授業の冒頭で「6月11日はなんの日か」という発問をしました。今日、6月11日はガッキーこと新垣結衣さんの誕生日です。おめでとうございます。
 そんなおめでたい日に、タイミングよく充実感のある疲労から来るアドレナリンが治らないという状況に陥っているので、noteを書こうと思います。

 以前倉本さんのYouTubeに出演したときにうまく伝えきれなかった「ジョアンに出会って変わったこと」というテーマで(書籍やネットで一般公開されている以上のネタバレが内容に気をつけて)書こうと思います。
 (残念ながら、ガッキーについての文章ではありません。一応、現実を生きているつもりですwww)

※毎回言いますが、別にジョアンだけが有能なGKコーチで彼の理論だけが正しいとは思っていません。世の中には優秀なGKコーチや素晴らしいGK理論はたくさんいますしあります。自分自身、いろいろな考え方に触れた流れでジョアンに出会いました。


⓪内的要素へ意識強化

 ジョアンの理論に興味がある人は多いと思いますが、彼のやり方の凄いところは、グラウンドでボールを蹴るまでに膨大な時間が必要だというところです。なぜなら、頭と心にアプローチすることを大切にしているからです。練習中はもちろんですが、試合の分析でも同じです。「このときGKはどのような気持ちでいたのか」「どのようなことを考えてプレーしたのか」。

 自分の中で現象の背景にあるGKの内面をみようという意識はジョアンに出会って初めて芽生えました。チームの失点シーンの分析の時も、「プレー」の前に「頭」について分析することを意識して選手と話をします。

 「頭」→「心」→「体」の順番はとても大事ですが、この話だけで1時間は話せるので割愛します。ただ、だからこそ選手には「勉強をちゃんとしろ」要するに「頭を鍛えろ」ということは毎回言われてる気がしますし、自分もことあるごと言っています。


①プレーの基準の明確化

 ジョアンの指導者としての口癖は「なぜ(Porque)?」です。プレーに対しても、考え方に対しても、時に自分で言ったことにすら、どんな時でも「Nande~?」って言ってきます。だから、日本人的な、「相手の顔色を伺いながら正解を探す」ということができません。

 詳しくは本を読んで貰えばいいと思いますが、1つ1つの技術アクション・戦術アクションには全て「絶対的な正解」があるというのがジョアンの考え方です。空手の型と同じように、身長や歩幅が違ったとしても骨格が違うわけではないから体の動かし方は同じだという考え方です。実際、FC東京で林選手を筆頭に4人のプロGKを指導する時と、小学生を指導する時と、指導者を指導をする時、何一つ教え方は変わりません。

 だからこそ、指導をするときにも「なぜこうしなければならないのか、なぜこうしてはならないのか」を選手に伝えることができます。僕も、練習中めっちゃ「なんで」って聞くようになったので練習のテンポはあまりよくありません。話もめちゃくちゃ長くなります。ただ、そこが抑えられたら後からいくらでもがんがんやらせることができると思います。正しくないことをいくらやっても「慣れる」ことはあっても「上手くなる」ことはないと思います。

 そもそも、人間が自己採点をできるのは正解を知っているからです。正解を知らないものについては「印象」で採点をしている「風」にしているだけです。どうやってボールを取るか、ポジショニングの基準はなんなのか。知らないGKがどうして自分のプレーを分析することができるでしょう。正解を理解してしまえば、忘れない限り一生反復練習をすればいいのです。
 

②戦術的ピリオダイゼーション(?)化 

 ①で書いた通り、彼の考えは「絶対的な正解がある」というものです。そしてそれは技術の習得過程においても同じです。いつ、どのくらいの時間をかけて、どのような技術を習得するかが決まっています。

 最近、奈良クラブ監督・林舞輝氏と東大ア式蹴球部監督・山口遼氏のお2方が出版された「戦術的ピリオダイゼーション本」が話題です。自分も二冊購入し、その本を読みながら、ジョアンの考えと(が?)酷似している点が多々あることに気づきました。「微妙に」ではないです。「多々」です。(詳しくは2冊お読みください!)

 彼の考え方では、年間計画を最初の練習日まで全部決めます。公式戦の日程も全部打ち込みます。1日1日、全ての日のトレーニングテーマを決め、メニューも決めます。すると、少なくとも、行き当たりばったりの練習や指導がなくなります。そもそも、「練習何しようかな〜」と考えることがなくなります。


 たとえば、算数の授業をするときに、教科書の順番を無視して、毎回アドリブで指導したらどうなるでしょう。引き算をやっていない子に割り算を教えられるでしょうか。残念ながら、そういう指導をGKにしているコーチはたくさんいます。起きた現象に対して指摘をしたら、選手はその場では「はい」というでしょう。しかし、次の日も1ヶ月後も同じエラーをするはずです。その場その場での指導には限界があるというのは、本当は誰もがわかっているはずです。

 ジョアンに出会って自分が一番変わったのはここの部分です。

 「今日はクロスの崩しがFPのテーマだからクロスをやろう」
 「昨日の試合でシュートが取れなかったからシュートを打とう」
 「来週の相手は裏を狙ってくるから1対1の練習をしよう」

でいいですか?
つまり

 「今日は足し算をして、明日は三角形の面積の求め方を教えて、明後日は円周率を限界まで覚えよう」

 こんなやり方で先生がみなさんの大切なお子さんに算数を教えていると知ったらどう思いますか?

(現代文の授業でもこの考え方で年間計画をたてて今年は取り組んでいます。まぁ、それをシラバスといって皆さん普通にされているってことに作ってから気づいたんですけど(笑))
 

③独特な言い回しや冗談

 これは、林選手や大久保選手も言っていたことですが、彼の言い回しや冗談を理解するのは時間がかかります。笑っていいところなのかわかりにくいところも多々あります。ジョアンの講座においても通訳をしてくれる倉本さんだけが爆笑しているということもしばしばありました。

 ただ、不思議なことにジョアンの言い回しや冗談は写ルンですね。意識しているわけではないけど、自分もそういう言い回しをして選手に「?」という顔をされることも多々ありました(さすがに、2・3年生はなれてるけど。)ただ、彼のそういう言葉は、「自分の頭でちゃんと考えろ」「自信を持ってプレーしろ」という重要なメッセージが込められていることが多いので結構便利です。

 なかでも、一番のお気に入りの言葉は
「俺が今日教えたことは全部嘘だ」
という言葉です。

 ちなみに、ジョアンの本に書いてあることも多分全部嘘です、知らんけどwww


 僕は、世界中の誰よりもジョアンが一番頭おかしいと結構本気で思ってますwww ただ、そのジョアンを日本に連れてきた倉本さんも中々ぶっとんでるし、ジョアンに学ぶ人たちもいかれている人が多いので、「類は友を呼ぶ」ということにしておきます。

もうひとつ、自分がここ半年ずっと思っていることがあります。

「ジョアンが白黒映画で見たものを俺らが8Kテレビで見たら違うんじゃないか」

昔のスペインのテレビよりも今の日本のテレビは性能高いからね(笑)ただ、ジョアンも常に更新し続けてるからなかなか、ね?(笑)








④まとめ


 「新垣結衣さん、誕生日おめでとうございます!!」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?