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【コールセンター/サポート】x社y社のエピソードをお話しします③

x社y社のエピソードのうち、x社の業務を請負うコールセンターで勤務していた経緯の続きからお話します。

2023年10月、年末調整の時期から始まって、会計ソフトのコールセンターが忙しく成る頃です。秋ですね。



比べてみようx社とy社


10月入職

さて、鬼か嵐のようであった2023年は、早くも10月に突入しました。それから年末に向けては、K社の求人募集案件を何件も見ている間にも、徐々に希望条件に合うものが少なく成る一方に思われます。

筆者自身の経歴に合致しない業務案件を除くと、その後に残るのは、通勤1時間超、雇用期間が1か月未満、20〜30歳代向け、資格取得が必要等などの条件による順番で厳しいものに成ります。

しかし、そこで、それらの条件を満たしながらでも、2・3週と続けて募集を掛けている会計ソフトのサポートに「えぃゃっ」と入ることにしてみれば、すんなりと採用が決まって本当に入れてしまったのです!

それまでの人生では、なぜ、そのサポート業務のコールセンターvi(以下、vi社とも省略)に就業する機会が無いのかと言えば、最初には、会計ソフト関係の業務が、年末調整の問い合わせが多くなる10月頃から確定申告の終わる翌年3月中旬までと、就業期間の相場が半年未満であることが挙げられます。

vi社就業の機会自体が少ないことにも増して、その勤務可能な期間の短いために、不安定な生活を強いられるようにしか思われ無いことも理由に成ります。

また、ワーク・ライフ・バランスと言って、労働時間の適正化とが進み、1日の勤務時間は7時間と他案件より1時間は短いことも理由として挙げられます。

筆者がソフトウエアやシステムのサポートの仕事に就くのは久しぶりのことで、いわゆるブランクがあります。

前回の業務は、2019年の7月で、一か月の激烈な短期契約。コールセンターはちょうどvi社の比較相手であるiv社。ニュースにも成っていたから、覚えている人も多いんじゃないかな。。その前には、2019年4月まで、複数の企業でIT基盤運用プロジェクトに携わる仕事をしていました。

今回の業務でブランクを埋められる点はうれしく思われますし、また逃げ出す気持ちにも成り得無いことです。

10月中旬の入職当日は、勤務開始30分前に勤務先ビルで待ち合わせをします。当日の入職者は、全体で15名ほどで、K社からは私ともう一人、50歳代後半と思われる女性です。

待ち合わせ場所のビル1階に着いて様子を見ていますと、そこでは他のプロジェクトに入職する男性も一緒に複数名がvi社の業務担当を待っている状況の中で、K社引率社員の指示により、男性よりも女性にイスを譲るとは親切な会社です。 例えば、M社の派遣社員である場合には、斜め上見ている男性達がめいめい中心に成り、どんな公共の面前としても、早い者勝ちでササッと駆け寄り席に座ってしまう所です。

K社派遣社員の女性からは、いつも就業する度、ために成る面白い話が聞けますが、同期入職のその女性からは、以前にも同じ案件に入ったことがあり、今年で6年目になる等などを耳にしています。

研修初日でもあったその日には、vi社クライアント会社の社員が見学に来ていて、筆者である私の席はその隣でした。ひょっとすると私が、研修会場の中では、比較的若い方の部類に属する女性だからのことかもしれません。

その男性は青系のスーツ姿の出で立ちで、見る限りではおそらく30歳代に乗る位の正社員です。中肉中背よりはもう少し小柄な感じで、目は最近の若い人に多いらしく、潤って『うるうる』、簡素に出来上がっている目元は『ぎょろぎょろ』としています。

研修会場に着席する期間就労のスタッフは、その時点では、男性より女性の方が3対7とまだ多いようですが、全体では40%以上が60歳代以上の年齢と思われます。研修を受けるスタッフの皆は、年始から春までの繁忙期、そしてその前の年末を控えていて、どこか緊張気味です。

一般的に、派遣、つまり派遣会社に派遣社員として雇用の契約を結んで、その派遣会社を通すことで就業先に働き手として勤め、呼ばれる業務です。そのような派遣業務の中でも、特にオフィス勤務の案件では、年末年始に求人数が少なくなるとは、どこの派遣会社でも話をしてくれる重要な点です。

クライアント会社の社員は、その日午後の研修では途中で帰ってしまったため、一日中いる訳では無いものの、何かの拍子に、筆者の私に向かって舌打ちを垂れていました。その理由はよく解りませんが、甲斐甲斐しい接待か何かでもして欲しいことがあったのでしょうか。

その時確かに、戦いのゴングが1回鳴りました。彼の名字は『ハゼ』です。漢字にすると『羽瀬』。

彼は、正社員によくある『満悦した』雰囲気を持つ人ですが、ITやサポートの『業界』を理解出来ているのでしょうか。。。

雇用状況のあらまし

話は、以前のK社のエピソード⑤に戻りますが、比較してみれば、こちらのコールセンターviにも、60歳代以上の高齢者が多いです。

『高齢者雇用の進んでいる』と言う表現が適切かどうかは解りませんが、vi社自体も定年制を廃しているらしいためか、社内で70歳代らしい男女の姿も度々見掛けます。ただし、ひょっとすると定年制以降に全員嘱託社員に切り替え済みだとか、短期雇用の可能性はあります。

コールセンターの管理職については、その年齢も幅が広いです。シフトや勤怠の管理そしてプロジェクトの調整は正社員が行い、それに朝礼資料の作成や、クレーム・上席対応の交代が出来るリーダー格のパート・派遣社員を加えて、さらにフロアを周ってスタッフの指示役をするのは全員ですから、4種類を挙げます。その中には顧客対応の元種になるナレッジベースを管理する担当が若干名いますが、それに受電をするスタッフ、メール対応をするスタッフを加えて業務全体では6種類と成ります。

年齢層は、下は20歳代から、上はサポートサービスが始まった時から在籍しているであろう、60歳代の社員、パートとおぼしき女性まで、そう、直雇の非正規は、契約社員では無くパート社員なんです。何とも古風にも。

パートの時給は、東京都最賃とあまり相違無い額面です。ただし交通費支給のため、求人情報を目にする近隣の地域や、千葉・埼玉・神奈川と遠方からも就業しています。派遣社員では、最賃よりもう少し割高ですが、交通費は付か無い上に、IT分野のソフトウェア一つのサポートである業務内容を加味した額面です。パートは直雇用に含まれるため、交通費他にも求人情報に書いてい無い手当はあるかもしれませんが、一方の派遣社員では、いわゆる『退職金込み時給』の他の手当は何もありません。

管理職の正社員に繁忙期のパート・派遣社員と併せると、女性が多くておよそ7割、残り3割は男性の比率です。管理職の女性たちは、30歳代にも成れば皆々2〜3人ずつ子どもを連れて、保育室に預けてから出勤するような人ばかりで、幼い子どもを育てている今更、自宅で仕事や仕事の勉強するうんぬんが何にも必要無いような人たちでもあります。

更に、その世代から見ると、コールセンターに多い50歳代〜70歳代のことが、両親や舅姑にも見えて来るのでしょうか、付き合いやすいことかと思えます。

同期の受電担当スタッフには『コールセンター経験者』がほとんどです。しかし、話を聞いてみれば、新型インフルエンザワクチンのコールセンターに1か月、その他は、公共事業のコールセンターで短期契約、期間までは知れ無いですがロードサービスのコールセンターと、vi社の他プロジェクトから来る面々を除けば『システムサポート』には不安も少なくありませんが。。

同じ受電対応経験のある入職者同士では、それまでに筆者が勤めたことのあるコールセンターと比較するには、雰囲気にはどこかしら偏向性があり、そこで働く人々の態度は何とは無く圧力がましいのが気になります。同じ部屋に着席するスタッフの年齢層の幅広いことが関係しているかもしれませんが、部分的にでも『マウント力』の強そうな人たちが多く見えます。上から横からガーン!ズーン!と圧力を掛けて来る感じの、一種の重たさを感じさせています。

しかし、その一方では、高齢者が多い環境とは言えども、一緒の社屋に入る他のコールセンターではおそらく雰囲気がよい様子で、高齢の方からもよく挨拶が来ています。

『鳥のような』謎

受電スタッフの質問を聞いて、回答の指示を出す『指示役』を含める『管理職』と『受電スタッフ』を兼ねているレギュラー勢には、謎の残る所が何点かありました。そのうちの一点として、鳥のような表情。通年で勤務するレギュラー勢は、半分以上がまるで鳥に似ている面立ちで、恐怖を感じさせる位でした。

管理職の三姉妹として、トリコ・トリエ・トリノを挙げます。指示役としてフロアを周ることが多い3名の顔は、何の鳥とは形容し難いですが、眼の見開いている感じや、細身の身体、尖った感じがする顔、皮膚の白系色で滑らかな質感等などが一般的な鳥に似ていて、そのうち、長姉のトリコでは税務キャラ、次姉のトリエならITキャラ、末妹のトリノは、そう、コールセンターキャラでしょうか。おそらくは3人ともパート社員です。そして、先ほどの3名とも、フロアを周る指示役が中心業務です。

「『キャラ』とは何のことを言うのか?」と疑問に思うかも知れませんが、経歴に基づいている人の特徴を言い、各人の技能の特性引いてはキャラクターを指します。管理職やスタッフの全員が、会計ソフトのサポートとして勤める中で、秀でているか、または経歴の長いスキルを持ち備える分野が、それぞれに全く異なるように見えるのです。

vi社の中でも、こちらのx社製品サポートコールセンターでは、それらキャラクターが4種類あるように見えていますため、それぞれ説明を加えるとします。

■経理キャラ ... 『○○商業高校卒業生!』と言った雰囲気を保ち、商業科の少なく成りつつある昨今では高齢層になるほど多い。簿記、経理から会社経営の分野に長けている。服装は地味な色が多い。

■税務キャラ ... 生真面目で会計全般の知識もあり、雰囲気もおしゃれな感じだが、決してITシステムのサポートに長けているとは言え無いし、誰も言わない。本物の税理士も紛れている可能性がある。

■ITキャラ ... 本来は開発業務を目的としているであろうためか、熱血怒涛な感じで勢い余ることもしばしば。会計の知識を持ち備えることは少なく、どのように1件ずつの対応をまとめるかが課題。

■コールセンターキャラ ... 基本は接客業。受電する全員に正しい知識を与える案内業務を行い、フロアの全員に交代で休憩を取らせる等も朝飯前。服装は自由な感じで、オフィスカジュアルよりももっと砕けている。

x社が委託するコールセンターでは、特性も学歴も様々なスタッフたちが、四つ巴の抗争を繰り広げてしまいかね無いのです。よく耳にするものの言い方を引き合いに出して言えば、一般的な職場の話では「前職は異なるメンバーの皆が、今は一つの会社で、それぞれ協力して業務に取り組んでいます」と相成るはずですが、vi社でのx社製品サポートコールセンターは、筆者が入職してちょっと様子を見ている限りの中でも、各人の会話する相手、そして仕事の任せ方等などからでは、経理と税務の間は、業務内容の通りに比較的仲良し、しかし経理とITの間では、業務内容の通りにそれ程は仲良く無いと見えます。

サポートの対象がその仲の良さに関係しているかは解りませんが、会計ソフトであることから、簿記会計や税務関連の資格保有者が少なく無く、ナレッジシステムもそれに沿うように作られています。殆どのコールセンターでは、ナレッジに従い読み慣れることが一つの必須要件と成ります。

x社のナレッジシステムは、20年たるシステムサポートの成果として、ソフトウェア対象とは言って例えば、IT業界に名だたるベンダー企業f社プロジェクトのヘルプデスク一個分の容量と、そして社内ヘルプデスク案件1件分程の威力とが同時に存在しています。年季ものと呼べるでしょう。

初期研修は、3名の他、トリコトリエの他、年配の管理職何名かからも受講しましたが、指示語が多くて、特にIT関係の経歴から入っていると、慣れるのには苦労しそうです。ということは、コールセンターキャラも苦労しているとは思います。

『定年退職、還暦過ぎた、おじいちゃんおばあちゃんが、派遣法の結果で、契約に優先されているだけなんじゃないの?』

ふと研修中にそんな疑問でも持ってしまえば大変で、何故か指導する他の高齢の管理職たちが即座に反応して、こちらを向く顔がとても恐いです。不思議です。社内、それも一つのプロジェクトが入る部屋のフロア内で、微妙な高性能ネットワークを保有している様子です。

初期研修では、確かに目にするのは、ノートを取るのに、真面目に筆記用具で書き記し続けている世代です。そんな研修スタッフに向かって、三姉妹のうちトリエは「マークしてください!。。蛍光ペンで。」と依頼系で言いますが、私たちには、ノート一冊と書類ボックス以外の備品は配布されていません。指示役(講師助手)のトリノは、入って数か月も無いのでしょう、業務に不明なことが多い様子で、研修の回りを慌てた様子でバタバタと駆けて行きます。。

そして、忘れ得無い『ジョウ』の存在を挙げます。ジョウ(漢字は『上』)は、定年退職していて、65歳には届くかどうかと言う男性ですが、入職後は事あるごとにわがままを述べています。

ジョウは、コールセンターの若い人たち交えた芋子洗いが気に入ら無いのか、何でも年長扱いに優先されようとしています。休憩時間に入る時の連絡も、例えば同じ席のブロックの中で、若い人よりも先に連絡が無ければ舌打ち。若い管理職に向かって、勤務時間に難を付ける。多少歩行が難しい様子で、移動しにくい席に当たれば、今度は避けるようにお願いするのが嫌なのか、両端に設定された"若い人"に対して不機嫌にして来ます。

なお、ジョウは、研修が終わり次第、コール数の多い朝間を避ける時間帯を希望して勤務していました。

vi社では、毎日昼頃に差し掛かれば、あちらの部屋からこちらの部屋からパート・派遣と非正規社員が出て来てかしましく、しかも皆で休憩室に入ろうとするので、かわすのに苦労しました。程なく、筆者は近くのカフェで、値上がりしてしまったコーヒーや紅茶を啜るのがやり過ごしに成りました。

就業先のビルを取り巻く街並には、カフェもレストランも、昔ながらの『めし屋』も数多く、ご飯に事欠くことも無く、とても美味しい飲食店が多いです。池袋や新宿みたいに、昼食時に席を見つけられ無い程の混雑とも異なります。

研修の本体では、話の聞き取りの難しさが全てです。会計、税務、金融に至るまで漢字世界が展開しています。そして、ウィンドウズとマック両方のオペレーティングシステムの設定に関することやら、スマホ操作にまつわるIT用語まで次々と飛び交い出します。これでは、実際の顧客応対も大変に成ることと誰しも容易に予測出来ることでしょう。会計ソフト一点のコールセンターと見て来ている経理キャラや一般事務キャラの人たちが、それも居着きにくいと感じやすいのか、若い方から数人が辞めて消えて行ってしまいます。

『指示語』『前提条件』『未知の知識』が多い現場です。そのうち『指示語』については、何年も一緒に居る仲間同士で話を進めているのだろう、そう思える職場です。

スタッフには、先に書いているジョウのようなおじいちゃんがいると思えば、朝から出勤前に休憩室に入って『おかき』をバリボリと噛りにいるおじいちゃん、いつも毎日一番に出勤して最初の電話を取るコテコテ関西弁のおじいちゃんと、様々です。

ところで、トリエは、最初の研修でその最終日には、管理者とのロールプレイング研修で、私一人を『不合格』扱いにして言うには「x社にふさわしい言葉遣いを」とか、「あなたのような言葉遣いはしません」だとか、いろいろ説教をされました。その後の再試験ではすぐ合格にされましたが。

周囲で一緒に研修に参加するスタッフには、コールセンター未経験者も多いため、こちらが話をして対応中に成ると、皆々いつもの態度雰囲気よろしく『どっかり』と聴き入って来て止まりません。あまり盗み聞きばかりしてひどいので、こちらのろれつが回らなく成っていると、今度はその様子を見て笑われたりもしました。

研修の辺りで気付いたこととしては、私の入職時研修会には、同期に配布される文房具はノート一冊と書類ボックスのみで、さらに資料について他の組と比較すると1点配られ無かったということ、理由を思うと、ちょっと怖いですよね。こちらは、後から別の入職日の面々を見ていて気付いたことです。

更に、7日間で終わった初期研修の席では、その日から何週間か後に、二次研修があることを知らされています。長期なら落ち着いて習熟する所が、短期ではその時間も待っていられ無いのでしょうか。二次研修で何を習得するのかその時点では知れませんが、やはりそれまでの間隔が何の意味を持つのかには疑問を持たざるを得無いことです。

コール数とは、コールセンターに掛かって来る電話の本数を言いますが、受電するスタッフ人数に対応するコール数が少ない点は、コールセンターの成績とされるパフォーマンスやコスト削減を念頭に置けば、それが望ましく無いことです。それとも「机上研修ばかりやらされていても仕方が無いから、二次研修前でも電話取って実践しましょうよ実践。」と誰かどこかから言い出す具合なのでしょうか。

7日間の初期研修後、二次研修までに確実な間があります。それまでスタッフは顧客と実際に電話で対話することに成りますが、本当に初期研修の内容でx社製品についての受け答えが出来るのかどうか、不安な気持ちは募るばかりです。


カンパをよろしくお願いいたします。

https://note.com/givegood2023/n/naaa18e5b6b1

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